スイス・チューリッヒ編
Switzerland  Part 1



ついにスイス編ですか。。。スイスも本当によかったですね。今から書こうと思っているんですが、書きたいことだらけ(笑) でも、HPもエッセイだらけになってきたので、もうあまり読まれることはないと思うのですが、自分の旅の記録として書いて残しておこうとおもっています。

 スイスは6月4日(日)にフランスのパリからの飛行機での移動でした。デザイナーさん所からドゴール空港(パリの空港)へは、タクシーとバスを使って移動する予定でしたが、もうすでに体の調子が悪いことに気がついていて、やむを得ずタクシーで空港まで行ってしまいました。空港で搭乗の手続きを済ませ、空き時間はひたすら爆睡.。そして寝ぼけたまま、搭乗。そして、また夢の中。へばった身体をのせ、飛行機は一路スイスチューリッヒへ。。。


チューリッヒ上空から見たチューリッヒ市街地とチューリッヒ湖 

 スイスへは約1時間半のフライト。PM4時頃チューリッヒ空港に到着し、そこから本当に一人で異境の地を行動する事に。チューリッヒ空港からチューリッヒ駅へ移動しなければいけないのですが、とりあえず宿の手配を自分でしなければいけなかったのです。海外に一人で来て、異国の言葉でホテルの予約をしたこともない僕は、これからいったいどうすりゃいいの?状態(苦笑)

 でもそう思っていた矢先に、なんと空港の中にホテルの案内板があるじゃないですか!!使い方が今ひとつわからなかったのですが、「オマエは何者だ!」といわんばかりにじっとにらみつけているとなんとなく使い方がわかってきて、どうやら空室があるのかないのか、きちんと自動で表示されているようでした。値段も書いていて、もちろんホテルはすべて星でランク分けされていて、とてもわかりやすいものでした。さらにホテルの地図もついてあり、さらに番号を打ち込むとランプがついてホテルの場所がすぐにわかるという、めちゃめちゃ便利なものでした。このホテル案内板には、スイスの旅行中、ずっとお世話になることになりました。


スイスの観光主要駅や空港などにかならず設置してある、ホテル案内板 (写真はインターラーケンオスト)
 料金・空室満室表示・サービス・具体的な地図(番号を入れるとランプが点灯し場所がわかる機能付き)
右横の赤い電話機で無料でホテルに予約を入れることが出来る 日本語はないけれど、英語の表示がある
すごい顔をしてにらみつけていると、なんとなく使い方がわかるはず(笑)

 とりあえず疲れ果てているために、駅からかなり近いところで、それも行く前に聞いた駅の向こう側はあやしい(やばそうな)ところがあるという情報を頼りに、そのあやしいところがある駅の向こう側の駅に一番近いあいているホテルを探しました。でも、げ!高い!!。。。でも、「まず滅多にできない海外旅行だから、ケチらずに行きなさい」と師匠にいわれた言葉が頭に聞こえてきて、ホテル「*****」をチョイス。ホテルの案内板のホテルの番号を確認し、横についている受話器を上げで確認した番号をプッシュ。電話をかけました。英会話本をもちろん片手にして(笑)

「Hello,this is hotel *****」
「Hello. I want to stay today.」
「*********?」
「One night , please.」
「What your name?」
「My name is Snowman-Yukio. I'll go there after one hour.」

 ほんとうはもう少し会話が長かったのですが、ま、ま、こんな感じだったでしょうか?(;^_^A
英会話の本を見て話をしていたのですが、
「I want to stay today.」以下からはほとんど本が役に立たないことがわかりました(笑) とりあえず、相手のいっていることを単語だけで理解して、こっちの伝えたいことは文法も発音もとりあえず無視して、それらしい単語を並べるという英会話方法ホテルの予約を勝ちとったのです(笑) こちらはあまり困らなかったけれども、相手はかなり困ったことでしょう(;^_^A

