ダイアモンドダストの降り注ぐゲレンデ
超穴場・野麦峠スキー場

☆ 野麦峠スキー場へのリンクはこちら ☆


 ここで紹介したい野麦峠スキー場は、ほんとに穴場です。このスキー場は、スキーやスノボをするスキー場としては、理想的なスキー場ともいえると思います。また、この野麦峠スキー場の特徴は、初心者から上級者まで間違いなく楽しめるということでしょう。標高が高いため、雪が降ってきたら雪の結晶がそのまま降ってきたり、時にダイヤモンドダストが降り注ぐこともあり、とても神秘的な体験をすることもできます。

Click→ 雪の結晶の写真 (携帯で撮った、手袋に降り積もる雪の結晶)

 

 メジャーなスキー場ではリフトやゴンドラ待ちで板を踏み踏まれのリフト待ちバトル、知らない人と無言の駆け引きをひたすら続けて、ようやくリフトに乗って上にあがっても、たったの3分で滑り終わる距離で、すぐに降りてきて、またリフト待ちバトルをするなんて、ほんとうにイヤなものです。せっかく高いお金をかけて、どうしてこんなにストレスがたまる羽目に遭わないといけないのかと納得いかないことが多いものです。

  けれど、この野麦峠なら、ほとんどそんないやな思いをする必要もなく、落ち着いてのんびり滑ったり、こころゆくまで景色を楽しんだり、また斜面構成もよいのでいくらでも滑ることもできるでしょう。また、ここはスキーヤーだけでなく、ボーダーの人にとっても、間違いなく穴場です。そして、すばらしい自然の中にあるスキー場として、ぜひともおすすめしたいところです。ここでは、その野麦峠スキー場について、詳細にレポートします。


 野麦峠スキー場より雲海に浮かぶ乗鞍岳(1) 美しいですね! この雲海の下までゲレンデがあります
 野麦峠スキー場・峰の原ゲレンデより 「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 

  ゲレンデ紹介      ☆ 野麦峠スキー場のHPへのリンクはこちら ☆

 

  まず、ゲレンデマップを見てもらうと、平凡に縦に長いコースがあるとしか見えないですね。

 まず、これが標高差が730mあるということが想像できるでしょうか。

 大阪の生駒山(標高642m)でたとえるなら、頂上から滑り降りれば、大阪湾の底100mくらいの深さまで滑り降りる標高差です。

東京なら高尾山(標高599m)から滑り降りれば、東京湾の最大水深(70m)では足りず、さらに地面を潜らなければいけないというくらいの標高差です。

 これをたったのリフト2本で一気にダウンヒルできます! 頂上から一気に滑れば、たったの一回だけで足はガタガタになります

 そして、最大滑走距離が約4kmあります。それを頭に入れてもらえると、規模の大きさも想像できると思いますし、コース幅も狭いと思うこともないと思います。

それに まず第1に、この野麦峠スキー場の特徴は、初心者から上級者まで間違いなく楽しめるということでしょう。 そこのところを説明してゆきたいと思います。 

リフト説明

一番左 赤のリフト  まったくの初心者・ファミリー
真ん中 青のリフト 高速クワッド 初級以上
真ん中右 オレンジのペアリフト 初心者以上
左上 紫の高速ペアリフト  初中級以上 


 まずは、ゲレンデ下一番左にある、初心者向けの第5ペアリフト(下の写真・黄緑の○で囲ったところ)ですが、ファミリー向けと言っても間違いありません。初めての人や、小さい子供さんが遊ぶのにぴったりです。

写真はこちら 「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 このゲレンデは、斜面は優しく、けっこうゆったりとした幅があります。 うまい人は上にいってしまうので、他のスキー場のように、初心者から上級者まで同じゲレンデでゴタゴタ滑るという危険なことはないでしょう。 また子供と滑っていても、迷子になることはないでしょう。

  また、左の写真の赤○のところは、少し滑れるようになれば十分楽しめるところです。(ゲレンデ下部 2つのペアリフト)

 下の、ふたつのペアリフトが無理なく滑れるようになれば、クワッドに乗って上に上がってみて欲しいと思います。その時は、ようやく初心者から初級者への転機となるはずです。

 初心者が、もしクワッドにのるとしたら、ボーゲンで滑れるようになってからにしましょう。「立て板の水」という斜面で、かなり苦労して降りている人を見かけることがあります^^;

 そして、初級・中級者はクワッドに乗って上まであがっていってください。 所々に手ごわい斜面がありますが、意外とコース幅もありますので、いざというときは、横滑りなどでゆっくりと滑るといいでしょう。また、このクワッドに乗ると、とてもすばらしい景色が楽しめるようになります。


