(2002.09.28)

水質の管理

基本的に、金魚は猛烈に水を汚す。したがって、家庭用の水槽でフツーに飼える数は意外なほど少ない。手間を掛けずに飼いたいと思ったら、45cm水槽で小金魚2〜3匹くらいが限界ではないだろうか? それ以上飼うつもりなら、かなりちゃんとした水質管理が必要になってくる。

水質の悪化の主な原因は二つ。一つは金魚の出すアンモニア、もう一つは餌の腐敗。このうち、餌の腐敗=水の腐敗は論外で、強靱な和金といえども、あっという間に全滅させてしまう。しかし、@餌をやりすぎない、A濾過器を使用する、B水質の観察(色・臭い・濾過フィルターの汚れ)を怠らない、を守れば割合に簡単に防げる。水底に汚泥が大量に溜まったり、水中にカビ玉が浮くような環境は根本的に考え直さないといけないが、これも適切な濾過装置と餌の加減で防げる。

しかし、アンモニアの発生は正常な生理現象の結果なので防ぎようがない。つまり、定期的に水替えをしてアンモニア濃度を下げてやる他ない。アンモニアは病原菌ではないので、勝手に繁殖はしない(当たり前だけど重要なこと、水の腐敗と決定的に異なる)。アンモニアの発生量は金魚の大きさ・固体数に比例するので、水槽と金魚の数・大きさの比率で、水替えの頻度が変わる。なお、アンモニア濃度はpH計などで計測することもできる(7.5くらいが標準で、6よりも酸性になるとかなりヤバい)。

理想的な環境ならば、二週間に一度、半量程度の交換でもOK。水槽掃除も数箇月に一度でよい。しかし、我が家の環境(45cm水槽に中金魚8匹)では、週に2回、半量づつくらい替えてやらないとならない。水槽掃除は月一度くらいが望ましい。で、水槽が4つもあるもんだから、これがなかなかたいへんな仕事なのだ。

水質の目安として、ある意味で一番確実なのは、水の腐敗に敏感な子の様子を見ること。これはある程度飼っているとわかる。症状としては、体表やヒレに白カビのようなものが着く、尻尾に水泡のようなものができる、など。このような症状が出たら水が腐りかけている証拠。水替えだけではなく、水槽の清掃もすること。注意すべきは、これらを通常の白かび病のような病気だと思わないこと。水槽を清掃しない限り、いかなる投薬も効果がない。


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