 そして、その辺にいる人にチューリッヒ駅に行く切符の買い方がさっぱりわからなかったので、そこにいたおばさん(スイス人)に聞いてみることに。

「I want to go to Zurich Hub station.」

 そしたらどうも、乗ろうとしている電車がかなり定刻に遅れているようで、その辺にいたおじさんが数人集まってきてえらい騒ぎに。で、僕はえらい騒ぎになってしまったものだと、わけもわからずちょっぴり不安に。でも、次第に状況がなんとなくわかってきて、どうもその方たちは、僕の乗りたい電車がこないことをこころから心配してくれているようで、めちゃくちゃ親切な印象を受けました。でも、その電車がすぐにやって来るという放送が入ったのか、僕のかわりにとても喜んでいました(本人はわかっていなかったのに^^;) それで僕もなんとなく電車が来ることがようやくわかって、電車がやってきたときはきちんと

「Thank you very much.」

とお礼を言ってその方たちとお別れしました。どうも、いきなり親切な人たちに出逢ってしまいました。


チューリッヒHub駅 ページが重くならないように画質を下げています お許しを!

 で、PM5時頃チューリッヒ駅到着。行き交う電車のカラーがきれいで、またおしゃれなこと! チューリッヒ駅は、フランスのリヨン駅とおなじくらい結構大きくて、ダイナミックでした。スイスの駅は、基本的に駅に改札なんてものはなく、みな電車の中で検札を行うことになっています。日本でいえば、新幹線に乗るときに改札がなくてそのまま新幹線に乗り、車内で切符を見せるという感じです。これはフランスのリヨンもそうでした。(けれども、フランスのMETROは日本と同じく改札があり、切符を検札機に通してから乗るというものでした)


カラフルな色使いの電車 見ているだけで電車に乗るのがワクワクしてきて楽しくなるような気持ちに

 チューリッヒ(hub)駅に着いて、まずすぐに予約を入れたホテルに行きました。高かったけれども、とてもきれいなビジネスホテルでした。無茶苦茶な英語でチェックインを済ませ、荷物を部屋において疲れ果てた身体を引きずって、さっそく外出。でも、身体が全然言うことを聞いてくれなくて、気持ちだけは100m先を歩き回っている状態で、意志が身体を引きずっている感じでした。

 でも、見るものすべてなんとなく心がひかれるものがあり、ふらふらとさまようようにしてチューリッヒの街を探索していました。少し行くと川が流れていたのですが。その川の水のきれいなこと! 見つめていると、こころまできれいに透き通るような気持ちになってきました。でも、ほんとうに身体の疲れの限界が来てしまい、これ以上は動けなくなると思ったので、あきらめて引き返すことに。ゆっくりと歩き続け、途中またチューリッヒ駅に寄り、晩ご飯のピザを見つけてメロンの角切りとビールと一緒に購入。部屋に戻って食べました。(このピザのまずかったこと! またビールもぬるくてさらにまずかった!! でもメロンはおいしかったなぁー)


川を流れる水のきれいこと! こころまで透き通るような気持ちに

 で、ホテルのテレビですが、チャンネルは62チャンネルまで表示できるのですが、放送していたのは約50チャンネルくらいありました。これはチューリッヒだけだったと思います。スイスはフランス語、ドイツ語、イタリア語、そしてロマンシュ語だったかな、四カ国語が公用語の国です。メインは順に、ドイツ語、フランス語、イタリア語です。おそらく、チューリッヒという都市(街?)はそんな国際的な都市なので、それぞれの国の言葉での放送が入り乱れて放映されているのでしょう。イタリア語で放映している番組があるかと思えば、フランス語のドラマをやっていたり、ドイツ語のニュースがあったりととても不思議な感覚でした。もちろん、日本語はなかったものの、旅行者向けの英語の放送もありました。

 