 乗鞍岳への眺め  パノラマゲレンデから 「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 何度もクワッドに乗って練習をしていれば、必ず上達してくるはずです。 また、山頂まで行くのもおもしろいかも。斜面に幅があり、何とか降りて行けるはずです。ここで、上級者のかっ飛んでゆく姿や、中級者のころころ転がるのを見るのも、一つの勉強かもしれません。

 この野麦峠には、中級者、上級者はたまらなくうれしくなるコースがそろっています。 クワッドで遊ぶのもよし、いちばん上まで行くのもよし、急斜面からコブ斜面(ハイシーズン)からありとあらゆる状況に出会えて、きっと楽しくなります。 

 晴れた日など、山頂からの景色は絶景!、素晴らしいの一言です。 標高がかなりあるスキー場なので、雪質もとてもよく、ほんとうにうれしくなってしまいます。


晴れた日には、野麦峠スキー場頂上から乗鞍岳とかが、きれいに見渡せます 

 このスキー場をまとめていえば、やっぱり、初心者から初級者、中級者上級者と楽しめます。 全体的には、中級者から上級者むけの斜面が多く、初心者のコースはかぎられます。でも、初心者はそうあっちこっちとゲレンデを移動できないので、それを考えると、初心者でも十分に楽しめます。

 ファミリーで来ても、奥さんと子供は下で遊ばせておいて、うまい旦那さんは上にあがって行く。 コースを見てわかるように、あまりコースが多すぎて迷子になるようなというスキー場ではないので、友人やグループで来ても大丈夫だし、無線もいらない。(今どきいないか^^;)

 斜面は、うまい人には楽しめる斜面がそろっていますし、初心者には落ち着いて練習できる練習用の斜面もあります。 こういうスキー場は、あまり他ではないんじゃないでしょうか。

どんなところでもマイナス点はあると思います。もともと、標高が志賀高原くらいあるところですから、寒さ対策はかならず必要ですね。でも、だからこそ、シーズン中も安定して滑ることが出来るんですね。

一言で言えば、野麦はワイルドです。なので来る人は体育会系が多い気がします。もともと秘境ですし(笑) 

八方などのスキー場が雪がなくて滑れなくても、野麦は滑ることが出来るというのも、よくある話です。固い斜面は、ポジションが悪いと流されてしまいます。がんばってうまく滑れるようになれば、自分の上達をはっきり確認するということが出来ます。野麦の夜はひたすら寝ましょう(笑) でも、夜空のすばらしさは圧倒的で特筆ものです!! 晴れていたら、ぜひとも夜空を楽しんでほしいものです

 

 

  ゲレンデ場の混み具合   

 

 次はゲレンデの人の多さですが、野麦峠スキー場は、メインとなる高速クワッドの輸送能力が高いのと、本当に穴場のスキー場であるため、待ち時間が負担になることはありません。(ほぼ、断言できます)

 

 はじめに書いたことの繰り返しにもなりますが、高速道路ができて便利になった他のスキー場にいったときは、リフトやゴンドラの前に黒山の人だかりができているのを見て、僕は気を失いそうになりました(苦笑)

 そこでは、板をお互いに踏み合い、いらいらしながら人より一歩でも前に進もうとするリフト待ちバトルを続けているのです。そこには、殺伐とした雰囲気の中、ゆずり合いの精神もなく、こどもたちには見せたくない大人の姿ばかりです。そしてリフトに乗ってようやく上にたどりついたと思ったら、たったの数分で降りてきてしまう。そしてまた、リフト待ちバトルの世界へ・・・

 スキーにいって精神的にストレスをため込んでいたら、何のためにスキーにいったのかさっぱりわからなくなります。スキーに行ってリフト待ちばっかりしていて、運動しに行ったのに、なぜか運動不足で帰るということもあります。それに、行きも帰りも渋滞に巻き込まれて。。。 それでも、スキーがしたいから我慢して行くことが多いんですよね。

 

 でも、野麦峠スキー場は違います。 まず、メインとなる高速クワッドはリフト待ちが1、2分あるかないか。ピークシーズンでも5分待つことはほとんどめったにない!です。(実績から言えば、5分以上の待ち時間は、一年に一度あるかないかです)

いい例があります。スキー場の(地元の)リフトの人と話をしたことがあるのですが、その時の会話ですが、
   地元の人 「今日はえらく混んでいたなぁー」
   僕 「ええっ、そうなんですか?」
 
