ピルを入手するまで
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■病院選び/
■病院に出かける前に/
■ピルを飲んでいい人飲めない人/
■問診の内容/
■服薬指導/
■ピルをもらうのにかかる費用/
■なぜ日本のピルは高いのか/
■輸入代行での購入/

■ピルの服用可能年齢(別ページ)
■低用量ピル処方時の検査について(別ページ)

■更新情報
「禁忌」「慎重投与」の改訂にともない、追加修正しました(2002.08.16)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


■病院選び
低用量ピルは、要指示薬の扱いとなっています。したがって、薬局に行っても医師の処方箋がないと買えません。病院選びからピルを処方して貰うまでの流れとおおよその費用についてまとめてみました。

【低用量ピルを処方している病院を探す】

 低用量ピルは医師であれば処方できます。産婦人科の医師でなくても、処方は可能です。しかし、現実問題として産婦人科医以外で、低用量ピルの処方をしている医師はほとんどいません。
 産婦人科であれば82%程度の病院で低用量ピルを処方しています(注)。処方していない理由は、「希望者がいない」12.3%、「公立病院なので」3.7%などです。まず、低用量ピルを処方している病院を探しましょう。電話で聞いてみればわかるでしょう。

【近くの病院が望ましい】

 病院選びのポイントの一つは距離です。年に数回は通院することになりますから、あまりに遠くの病院は不便です。

【待ち時間の短い病院】

 ピルを処方してもらうのに何時間もかかるのは考えものです。待ち時間も病院選びの基準に加えましょう。

【不勉強な医師は避ける】

 製薬会社から渡されたパンフレットくらいしか読んでいない医師もいます。このページでピルについて勉強したあなたは、ピルについて医師よりも詳しいかもしれません。副作用で血栓症の初期症状が出ても、きちんと対応できないかもしれないような医師は避けましょう。

【処方実績のある病院が望ましい】

 低用量ピルの処方はまだあまり多くありません。医師1人あたりの平均処方数も月に12件程度です。これは平均値なので非常に少ないケースもあります。一般論として、処方件数が多ければ、それだけトラブルに対する対応にも習熟しているでしょう。

【信頼できる医師を探す】

 産婦人科医のすべてが低用量ピルに好意的なわけではありません。多かれ少なかれ、世間同様の偏見を低用量ピルに持っている医師もいます。また女性の立場で低用量ピルをとらえることのできない医師(女医を含めて)もいます。患者一人ひとりの気持ちを大切にしてくれる医師、低用量ピルについて十分な知識を持っている医師を探しましょう。

注 このページに書いている低用量ピルの処方実態に関する統計はSexial Science 2000.6の記事を参考にしました。筆者の責任で数値を加工して使っている場合があります。もとのデータへはここからいけます。断りのない限り以下同様です。

●2002年には「ピルユーザーに優しいおすすめ病院リスト」のページを作りたいと思っています。情報をお知らせ下さい。

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■病院に出かける前に
【持っていくもの・着て行くもの】

 ピルの処方にかかる費用は基本的にはすべて保険が適用されません。したがって、保険証をもっていっても役に立たないかもしれません。でも、一応保険証は持っていくようにします。というのは、産婦人科医へのアンケートをみると、「検査のすべてを自費で行う」という方と「一部保険適用で行う」という方の割合は半々になっています。一部の検査が保険適用になる可能性があります。
 また、検査の結果によっては疾病が見つかることもあります。その治療は保険適用になりますから、保険証は持っていった方がよいのです。
 生理痛がひどいといって受診し、低用量ピルを処方してもらえたという方がいます。たしかに、病気治療のための受診では保険適用となります。「一部保険適用で行う」というケースは、そのような処理がなされているのです。しかし、そのような場合にはほとんど中用量ピルが処方されると思います。あまりお奨めできる方法ではありません。
 基礎体温表や会社の健康診断データがあれば、持参しましょう。検査結果の記された献血記録も役に立ちます。一般的な検査は、健康診断のデータで代用できることが多いので、改めて検査する必要がないと判断されるかもしれません。
 わざわざ書く必要はないのですが、お財布。保険適用外の受診は思わぬ高額になることがあります。あらかじめおおよその金額を聞いて、少し多めに持って行かれるとよいでしょう。
 着て行くものは、フレアスカートがお奨めです。内診があることを想定すれば、脱いでしまう必要のないフレアスカートがよいでしょう。
生理中でもかまいませんが、だからといって内診がなくなるわけではありません。できれば、生理中は避けた方が賢いかなと思います。

