右足靱帯損傷…(スキー歴10年以上) by kszさん
 

 

 ファンスキー(スキーボード)の危険性に関しては、こちらの文章だけを読んで誤解をされる恐れがありますので、雪の危険な体験談「ファンスキーの危険性」 前編 後編 続編 続々編などをお読みになっていない方は、下をクリックして、まずはそちらからお読みください。

 読み進めば、ここまでたどりつけるようになっています。

    ● 雪の危険な体験談 「ファンスキーの危険性(前編)」 ●  

 


 

 はじめまして。kszと申します。HP見ました。
わたしも、3年前(2000.2)FunSkiでけがをしたものの1人です。

 モノは、kissmarkの左右非対称のやつ(フィッシャーのOEM)で、靴は普通のスキー用の靴でした。スキー歴は10年以上あって、初めてFunSkiに挑戦した年だったのに…。

 何でもない緩斜面で、片足ですべって楽しんでいたところ、バランスを失って「バン!」と倒れました。右足が変な風にひねったのはわかるんですが、どうひねったかはわかりませんでした。ただ、内側の靱帯なので、外側にひねったのだと思われますが。

 倒れて足をひねっているとわかった時の、頭の中は 「外れてくれ!」 でした。いままでの普通のスキーの感覚だと、このくらいの力が加わった時は、スキー板は外れるはずの強さだったのです。でも、やはり外れなかったため、けがをしてしまいました。

 

 少し休んでみたものの、痛みが治まらないので、友人に先に帰ることをつげて、自力で自動車を運転して帰りました。(なんとかアクセルはふめた) 翌日、整形外科に行ったところ、「ギブス」の宣告。

 なんと、足の付け根から足首の上までです。つまり、ヒザ完全固定というわけです。ギブスで1ヶ月過ごしました。仕事はなんと、妻が送り迎え。もう頭が上がりません。今でも頭が上がりません。最初から上がらないのに…。

 

 ギブスを取ったばかりの時は、ヒザが少しも曲がらず、「このまま、俺の足はもうスキーはおろか、歩くことすらダメなのか…」と落ち込みました。

 でも、根強くリハビリとマッサージをしたところ、だんだんと曲がるようになり、正座が出来るようになり、普通の生活には不便がなくなるまで復活しました。ここまで6ヶ月といったところでしょうか。

 1年はスキーを自粛しました。先シーズンはなんとか許可をもらい、2回ほどやりましたが、FunSkiはやりませんでした。

 解放しないショートスキーはもう、こわくて履く気がしません。あのひねった時の「外れない!」という感覚と痛みが忘れられません。

 今シーズン、解放するFunSkiを買おうかと思っています。靴も専用のものを買おうと思っています。でも、解放するからと言って安全というわけではないんですよね。yukioさんがHPで書かれていることを頭に入れて、十分気をつけて楽しみたいと思っています。

 長くなってすいません。ただ、解放しないビンディングについて、やはりこわいなあと思っている人が私だけじゃなかったことがなんか、心強かったというか安心したというか、これからはじめる人の参考になればと思って、自分への戒めも込めてメールさせてもらいました。

 HPがんばってください。陰ながら応援しています! (^o^)/

 

 

 

 これまで、ファンスキーでのケガは、一般的に「スキーを知らない初心者が怪我をしやすい」というイメージが強くあり、「スキーの経験者はあまり怪我をしない」というようなことを言われていました。が、今回は、スキー歴10年以上のスキー経験者の方からの靭帯損傷のレポートです。

 ファンスキーは、スキー歴が長いからケガをしないというものではなく、やはり解放機能のないビンディングには、大きなケガにつながる可能性が高いということだと思います。この辺は、今回のレポートにも書いていただいてありますし、もうこれまでに繰り返し書いてきたので、これ以上繰り返す必要もないと思います。

 けれど、最近はたくさんのファンスキーヤーの方からメールを頂くようになりました。そのほとんどが、「知らなかったファンスキーの危険性知ることができました。そのファンスキーの危険性をきちんと認識して、安全に楽しみたいと思っています」というようなメールです。

 僕も、3年以上前にこの話題を取り上げたときから、ファンスキーというマテリアルを否定せず知らないで無茶をしてケガをすることなく、知ってケガをしないように安全に滑ってもらえたらいいなと思って、これまでやってきたので、その僕の願うところが伝わっていることが、ほんとうにうれしい気持ちです。

 これまでたくさんのファンスキーのケガのレポートを頂きまして、大変感謝しています。そのレポートは、アップされなかったレポートもたくさんあるのですが、すべて僕の中で消化し、たくさんの視点でこの問題に取り組むことができたので、大変参考にさせていただきました。ありがとうございました。

 また、ファンスキーの解放機能などのたくさんの情報をお寄せいただいて、ありがとうございました。特に、具体的な情報を提供していただいた事もたくさんあり、ほんとうに助かりました。

 危険性を知らずケガをし、ダメージが一生残ってしまうようなケガもたくさんあります。そして、それは大人だけでなく子供までも、一生満足に歩けないようになってしまうケガをすることもあります。

 そのような悲しい事故がおこらないよう、これからも機会を見つけて、こういった知られざる危険性を伝えてゆきたいと思っています。そして、どうかみなさんもご協力いただければうれしく思います。

 最後になりましたが、kszさん、ありがとうございました

 

2003/2/16アップ

 

 

 雨が雪になり、山や木やすべてのものを白く覆いつくすとき、待ちに待っていたたのしい季節がやってきます。僕たちは冷えた風のきらめきの中で、楽しい想い出をたくさんつくり、その想い出をこころにつめこんで、また毎日の生活に戻ってゆきます。

 そのこころにつめこんだ想い出が、やさしさにかわり、世界中をやさしい光あふれる世界にしてくれるといいな、って想いながら、いつもこの雪のHPを作っています。

 雪の世界で、雪を楽しむ人たちが、怪我をすることなく、ステキな想い出をたくさんつくってもらえることができれば、僕も同じ雪仲間としてしあわせです。