(2003.06.24)

小チビ、ご苦労さま


2003年6月23日夜、とうとう小チビが死んでしまった。死因は老衰。天寿をまっとうしてくれた。我が家に来て5年くらいだったかなあ…。たぶん、五歳か六歳だけど、基本的に冬もヒーター入れてたんで、実質的には7、8年分生きてたんじゃないかな。我が家に来たときは物凄く小さくて、その年の金魚の中では一番チビだった。だから小チビ。1cmなかったと思う。ちなみに、二番目に小さい子は大チビと名付けた。それが二匹ともあっと言う間に大きくなって、たくさん子供も作ってくれて…。最後は15cmくらいになったもんね。まあ、堂々たる人生だったと思うよ。身体も大きかったけど、顔が特に大きくて、ちょっとアンバランスなところも愛嬌があった。

この冬はけっこう調子が悪くて、水槽の底で横倒しになってたりした。急いで隔離して療養させたら一応回復した。でも、何とも弱々しげで、水替えのときに網ですくってもあんまり暴れなくなっていた。アイちゃんの一族がピンピン跳ねるのとは好対照。ああ、病気なんじゃなくて、老いているんだ…と実感した。

でも、プラ池で他の金魚と一緒にしても別段いじめられる様子もなく、よく水面に顔を出して餌をねだっていた。これならまだまだ大丈夫かなあ、と思っていたんだが…。三泊四日の帰省から帰った翌日、池に沈めた湯飲み茶碗の中に横になっているのを発見、かすかに生きてはいたけどもはや虫の息。この前とは違って、ああ、死んでいくんだなというのが、何となくわかった。病気の様子はない。ただ、全身に張りがなく、顔なんかも少し角張っていた。

最後は塩水のバケツに移してやったけど、苦しむ様子もなく穏やかな死顔だった。死はいつか来るもの。だとすればこうした静かな最期を迎えられたことは、むしろ良かったような気もする。いっぱい卵を産んでくれて、ご苦労様でした。

ところで、今回の帰省では、祖母を施設に入れることが決まった。両親とも半病人というか、親父は半死人、おフクロは障害者なので、ボケた婆さんの世話が大変なのはよくわかるし、さっさと家を出ちまった長男が非難できる話ではないが、何ともやりきれない。確かにボケてはいるが、喜怒哀楽はあるし、まだ筋の通った話ができないわけではない。ただ、下の世話が大変なのと、夢と現実の区別が付かなくなっているだけ。

だが、施設に入れてしまえば感情も死ぬ。母方の祖母のときもそうだった。「ああいう所に入れっぱなしするとだいたい三年でお仕舞いになる」と言ったオフクロは、だから月に何度かは家に戻すと続けたが、それも「お父さんの体力が続けば」と条件も付けた。

……小チビは幸せだったと思う。

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