【受付】

 低用量ピルを処方してほしいとハッキリ伝えるようにしましょう。低用量ピルを処方して貰うつもりだったのに、中用量ピルが処方されたという方が結構多いのです。病院によっては、この行き違いが生じやすい状況がかなりあります。
 保険証を出すとき、病院名を書いてほしくなければ、その旨頼んでみましょう。そうしてくれる病院も多いと思います。

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■ピルを飲んでいい人飲めない人
 薬には一定の条件を持った方には投与してはいけないという決まりがあります。それを禁忌(きんき)といいます。ピルにも禁忌が指定されています。ピルの禁忌についてはWHOの基準があり、概ね世界的に受け入れられています。日本の禁忌も世界的なそれと全く異なるものではありません。しかし、子宮筋腫が禁忌に指定されるなど、世界的な動向と外れたところもあります。日本の禁忌17項目を「ピルを飲んではいけない人(A)」として一覧表にまとめています。

ピルを飲んではいけない人(A) 
1 ピルの成分に対し過敏性素因のある女性 
2 エストロゲン依存性腫瘍(例えば乳癌、子宮体癌、子宮筋腫)、子宮頸癌及びその疑いのある患者 
3 診断の確定していない異常性器出血のある患者 
4 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者 
5 35歳以上で1 日15本以上の喫煙者 
6 血栓性素因のある女性 
7 抗リン脂質抗体症候群の患者 
8 手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者 
9 重篤な肝障害のある患者 
10 肝腫瘍のある患者
11 脂質代謝異常のある患者 
12 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く) 
13 耳硬化症の患者 
14 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者 
15 妊婦又は妊娠している可能性のある女性 
16 授乳婦 
17 思春期前の女性
18 前兆(閃輝暗点,星型閃光等)を伴う片頭痛の患者(2002.07改訂追加)
19 肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者,亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者(2002.07改訂追加)
20 血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症,糖尿病性網膜症等)(2002.07改訂追加)

 ピルの服用ができないわけではないけれど、服用にあたり慎重な判断を要するケースについては、相対禁忌といういわれ方がされます。ケースバイケースの判断が必要なものです。海外ではその人その人にとってのメリットとデメリットを示して、患者さん本人に決定してもらいます(インフォームド・コンセント)。日本では医師が決めるのでしょうか?慎重な判断を要するケースについて「ピルを飲むのに慎重な判断を要する人(B) 」として一覧表にまとめています。

ピルを飲むのに慎重な判断を要する人(B)
1 40歳以上の女性
2 乳癌の家族歴又は乳房に結節のある女性 
3 喫煙者 
4 肥満の女性 
5 血栓症の家族歴を持つ女性 
6 軽度の高血圧( 妊娠中の高血圧の既往も含む) のある患者 
7 耐糖能の低下している女性( 糖尿病患者及び耐糖能異常の女性) 
8 ポルフィリン症の患者
9 肝障害のある患者
10 心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者
11 てんかん患者
12 テタニーのある患者
13 前兆を伴わない片頭痛の患者(2002.07改訂追加)
14 心臓弁膜症の患者(2002.07改訂追加)

