†ぽんこつビデオ工房†
作成開始日 2022.09.23
最終更新日
また、チューナー交換で直るとは言え、交換したチューナーも早晩同じように故障する可能性があるわけで、根本原因をしっかり究明して、対策を打たなくては意味がない−−そうね、チューナーユニットの近くにファンを増設するとか、筐体オープンで使用するとか…試す価値はありそうだ。
【参考】別方向の対処法としては、地デジへの移行期にあった「地デジチューナー」を使用するという方法もある。地デジチューナーのビデオ出力をレコーダーの外部入力につなげば録画可能。アナログ録画になるので画質はかなり落ちるが、見られない程ではない。また、番組表から予約録画することも可能。録画元を内蔵チューナーから外部入力に切り替えるだけで良い。ただし、チャンネルは連動しないので実質的に1チャンネル限定。なお、地デジチューナーによっては、コピーガードが外れることがあるようだ。
オークションには純正ファンや互換ファンが出品されているが、大半が中古品で、騒音がどの程度かを事前に確認することができない。残り寿命も不明。高い金出して買ったは良いが、元のファンより騒かった、なんて笑えない話にもなりかねない。
型番 | DELTA AUB0612L(3ピン) | 同型番で2ピンのモデルもあるので注意 |
サイズ | 6cm×25mm | 一般的なPC用ファンと同じ規格らしい |
コネクタ | 3ピン/2mmピッチ | コネクタの規格名は「JST PH」(検索時はこのワードで) |
性能 | 3100rpm/13.8CFM/0.16A |
【参考】軸ぶれだけでなく、風切り音による騒音も気になるところ。こちらは空気の流れによって発生する騒音で、ファン自体の静音性とは無関係。対処方法は抵抗噛まして回転数を下げて、風量を減らすことだが、当然排熱能力は低下する。なぜ新品の純正ファンは風切り音がしないのか?羽根の角度に秘密でもあるのか?
【参考】E304Kのファン(φ5cm)は、正常状態でも物凄い騒音を出す。しかし、S304Kとは違い、ファンが止まってもエラーは発生しない。いっそ、筐体オープンでファンレス運用とか考えても良いかも知れない。ちなみに、チューナーが1つしかないので、発熱は比較的小さいようだ。
【注意】本機のファンとPCファンとは取り付けネジの直径が異なる。通常のPCファン用の太いネジはネジ穴を通らない。細いネジをナット留めするしかない。最近はファンに細いネジが同梱されてないんだよな…
【重要】レーザー出力が落ちると、単にDVDの読み書きができなくなるだけでなく、DVD-RWのデータ或はフォーマットを壊すことがあるようだ(ファイナライズしていない場合)。読み込みが怪しいと感じたら、迂闊に重要なディスクを入れないこと。なお、壊れたディスクも正常なドライブで再フォーマットすれば使用可能になる。もちろん、データは全滅だが。
DVDドライブの外装を外して、レーザー出力調整ネジ(小さめのプラスネジ)を反時計方向に僅かに回す(1/8回転くらい)。具体的な手順はネットで紹介してくれている方がいるので、そちらを参照。効果は覿面だった。過去5〜6回試したことがあるが(複数台)、なかなか読み込まなかったDVDがスンナリ読めるようになった。
なお、この作業はDVDドライブを本体から取り出す必要がある。その際に非常に重要なのは;
@DVDトレイのベゼルは予め外しておく(上方向に引っ張れば簡単に外れる);ベゼルが付いたままだと、再組み立ての際に非常に苦労する。
ADVDに付いているフレキシブルケーブルの末端に注意すること;ウチでは導線が浮いて隣の線とショートして、DVD基板を焼くというおぞましい事態が発生した。頻繁な抜き差しは厳禁。
Aの事故の際には、DVDドライブを落っことして電源基板を割るという、とんでもないオマケまでついた。流石にこの時は諦めかけたが、ドナー機から電源基板とDVDドライブを持ってきて、なんとか復活に漕ぎ着けた。HDDレコーダーの死亡はHDDの中身まで道連れなので恐い。
【参考】この手法は、S304K/S1004K/X9のドライブ(DVR-L14STO)で有効であることを確認しているが、E304Kのドライブ(DVR-L12STO)には効果がなかった。原因が異なるのか、対処方法が異なるのか判らないが、2台で確認したのでほぼ間違いないと思う。ただし、DVR-L14STOとDVR-L12STOには互換性があり、上記の方法で調整したDVR-L14STOをE304Kに接続して使用することは可能だった。
【重要】HDDを交換すると元HDDの中身は再生できなくなる
ちなみに、RD-X9のHGST 2TBはかなりの頻度でトラブルが発生しているようだ。今回はSeagateの1TBで代用したが(手持ちに2TBがなかった)、普通に1TB HDDとして認識している。一方、S304Kを500GBのHDDに換装した場合は、320GB分しか使用できない。なお、RD-S303(320GB)は何かちょこっと弄ることで2TB化が可能なのだそうだ。
HDDが故障した場合、中身は諦めざるをえない。PCに持っていけば認識できるかと言うと、そう言うものでもないようだ。あくまでも経験論だが、どうもこのRDシリーズはかなりHDDを酷使する仕様になっているようで、4万時間(5年)程度でマジで死んでしまう事があるようだ。
HDD故障の原因はむしろ電源のON/OFF回数かも知れない。故障したS304KのHDDのSMART情報をPCでチェックしたところ、使用時間4万2000時間超に対して、電源投入回数は実に8万回を超えていた。5年間24時間昼夜を問わず、30分に1回電源を入れ直していた勘定になる。一般に、HDDは電源投入回数が10万回程度で寿命になるそうだ。無論、ユーザーがこんなに頻繁に電源を入れ直すわけはない。自動ON/OFFの結果だろうが…意図的に仕組んだ寿命か?
