フランス・パリ編パート1 6月1,2,3,4日






巨大な鉄の芸術品・ エッフェル塔 金曜日なのに観光客だらけだった 形は似てても、大阪の通天閣とはえらい違い

 フランス・パリ編なので、とりあえず観光の話を。行ったところをざっと思い出せば、エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館(外だけ)。まぁ基本ですね。だいたいこのあたりなら回り方にもよるけれど、一日で回れます。でも、観光地であるが故に、それぞれ中に入ってみようとするならば、結構並ばなくてはいけないです。ましてや、観光シーズンの間はかなりの行列が出来るそうです。狙い目は、観光シーズン前後の微妙な所を狙ってゆけばいいと思います。僕のいった6月のはじめのほうはまだいい方でしょう。でも金曜日なのに、観光地や観光船はどこも行列が出来るほどの状態でした。


凱旋門 回りはロータリー 車がぐるぐる回っていました 下に行こうと思ったら入り口がわかりにくくて大変だった 凱旋門の上にもゆけるが人だらけ

 また、犯罪にはご注意を。僕はカバンを2回ほど開けられてしまいました。たすき掛けのカバンだったのですが、マクドナルドで並んでいるときに後ろにカバン部分を回していたところ、チャックのあける音がしたので、すかさず前にカバン部分を回してみたらやっぱり開けられていました。被害は無かったものの、こればっかりは要注意です。パスポートが取られてしまえば、帰国できないです。また、よく聞くのが子供のスリとかですね。僕の師匠もパリのデザイナーさんも言っていたのですが、子供が後ろについてきてスキを見てお金を取ってゆくという話。おなじ話を、別の人から聞いたのでびっくりしたものです。僕がカバンを開けられたのは子供かどうか分からないけれど、気をつけることには越したことはありません。


METRO(地下鉄)の入り口においてあった自転車 部品がすべて盗まれて、最後に残ったのはロックで結ばれたフレームだけ

 また、僕が戦慄した事が一つあります。
食文化を知りたいため(といっても単なる興味からですが)、とある小さなスーパーに入ってどんな食材があるのかをいろいろとずっと見ていたのですが、
知っている人は知っている昔有名だったブッチャー(プロレスラー)みたいな黒人が、いきなり僕の目の前にあらわれて、僕の目をみすえながら、僕のカバンを一発殴ってきたのです。僕はカバンを殴られたときに「げ〜! こんなヤツにからまれて、もしまともに戦ったら、俺即死やん。とりあえず無視して、それでも絡まれたら全力で逃げるしかないな」と瞬間的に判断し、表情をまったく変えずにちらりとブッチャーを一瞥をして、そのまま悠然と(という振りをして)通り過ぎました。でも心臓はバクバク、アドレナリンどっか〜んぼっか〜ん状態でした(笑) でも、カバンを殴ったといってもそれほど強くなく、痛みもなかったのです。また、それ以上のことは何もされず、そのまま何事もなく帰ることができました。(デザイナーさんの友人から後で聞いた話によると、スーパーのガードマンかもしれないと事でした。フランスでは万引きなどを見張るために、そういった人を雇うところもあるそうです。実際、大きな百貨店のような所に行くと、本当の警備員のような人たちが目をぎらつかせて店内を見回っていました。でも、こちらはブッチャーみたいではなく、機動隊や刑事みたいな人たちでものすごくかっこよかったです)

 ところで、フランスでもスイスでもそうだったんですが、町中をインラインやローラースケート、スケートボードで移動する人たちが本当に多かったものです。彼らにとっては、インラインやローラースケートは遊び道具でもあるようですが、バスやタクシーなどに変わる移動手段として利用している人たちが多いようでした。デザイナーさんから聞いた話によると、フランスの交通機関はストが多くて、そのために利用する人もたくさんいるとか。僕にとってはインラインとはスキーのオフトレの道具ですが、こちらでは移動手段でした。インラインで移動する人がみなうまいかというとそんなこともなく、中には歩道をバックスケーティングで滑っている人もいました(下の写真)が、僕から見てもへたっぴな人も結構多かったです。


インラインのバックスケーティングをしながら行く人 この人はこのあと歩道の段差で大転倒!! (というのは嘘です^^;)

 また、これもデザイナーさんから教えてもらった話ですが、MTB(マウンテンバイク)の人たちもいましたが、日本と違って、自転車は車道を走らなければいけないそうです。それも、かなり広くて交通量の多い道路を走っているのです。初めて見たときは、「なんて危険な人たちなんだろう」と思っていたのですが、そういう事ではなく、車道でないと走れないという理由があったのです。見ていてはっきり言って怖かったです。(さすがにママチャリは全然見かけなかったけれど)


これはスイス・チューリッヒでの写真 フランスと同じく、自転車は車道でなければいけない

 パリの町並みは、西洋風の古風な建物が多くて、初めのうちは歴史的な町並みなんだと思っていましたが、僕が思ったのは、どこに行ってもおなじような町並みで、ずっと見てると飽きてしまい、だんだんとかえって没個性になっているような気がしました。歴史的な町並みを残して、観光客を楽しませるというのもいいのですが、あまりにもそういった考えを固守すると保守的な考え方に偏りそうな気がしてしまいました。でも、デザイナーさんは心の中でそう思っていた僕にいろいろと説明をしてくれて、「インラインもローラースケートも、キックボードもいったん流行ればみな長いこと続ける人が多い。古いものを守り続けるという保守的なところではあるけれども、かといって新しいものを拒否することもない。携帯電話も、日本のように誰でも彼でも買うということもない。本当に必要を感じた人は使い、必要でない人は使わない。それ以上でも以下でもない。そういったところがフランス的であり、よい面でもあるのかもしれない」と話してくれました。ちなみに携帯電話の値段を調べてみたところ、日本円で15000円くらい。でも無料のものもあるそうで、そのへんもあまり日本と事情は違わないようでした。


温故知新という言葉が当てはまるかのような都市でした

 街を見ていて気がついておもしろかったのは、駐車するときの車の間隔です。写真を撮ったのですが(下の写真参照)、これってどうやって車を出すんでしょうか。日本じゃ考えられない事ですが、デザイナーさんから聞いた話ではお察しのとおり、自分の車で前の車を「そぉーっと」押して、自分の車で後ろの車を「そぉぉ〜っと」押して、それでもダメならその前の車まで「そぉぉぉー〜っっと」押して自分の車を出すそうです。実際場所は違いますが、イタリアでそういった現場を見たから納得できますが、大変驚きました(笑)


車と車の間隔 子供が横向きになっても通ることが出来ないほどの間隔でした 真ん中の車はこれで本当に出せるのか謎ですね(笑)

 

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2000年7月8日アップ