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■問診の内容
 検査が先になることもありますが、スジとしてはまず問診があります。ここで尋ねられることは、以下の問診票の範囲内のことです。 
 日本には、いわゆるガイドライン(「低用量経口避妊薬(OC)の医師向け処方についての情報提供資料」)があります。ガイドラインに問題があることは、しばしば指摘してきました。それはそれとして、ガイドラインには付録で「低用量経口避妊薬(OC)問診チェックシート例」がついています。これは海外の問診シートを参考にして作られたものと思います。一言でいえば、非常によくできた問診票です。
 おもしろいことには、この質問項目の中には月経に関する事項は1つも含まれていません。日本では世界の非常識で子宮筋腫が禁忌に指定されています。もし、子宮筋腫をチェックするなら、月経に関する質問事項は当然入れなければなりません。海外の問診票を参照した「低用量経口避妊薬(OC)問診チェックシート例」にそれが入っていないのは、この問診票が世界の常識を反映したものだからです。 
 せっかく立派な問診票のサンプルがあるのに、ピルの解禁から1年半たった現在でも、問診票はあまり使われていません。不思議なことです。問診票を作っている病院では、さっとチェックできますからすぐに終わってしまうでしょう。日本のピル処方で問診は重視されない傾向があるようですが、リスクを持った患者のチェックには非常に有効です。欧米では問診だけでリスクをチェックする傾向が強くなっています。検査の項目で述べているように、検査でチェックできることには限りがあります。それに対して、問診票では、リスク因子を幅広くチェックすることができます。まず問診票でチェックして、必要があれば検査をするというのがスジだと思います。問診がしっかりしている病院は信頼してよいといえるかもしれません。
 問診票のサンプルを基に、以下の質問表を作ってみました。皆さんは、これで自己チェックしてみましょう。そして、気になる項目があれば医師に相談するようにしましょう。
 なお、問診はピルを服用してよいかどうかの医学的診断を行うためのものです。パートナーとの関係など医学的診断に関係ないことは聞かれません。もし、医学的診断に関係ないことが聞かれるようでしたら、「そのこととピルが服用できるかどうかは関係ないことだと思います」とはっきり言って下さい。
 
質 問 項 目 チェックA チェックB
 1 年齢はおいくつですか。 →A5 
→A17
→B1
 2 他の経口避妊薬またはホルモン剤を服用したときの過敏症経験はありますか。 →A1  
 3 乳房にしこりのようなものがありますか。 →A2 →B2
 4 悪性腫瘍があると言われたことはありますか。 →A2 
→A10
 
 5 性器出血がありますか。 →A2 
→A3
  
 6 以前に、血栓性静脈炎、肺血栓症、脳血管障害、冠動脈疾患にかかったことがありますか。 →A4  
 7 ふくらはぎの痛み・むくみ、突然の息切れ、胸の痛み、激しい頭痛、めまい、失神、視力障害(目のかすみ)、舌のもつれなどがありますか。 →A4  
 8 次に該当するものがあると言われたことはありますか。 
  溶血性貧血(鎌状赤血球症、サラセミアなど)、
  濃縮凝固製剤輸注、
  静脈瘤、
→A4  
 9 1日の喫煙本数 →A5 →B3
10 先天性血栓症素因があると言われたことがありますか。 →A6  
11 重症感染症があると言われたことはありますか。 →A6  
12 抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫疾患があると言われたことはありますか。 →A7  
13 流死産を繰り返したことがありますか。また、血小板減少症といわれたことはありますか。 →A7  
14 大手術をされる予定があるか、最近、されたましたか。 →A8  
15 最近、お産をされましたか。 →A8  
16 肝臓に障害があると言われたことがありますか。 →A9 
→A10
→B9
17 高脂血症(脂質代謝異常)があると言われたことはありますか。 →A11  
18 脂質代謝異常(高脂質血症等)があると言われたことがありますか。 →A11  
19 高血圧症があると言われたことはありますか。 →A12 →B6
20 妊娠をされたことがある方は、妊娠中に血圧が高いと言われたことがありますか。 →A12 →B6
21 耳硬化症といわれたことがありますか。 →A13  
22 妊娠をされたことがある方は、黄疸、持続的な痒み、妊娠ヘルペスがありましたか。 →A14  
23 現在、妊娠中ですか、又は妊娠している可能性がありますか。 →A15  
24 現在、授乳をしていますか。 →A16  
25 ご家族で乳癌と診断されたことのある方はいますか。    →B2
26 身長・体重はいくらですか。   →B4
27 ご家族で血栓症にかかったことのある方はいますか。   →B5
28 糖尿病又は耐糖能異常があると言われたことがありますか。   →B7
29 ポルフィリン症と言われたことがありますか。   →B8
30 心臓病や腎臓に障害があると言われたことがありますか。   →B9
31 てんかんと言われたことがありますか。また、手足の痙攣などの筋痙縮を経験されたことがありますか。   →B11
32 現在、医師の治療を受けていますか。 →A全般 →B全般
33 現在、お薬を服用していますか。 併用薬等の確認  
34 コンタクトレンズを使用していますか。   →装着不具合