 そうこうするうちに、ようやく夜が近づいてきました。実は、食事を買ってホテルに戻る途中チェックを入れていたのですが、どうもあやしげな人がホテルの裏にいたのです。ラッキーな事に僕の部屋からは、その人たちが見えたのです。どうも、売っているのは薬っぽかったです。僕って結構やばいってこと好きで(笑)、別に薬を買うわけではないけれど、せっかくやばいところに来たんだから、一度行って声をかけられてみたいという気持ちがありました。ホテルから見ていると、数人が何かをその人たちから買っていました。さすがに、こればっかりは好奇心ばかりが先行して、写真を撮るのを忘れていました。(いつも貴重な瞬間は、あとから撮ればよかったと気づくものだなぁ)

 で!で!、とんでもなくまずい食事のあと(苦笑)ついに僕も行ってみようと決心しました!!。といっても、本当に買うことになるとやばいので、お金はすべて部屋においてゆき、また、殺られた場合(ちょっと大げさ?)身元不明と思われるのもイヤなので、英語で作ってきた名刺だけをポケットに入れ、その裏通りの売人らしき人物の前を通り過ぎ、話しかけられるという計画を立て、その計画を実行するべく部屋を出ました。

 で、どうなったかと思います??
なんと、
いきなりホテルに出たところに、パトカーが止まっていたのです(;^_^A これじゃぁしゃれならんと思い、部屋に戻ることに。。。 でも、せっかくなので少し時間をあけて、また再チャレンジに出かけました。でも、売人さんは場所を変えたらしく、少し引っ込んだ所にいたのです。が、どうやらお客さんと接客中のようで、視線をこちらに少し向けただけで、話しかけられもしなかったのです。 で、貴重な体験をすることなく、涙をのんで「まぁ、ナンバ(大阪)の○○○○の近くでも、いつでもそんな体験もできるさ」と思い、あきらめることにしました。

 でも、やっぱり夜中寝ているときに、深夜3回ほどパトカーのサイレンの音に目を覚まさせられました。書くのが遅れましたが、スイスではこういったことの取り締まりがめちゃくちゃ厳しいものです。過去には、スイス政府が麻薬などの取り締まりのために、軍隊を投入して、一般の人をも巻き込んだ弾圧とよばれるくらいのすさまじい徹底的な取り締まりをやっていたそうです。僕は、やばいロケーションのホテルに泊まる予定をしていたので、そういうことを別の所からの情報できちんと調べていました。だから、いざというときのこと考え、お金を持たずに外に出たのです。Snowman-Yukioのちょっとした冒険です。

 念のためもうちょっと書いておきますが、これを読んだ人は、変な気を起こさないでくださいよー(笑) 平和な国スイスのイメージは間違ってはいないけれど、軍を動員して弾圧したと言うことに大きな意味があるようです。ヨーロッパのような国際社会においては、特に平和でいつづける(平和を維持する)というのは、それなりの実力(軍事力)がないとダメなのです。ましてや、ドイツ・フランス・イタリア・オーストリア・リヒテンシュタインと、5つの国に挟まれているというお国柄ですから。

 たとえば第二次世界大戦で、イタリアやドイツが破竹の勢いで快進撃を続けているときに、欲を出してスイスに侵攻をしてくる気配を見せたとき、スイスは、貴重な国のインフラ(社会基盤)である国境のトンネル爆破するといったものや、精鋭部隊を国境線に配備し軍事力でそれを阻止してやるという、すさまじいまでの姿勢を見せつけたのです。それを見て、ドイツやイタリアは、スイスに侵攻をするのをやめたそうです。スイスの平和というものは、それだけの実力(軍事力)を持ち合わせたものなのです。

 また、そのくらいスイスの軍隊はかなりの精鋭部隊だそうですから、その軍隊を投入してまで麻薬関係の取り締まりをするということは、どれほど政府が徹底的に意気込んでいたかわかると思います。でもスイス政府が、軍隊を投入してまで薬物を取り締まるだなんて、ほんとすごいですね。日本政府が自衛隊を投入して薬物を取り締まるだなんて、まず考えられないですもんね。。。

 

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2000年7月8日アップ