  「リフトに人が並んで待っていただろう」
   「えっ、あれが混んでいると言うのですか」
   「人がいっぱいいただろう」
   「えっ、あれでいっぱいなんですか」
   「・・・・ (-_-メ);
とおもっきり気を悪くされたくらい^^;、ここのスキー場でひどいリフト待ちになることは、ほとんどないです。

 だからといって、人のあまりこない、ひなびたスキー場ということではありません。きちんとしたインフラ(スキー場の基盤)がそろっていて、それでいて穴場なのです。

 トイレに暖房が入っているのは当然でしょうし、丁寧に清掃もされています。スキースクールの横にあるトイレは、手を洗うとき温水がでてきますので、冷え切った手をあたたかいお湯で暖めることも出来ます。これはほんとうにたすかります! またリフトの輸送力も、文句はありませんし、コースもきちんと整備されています。

 それにスキー場の真横にある駐車場が無料であるのは、ありがたいものです。 また、満車になることは、よっぽどでない限り、まず絶対ない!!(笑)です。

 

 

  野麦峠スキー場・ゲレンデの魅力   
  

 はじめにも書きましたが、 標高差が730mもあり、山頂からは約4kmを一気に滑ることができます。これはすごいです。 いちど僕は、朝8時のいちばんのリフトに乗って、山頂まで乗り継いで、一気に標高差730mを実感してきました。

 まず、朝一番だったから、雪質最高。僕が一番始めにリフトに乗ったもんだから、誰も滑っていない、きれいに整備されているゲレンデを滑ることができました。滑る音のいいこと、足の感触のいいこと、天気もよくて、本当に最高中の最高の気分でした。 ストックなんか使うこともなく、もう、ほとんど棒立ちの直滑降状態で、一気に山頂から下のリフトまで、立ち止まることもなく、本当に一気で降りてきました。 もうすばらしくって、ほんとうに大感動でした。

 また、やっぱり穴場ということが大きいんだと思いますが、 人が少ないから、滑っていても、リフト待ちでも、ストレスをほとんど感じません。 これが、スキー場で一番重要なことだとおもいます。 滑りたいときに、おもいっきり滑れるということ。 ストレスを感じないから、スキーヤーとスノーボーダーも共存できるスキー場だと思います。

 もちろん、もっとコース数がなければダメだという意見もあるかも知れません。でも、やっぱり行ってみないとわかりにくいから、穴場だろうとおもいます。写真ではわかりにくいけれど、ここはとても表情豊かなスキー場です。

 よく雑誌で、穴場のスキー場のアンケートをとると、必ずと言っていいほど、野麦峠はトップスリーに入ってきます。というよりも、アンケートでは、実際は一位をとることが多いみたいです。野麦峠は、ほんとうに知る人ぞ知る、そんな穴場のスキー場なのです。

僕の「頂上の看板」から「下部、クワッド横のたち木」までダウンヒルタイム 3分半でした。足の筋肉ボロボロになりましたけど^^;

 

標高差があるために、運が良ければ(?)、ゲレンデの下部は雨上部は雪という経験もできます。
運が良ければ、ゲレンデ下部は雪中部は霧上部は雲海を見下ろす晴天!という幻想的な経験もできるようです!


 雲海に浮かぶ乗鞍岳2  野麦峠スキー場・峰の原ゲレンデより 「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 

 

  アクセス面   

 中津川から国道19号線でくると、おんたけなどに向かう車で混むことが多いです。 これは、このあたりの他のどこのスキー場と条件はまったく同じです。

 また、「おんたけスキー場」は、中津川から距離的に野麦よりも若干近いのですが、国道を曲がってから、県道を延々と20km以上も走らされるために、国道をずっと走って、県道に入る野麦峠のほうが、時間的には早くつくようです。

 松本や塩尻から国道158号線で来る場合は、渋滞もほとんどなく快適にスイスイ行けます。

 もちろん、かならずチェーンやスタッドレスは必要です。国道は大丈夫であっても、スキー場までは雪が残っている道を走ることもおおいです(除雪は頻繁にしているようです)

 また、途中カーブの多い県道がでてきます。その時は必ず、ゆっくりと安全に走るといいでしょう。

 ただ、急激な坂などはないので、普通の備え(スタッドレスと念のためのチェーン)があればだいじょうぶでしょう。

 でも標高が高いため、道路の凍結には必要以上に気を配ってください僕も何度か滑ったし(予測していたため被害なし)、何度も事故を見ています。 エッセイ「サイクリスト」にも、その時の話がでてきています。

 僕は、雪道には最悪といわれているFRスタッドレス(2WD)ですが、国道19号線からでも、たいていはチェーンなしで、安全を基本に上っています。でも、雪道になれない人は必ずタイヤチェーンを装着して、安全第一でゆくことをおすすめしておきます。

