(2008.06.23)

SHARP QT-MPA10 ミュージックキャリー

●概要

ラジカセタイプのMP3レコーダ。FM/AMラジオを内蔵し、6番組のタイマー録音が可能。語学講座やトーク番組などの録音に適していて、私も放送大学の録音に使用している。FMの感度がイマイチ、音質が良くない、自動時刻合わせができないなど、細かな欠点はいくつもあるが、1GBモデルが実売1万円程度というコストパフォーマンスの良さは特筆すべきだろう。けっこう重宝していて、我が家にも2台ある。ちなみに、メーカーとしては、MP3ポータブルプレイヤー(すなわち「ミュージックキャリー」)や、PCの外部スピーカー的な使い方も念頭に置いていたようだが、そういう用途にはあまり向いていない。

  競合商品としては、SUNトークマスター、オリンパス・ラジオサーバー、ケンウッドCR-A7USBなどがある。トークマスターはこの分野の先駆けだが、据え置タイプでない点と割高感があるのが難点。ラジオサーバーはHDD搭載が魅力だが、かなり高価だし、何よりファームウエアをバージョンアップしないとMP3録音ができない(デフォルトはWMAのみ)というのが大きな欠点。CR-A7USBは比較的最近発売されたもので、コンセプト的にはQT-MPA10に一番近いが、CDとSDカードが使用でき、価格も2万前後とお手頃。ちょっと魅力的。あと、三洋も以前出していたようだが、作りがズサンでネットで叩かれていた記憶がある(ちなみにCR-A7USBも三洋の生産委託品らしい)。

●故障

タイマー付きMP3レコーダとしては魅力的なQT-MPA10ではあるが、致命的な欠陥が一つある。それは、異常に故障しやすという点だ。電源のON/OFF時、あるいはラジオモードからプレイヤーモードへの移行時に、システムがフリーズして、まったくどうにもならなくなる現象が多々報告されている。USBでパソコンにつなぐと復活することがあるが、データは一切読めず、Windowsがフォーマットを要求してくる。我が家も1台はまったくこの通りの症状が起きた。購入当時から何か不安定な感じがしていたのだが、保証が切れたころから症状が大幅に悪化。ついには、1日に何度もフリーズして、まったく使い物にならないレベルにまでなった。

●原因

その後の試行錯誤から原因がある程度見えてきた。もちろん、素人の推測なので正しい保証は全くないが…ズバリ、原因はメモリチップの不良。すなわち、ハードウェア的な不具合である。ファームウエアのバージョンアップで回復した例も報告されているようだが、これはパソコンに接続することによって、一時的にメモリの調子が良くなっただけのことだろう。前述の通り、パソコンに接続すれば、それだけで復活することが多い。

ちなみに、マニュアルに記載されているリセット操作をしても、まったく効果はない。原因がハードウェアならば、こんなことしてもムダである。なまじ、時計まで初期化されてしまうデメリットの方が大きい

  リセット操作:
@電源・電池をすべて抜き(時計用も)
AONボタンを2秒以上押し続けて
B1分以上放置する

●対処

まず、WindowsはVistaではなく、Me以前のバージョンを使用すること。Vistaではまったく読む事ができず、フォーマットを要求されるような状態になっても、Meならば読めることが多い。これはファイルシステムのチェック甘さが原因だろう。Meは甘いので、壊れていても、読める所まで読んでくれるようだ。ただし、中のファイルが無傷で残っている可能性は低い。私も何度も救出はしたものの、大半は音がブツブツに飛んでいた(数十秒〜数分おきくらいなので話の内容はわかる)。

ファイルを救出したら、今度はチェックディスクを掛ける。チェックディスクを掛けるとメモリ不良の部分が不良セクタとして登録され、そこにはアクセスしなくなる。不良メモリにアクセスしなけば、フリーズも起きない。フリーズしたらWindows Meにつないでファイルを救出し、チェックディスクで不良セクタを潰す、この作業を繰り返していれば、そのうち不良部分はすべてスキップされるようになるだろう。

ただし、システム領域にエラーが発生するとこの方法でも処置なし。ウチのQT-MPA10は遂にルートに不良セクタが発生して、修復不能というメッセージが表示された。あとは分解してメモリを交換するしかないだろう…。と言うか、起動しなくなるなんて重篤な症状が出るんだから、そもそも原因はシステム領域にあるんだよねえ。とすると、やっぱりメモリ交換以外には根本的な対処法はないということになる。少しだけ中を開けてみたけど、すぐに見えるような位置にメモリはなかったから、手間取るだろうな。そこまでする価値があるのかどうか、かなり問題だと思うし。

なお、フォーマットは迂闊に掛けてはいけない。フォーマットを掛けた直後は、一時的にメモリが復活して不良部分が検出できなくなってしまうからだ。

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