(2004.07.28/2004.07.29upd)

Quick Auto 310の修理

初代OM-2のみで使えるTTLオートストロボ。T32などとはTTL信号接点の位置が異なる。しかし、接点から信号を取り出すのが簡単で細工もしやすい。無論、外光オートモードならほとんどの一眼レフで使用できる。マニュアルも二段階で調光できる。バウンス機能がないのが難点だが、GNも34と大きく実はけっこう気に入っていたりする。ちなみに、メートル表示とフィート表示の二種類があることを確認。フィート表示だとGN値も3倍くらいになるので注意。
■一番機:電池室接点の修理
症状:電池室の電極が錆びて接点が1個所折れていた。
対策:ゼムクリップをコイル型に巻いて折れた接点の残り部分に挟んだ。
結果:極めて良好。
以前はブリキ板をガムテープで止めていたが、接触不良が頻発した。
今回の処置で接触不良はほとんどなくなったようだ。
■二番機:外光オート不調
症状:外光オートが効かない、外付け受光ユニットならばOK
原因:受光部の故障の可能性が大きい

TTLオートは確認していないが、外部受光ユニットが使えるのならTTLオートも可能だろう。となると、SPDの接触不良かな?

■四番機:背面ダイヤルの破損
症状:背面ダイヤルが破損して計算板が正常に回らない。
対策:分解してドナー機から供給。
結果:成功。
■ダイヤルの分解と組み立て
ダイヤル中央のネジをゴム回しで回せば分解可能(順ネジ)。分解は簡単だが、迂闊にすべて外してしまうと組み立てるのが面倒。一番下の計算版を最後まで分解して、一番下の金属円板がボディ側のツメと噛み合うようにしなくてはならない。

なお、現在、二番機に装着しているダイヤルには二点ほど難点がある。一つはASA感度ダイヤルが異常に回しにくいこと。これは、落下または衝撃によってダイヤルの内径部が変形しているため。恐らくヤスリで形を整えれば直るだろう。もう一つは、計算板の一枚に付いているツメが折れてしまっていること。これは修復困難。現状では透明部が破損していてそもそも計算板が正常に回らないので関係ないのだが。ちなみに、モード切り換え自体には支障はない。

■外装の分解方法
底面中央のネジ一本で止めているようだ。けっこう長いネジであるうえ、ボディから外れないようなので、どこまで回せばよいのか分かりにくいのが難点。ここのネジが外れれば、あとは周囲をツメで止めているだけなので力任せに上下に分解する。

ここまでは成功したが、基板を外して電池室やシューを交換するところまでは成功していない。

■在庫状況
@可動品: ○我楽多屋でジャンク入手(1200円)、電池接点修理済み
A故障品: ×発光はするがオート不調、ダイヤルを四番機の故障品と交換、計算板のツメ破損
B可動品: ○ダイヤルを二番機から供給、フィート表示
C半可動: △電池室サビ取り済み、動作はOK、シュー割れ、ダイヤルを三番機から供給

動作品が二点必要だが、現状でその要件は満たしている。四番機はシュー割れだけなので、二番機とニコイチで何とかならないだろうか?

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