 

  

  スキー場のイメージ   

 

 たまに、あか抜けないイメージだという人がいます。また、スキーのあとのリゾート気分、というのはほとんどないというのも、うけない理由かもしれません

 でも、野麦峠スキー場は、ほかでは語れない自然のすばらしさを感じることができます。この野麦峠の本当の良さは、どう説明すればいいのでしょうか、とにかくいいんですねー。ここに残されている自然は、とても静かで、なぜか心がとけるような気持ちになります。優しさと厳しさが交錯する、本当の自然が残されている、たいへんすばらしいスキー場です。

右の写真と、だいたい同じ位置の写真

夕暮れの野麦峠スキー場 2001年1月1日 営業終了後

 雲海の下の雲海 パノラマゲレンデより
野麦峠スキー場 「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 晴れた日は、一番上からは御岳や乗鞍岳が見渡せます。その景観は、ほんとうにすばらしいです。また、夜の星空の美しさは、言葉には表せないです。野麦に行かれたら、ぜひ、夜空も楽しんでもらえたらと思っています。

 

 

   スキーヤーとスノーボーダーとの関係   

 

 穴場である野麦峠スキー場は、とてもうまいスノーボーダーたちがけっこういます。 スキーヤーの僕が見ても、レベルはかなり高い人も多いです。はっきりいって、めちゃめちゃうまい人の滑りには感動してしまいます。もちろん、スキーヤーもかなりレベルが高い人が多いです。

 でも、混雑度がないため、スキーヤーとボーダーの間にはストレスを感じることはありません。 とくに、ここのボーダーの人は、かなりマナーのよい人が多いです。どっちかっていうと、スキーヤーボーダーもゲレンデを共有している、同じ雪の上で楽しんでいるという感じがします。 ここのスキー場は、本当にスキーヤーとスノーボーダーとがいい関係でいられる所なんじゃないかとおもいます。そう考えると、野麦峠スキー場はスキースノボをするという環境からいって、ものすごく理想的なところなんだろうと思います。

  

  

   野麦峠スキー場余談   

 

スキー場の人たちはきさくで、スキー場周辺の宿はこじんまりとしていて、スキーやスノボ客を暖かく迎え入れてくれます。できれば、穴場だから教えたくはないという気持ちもないわけではありませんが、ここのスキー場は、お客さんが2割増えたって、まだまだ穴場のままでいられるところだし、スキーバスがガンガンこない限りは、このスキー場は永遠に穴場であり続けるはずです。いちど行ってみてもらえればわかると思います。本当の穴場のスキー場とはこういうものなのかと。。。 

 また、スキー場でパラパラと雪が降ってくるとき、ぜひ、ウェアや手袋にくっついた小さな雪の結晶を見てください。ちいさな雪のかけらを探せば、神秘的な形をした雪の結晶がいくつも見つけられると思います。 


 雲海 野麦峠スキー場・ラビット山頂より 2003年1月1日撮影分
「Nomugi裏サイト 待夢V」より

 ふつう雪は、空から降ってくる間に風に巻かれて、他の雪の結晶とぶつかったりして雪のカタマリになったり、結晶が欠けてたりしてしまうので、完全な雪の結晶はなかなか見ることが出来ません。

 けれども、野麦峠スキー場は標高が高いので、時々地表に雪が降りそそぐとき、雪の結晶が他の結晶とくっつかず、そしてつぶされずに、完全な形の雪の結晶のまま、地表まで到達します。

 ですので、気温が低く、雪が降ってきたときには、結構頻繁に雪の結晶を肉眼ではっきり見ることができます。暖かいときや大雪では難しいかもしれませんが、雪がちらつけば、必ずチェックしてみてください。雪の結晶は、かわいくて神秘的な形をしていて、とてもきれいですよ ^^ 

Click→ 雪の結晶の写真

  そして、スキー場周辺も、当たり前ですが、本当に自然だらけです。また、周辺の自然には、こころのやさしい精霊たちが棲んでいる山々があります。木々があります。こころを澄ませば、話しかけてきてくれることもあります。
車でゆく人も多いと思いますが、どうか急加速をさけて静かに走行して、なるだけ自然にやさしいドライビングをしてほしいものです。精霊たちの棲む自然を守るためにも、よろしくお願いしますね。


 


★ 野麦峠スキー場へのリンクはこちら ★

国道19号線 携帯からリアルタイムの情報のチェックを! → R19掲示板

 

 

野麦峠スキー場のある奈川村のHP 

 

下は野麦峠にまつわる、僕の関連エッセイ

サイクリスト4部作