同様に、故障したRD-X9のHDDのSMART情報ををチェックしたころ、こちらは使用時間5万5000時間超(6年4箇月)に対して、電源投入回数は95回。おそらく、購入時からずっと電源を点けっぱなしにしていたと思うが(使い方としては正解)、それでも6年程度で壊れたわけだ。したがって、電源投入回数だけが原因とは言えないだろう。一方、使い方次第では自動ON/OFFの回数を抑えられる事が判った。
故障したHDDも、PCに接続することで一時的に認識可能になることがある。が、仮に認識可能でもファイルシステムが異なるし、暗号化されているしで、データを取り出すにはかなり高度な技術が必要。僅かでも不調を感じたら、早めに中身をUSB HDDやDVDに待避させることが肝要。
ただし、ウチのS304Kは夏場に発症して、秋には自然治癒したカンジ。気温のせいなのか、ファイルを整理して空き容量を増やしたせいなのか、あるいは不良セクタにアクセスしないようになったからなのか……ともかく、この症状が出たら、即全データをバックアップしておくこと。
理由は、動画は原理的にIフレーム位置(概ね15フレームごとに出現)でしかカットできないから。RD-S304Kでは1フレーム単位の編集が可能だが、これはプレイリスト機能を使って編集しているからであって、元データが1フレーム単位で切れている訳ではない。つまり、
以上のような推測が正しいとすれば、1ファイル=4チャプター=8チャプターマークの場合、400本足らずでチャプター(マーク)数上限に引っ掛かる。1本のファイルが24分800MBとすれば、容量の上限は300GB台となる。これは実際の状況によく一致する。
30分番組(SP/1GB)を単純に保存していくと、800本弱800GB弱で本数制限に引っ掛かる。1TBや2TBのHDDがあっても容量を使い切れない。しかし、本機では編集機能でバインドしたファイルは1本とカウントされる。したがって、30本×4=2時間4GB(DVD1枚分に相当)を単位に保管すれば、500ファイルで約2TBとなる。これならば、本数制限に引っ掛かることなく、2000本の番組を保管できる。
ちなみに、1クール12〜13本とすると、2000本は160タイトル程度。1シーズンで20タイトルくらい保存するとして、160タイトルは8シーズン分=2年分の容量。8台のHDDをフルに使えば8×2=16年分;寿命(私の/機械の/深夜アニメというコンテンツの)を考えると十分かな?
