†あっかり〜ん†

小丸球(G40ボール球)

作成開始日 2025.07.23
最終更新日

直径40mmのボール形白熱電球。恐らく「G40ボール球」というのが正式名称。「小丸球」「ミニボール球」という呼び方も一般的なようだ。また、Yazawaでは30〜60mmのボール球を「ベビーボール球」と総称する。ピンポン玉とほぼ同じ大きさであるため、「ピン球」という俗称もあったような気がする。「便所のピン球」とい言う言い回しをどこかで聞いた記憶がある。

小形のボール球には「G30」や「G50」と言った規格もある。「小丸球」「ミニボール球」がどこまでを指すのかは定かではない。正式名称がそれほど普及しておらず、一般名称が揺れている状態なので、ECサイトで商品検索する時にはけっこう苦労する。

特徴的なのは明るさのバリエーションの豊富さで、今回調べた限りでも、5w(20Lm)〜40w(400Lm超)のものが存在した。用途は基本的に狭所の照明、デスクライト、ナイトライト、オシャレ照明と言ったところだが、もう一つ、電飾用電球(カラーボール)としても良く使用された。

消費電力 5w 7w 10w 15w 25w 40w
全光束 20Lm30Lm50Lm85Lm230Lm440Lm

※本稿では光束の単位ルーメン(lm)を「Lm」と表記する
※全光束の数値は基本的に推定値;白熱球時代には製品仕様に全光束の明記がなかった
(アサヒのロングライフ電球には10wで55Lmというデータがあったが)
※全光束は昼光色の値;電球色の場合は同じw数でも1割程度暗くなる
※15w小丸球は現行商品の中には見つからなかった(LED小丸球には15w相当あり)

注意が必要なのは、電飾用は照明用ではないため、明るさ自体は非常に暗いこと。白色で7w=30ルーメンあたりで、色付きはさらに暗い(10ルーメン未満)。照明用のつもりで赤玉や青玉を買うと、その暗さに愕然とすることになる。店頭に並んでいる小丸球は電飾用が多いので、明るさをよく確認してから購入すること。

10×10程度の超小形電飾看板でも、使用する電球は100個になる。1個あたり30ルーメンだと、100個全灯点灯で3000ルーメン、夜の街の看板としてはしては十分目立つ。そして、消費電力は700wになる。さらに、漢字が5文字程度表示できる看板だと、電球3000個くらいは必要だったろう。もちろん、全灯同時点灯なんて滅多になかったろうが−−凄い時代だったねぇ…

口金はE26が主流だが、E17の物も豊富にある。また、ややマイナーだがE12の物もある。さらに、E14や特殊なソケットの物もあるようだ。意外なほどさまざまな場所で使用されていたようだ。

2025年7月現在、白熱電球はほとんどが生産中止になっているが、小丸球に関しては、Yazawa、旭光電機(アサヒ)、オームの3社が販売を継続している。特に、オシャレ照明が主力のYazawaは、今も多様なバリエーションの小丸球を出している。E12でさえ5w〜40wまで各種取り揃えているようだ。必要な人には有り難い限りだ。

LED小丸球

小丸球もLED化されているが、少し割高感があるのと、白熱球に比べるとバリエーションに乏しい。メーカーはやはりヤザワとオームが主流で、パナソニックや東芝では殆ど見掛けない(後述のように皆無ではないが)。

また、初期のLED小丸球は、相対的に消費電力が大きかった。7w相当の明るさで2.5w食っていたから、1/3にもならない。当時、40w/60w球では1/5程度が普通だったから(現在では1/10程度)、不思議なほど効率が悪かった。

ちなみに、現行のLED小丸球はかなり省電力になっている。パナのLDG1LGWは7w相当(30Lm)で0.9w(1/8)しか食わない。また、先日私が購入したOHM LDG1N-H 13は15w相当(88Lm)の明るさで1.4w(1/10)、15w相当あると照明として十分に使用できる。


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