【追記】SE-R0148でも同様にして11個のボタンを修理した。ネジは電池ボックス内にある。ちなみに、SE-R0148はアナログ時代のHDDレコーダーRD-XS34に付属していたものだが、S304Kでも(基本的に)使用可能。むしろ、こっちの方が使いやすい。液晶で接触不良ボタンが判別できる。まあ、当然ながら地デジからみの操作は不可能だが。
型番 パーツ構成 価格 ショップ
PH-3P-10 コネクタ+ケーブル ¥80 千石電商
秋葉原本店1F
CAB-13685 コネクタ+ケーブル+ピン ¥250
東芝CDドライブ用
オーディオケーブル2.0mm/3pinコネクタ+ケーブル+2.5mm/4pinコネクタ
※ケーブルが長すぎるのが少々問題-- あなたの
ジャンク箱の中
作業履歴
DVDのレーザー出力調整
経験的に数百枚〜1000枚くらい焼くと、DVDを認識しなくなる;これは、DVDドライブのレーザー出力が低下したのが原因。ドライブの内部に調整ネジがあるので、これを回せば正常に読み書きできるようになる。だいたい3年に一度くらいの頻度でこの調整が必要になる。
HDDの換装
HDDを認識しなくなった場合、近い年代の汎用的なHDD(Seagate/WD等)に交換すれば良い。もちろん、何でも動くというワケではないのだが…一応、ウチの換装実績;
本体 元のHDD 換装したHDD
RD-S304K WD WD3200AVVS 320GB WD WD5000AADS 500GB
Seagate ST500DM009 500GB
RD-X9 HGST HDS722020ALA330 2TB Seagate ST31000333AS 1TB
Seagate ST500LM030 500GB 2.5"
TOSHIBA DT01ABA050V 500GB
恐らく、新HDDのフォーマットの際に、本体側の暗号情報が更新されるのだと思われる。したがって、HDDの動作が怪しくなってきたので、とりあえず新HDDに交換して、元HDDは後でゆっくりメンテする…という方法は使えない。HDDの交換は、元HDDの中身を完全にレスキューするか諦めるかした後で。
電源オフで□が表示された状態でフリーズする問題
これも基本的にはHDDトラブルだと思われる。電源オフと言っても、□表示のときは放送/ネットから番組表データをHDDにダウンロードしているわけで、実際には稼動状態。そこでHDDに異常があれば、当然フリーズする。電源引っこ抜いて、再起動させるしかない。しかし、HDDに異常があるのだから、この現象は再発する。根本的にはHDDの換装しか方法はないだろう。
外付けUSB HDD
外付けUSB HDDの仕様
登録可能台数 最大8台まで
最大容量 2TBまで
タイトル数 792まで SPモード30分1本1GBでは800GB弱しか利用できない
チャプター数 約3000まで 一般的な番組は1本につき8カット、4チャプター構成
外付けHDDに空き容量があるのに録画不能になる謎の現象
おそらく、チャプター数上限に引っ掛かっているためだと思われる。ただし、ここで言う「チャプター数」は、普通の意味での《チャプター》の数ではなく、《チャプターマーク》の数のことだと思われる。たとえば、一般的な番組では次のような構成になっている。
元データ [CM|オープニング|CM|Aパート|CM|Bパート|CM|クレジット|CM]
↓
CMカット後 [オープニング|Aパート|Bパート|クレジット]
元データに入れたチャプターマーク数は8つ、これによって元ファイルは9つのチャプターに分割される。そして、CM部分をカットすると、4つのチャプターからなるファイルになる。では、CMカット後のファイルのチャプター数は4かと言うと、実は8になる。
[オープニング|Aパート]
のように見えている部分も、実際は、
[オープニング|CMカス+CMカス|Aパート]
という構造になっている。これは、編集したファイルをPCに吸い上げてみると確認できる。
実際の構造 […|オープニング|…|Aパート|…|Bパート|…|クレジット|…]
このように、一見くっついたように見える継ぎ目にも、実は2つのチャプターマークが残っているのである。CM部分を取り除くことでチャプター数が減ったように見えるが、チャプターマーク数の方は減らない。そもそも、見えない形でCM残滓が残っているので、チャプター数が減っているように見えること自体、錯覚なわけだ。
外付けUSB HDDのファイル保管方法
基本的に、外付けUSB HDDに保存するファイルは無編集(CMカットなし、チャプターマークなし)のものとする。ライブラリを構築しようと、こまめにCMをカットしていると、チャプター数上限に引っ掛かる。ライブラリ構築は別途PCベースで考える方が賢明(だからこそのDVD機)。USB HDDはあくまでも生ファイルの保管庫。
リモコンSE-R0357の接点復活
分解して、ゴム接点部にアルミホイルを貼るという古典的手法。つか、これ以外の修理方法は存在しないのでは?Amazonで接点復活用カーボンピルを見つけたが、原理的には同じ物だった。
@リモコン下部のスライド蓋を取り外す
A蓋の下にあるネジ2本外す
B側面の接合部にマイナスドライバを突っ込んで丁寧にこじ開ける
Cゴム接点シートを取り出す
D接触不良のボタンの裏側に両面テープでアルミホイルを貼り付ける
(アルミホイルに両面テープを貼り付けてから、必要な大きさにカットすると良い)
E接点に埃・ゴミが付いてないことを確かめて、元に戻す
今回はSE-R0357の分解・修理をしたが、別の型番のリモコンでも同様。要するに、ネジを見つけて外し、あとは無理矢理こじ開ける。なお、本体を接合するツメは少し削っておくと良い。どの途この作業は何度も繰り返すことになるので、なるべく分解しやすくしておく方が良い。
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