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■ピルの服用可能年齢
 こちらを参照して下さい。


■低用量ピル処方時の検査について

こちらを参照して下さい。
■服薬指導
 
 薬の飲み方や副作用などについて説明があります。パンフレットが作られていますので、それを渡されることもあるでしょう。ピルの種類についても説明があり、患者が選べるようにしている病院もあります。
 でも、これは建前で実際は十分な指導がなされていないのではないかと思います。もし、十分な説明がなされていれば、私のHPにHPにアクセスする方はいなくなります。
 産婦人科医へのアンケートで「指導料なし」が半数という結果が出ていますが、無償でやっているのか何もやっていないのか、どちらなんでしょうネ。

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■ピルをもらうのにかかる費用
 薬代を別にしていくらの費用がかかるのでしょうか。産婦人科医のアンケートをもとに標準的な額を試算してみました。

【初診料】

 初診料の額と人数は以下の通りです。
 
1000円以下 50名(27.6%)
1001〜2000円 44名(24.3%)
2001〜3000円 60名(33.1%) 
3001円以上 27名(14.9%) 

1931円が標準的な価格であると思います(注)。

(注)計算法は以下の通り。回答者は181人。 91人目の人が高い方から数えても低い方から数えても、真ん中になる。この91人目の人は1001〜2000円の価格帯の中にいる。この価格帯の44人中で41番目に高い価格であったと考える。この価格帯では価格帯内の順位が1つあがる毎に1000/44=22.7上昇すると考える。この価格帯内41番目の人の値段は、1000+22.7×41=1931となる。以下も同様の計算。

【指導料】

 指導料の額と人数は以下の通りです。
 
なし         132名(68.8%) 
1000円以下    33名(17.2%)
1001〜2000円   19名 (9.9%) 
2001〜3000円    5名 ( 2.6%)
3001円以上     3名 ( 1.6%)
 
 0円が標準的な価格であると思われます。

【処方料】

 処方料の額と人数は以下の通りです。 
 
1000円以下 93名(39.1%)
1001〜2000円  24名(10.1%)
2001〜3000円  9名(3.8%)
3001円以上  4名(1.7%)

  699円が標準的な価格であると思われます。
 

【検査料】
 
 検査料の額と人数は以下の通りです。
 
なし            44名(20.9%)
3000円以下       71名(33.6%)
3001〜5000円      28名(13.3%)
5001〜10000円     28名(13.3%)
10001円以上     10名( 4.7%)

  2620円が標準的な価格であると思われます。

【薬代】

 1999年ピルが解禁された当初、1ヶ月分のメーカー卸価格は1500円前後でした。流通卸業者を経て、薬局での販売価格は3000円前後になっていました。その後、業者間の値引き競争で価格は随分安くなっていますが、小売価格はあまり安くなっていません。医師アンケートをもとにした薬代(1ヶ月)の額と人数は以下の通りです。
 
1500円以下  10名(4.7%)
1501〜2000円  27名(12.8%)
2001〜2500円  56名(26.5%)
2501〜3000円  96名(45.5%)
3001円以上  22名(10.4%)

2667円が標準的な価格であると思われます。
 

【初回受診時の費用合計】
 
初診料 1931円
指導料   0円
処方料  699円
検査料 2620円
薬代(1ヶ月) 2667円
合計 7917円

 初診料・指導料・処方料・検査料・薬代合計の費用は、7917円になっているのではないかと思います。
 もちろん、この数字は病院による格差が大きい中から推定した数字です。掲示板などに書かれた情報では、信じられないほど高くかかっているケースがあるようです。患者側からデータを取るともう少し高くなるのではないかという印象を持ちます。
 以上は初回受診時の費用です。2回目からは当然これよりも安くなります。
 それにしても、これだけ高額の負担がかかっては、ピルは普及していかないでしょう。

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■なぜ日本のピルは高いのか
 中用量ピルだと千円かからないのに、低用量ピルだと数万円かかってしまうことがあります。なぜでしょう。
 その第1のからくりは、保険です。中用量ピルは、避妊効果があるとして認可されているわけではありません。したがって、建前としては中用量ピルを避妊目的で出すことはできません。そこで何らかの病名をつけて処方されます。病名がつけば、保険が適用されるということになりますよね。それで、中用量ピルだと安くなります。
 海外では、低用量ピルが保険適用になっていることがあります。その場合、当然無料だったり無料同然だったりします。
 第2のからくりは、国際多重価格です。日本で認可されたピルと同じものを海外で見つけようと思えば、簡単に見つけることができます。低用量ピルは、同じものが世界中にあるという意味で国際商品です。国際商品の価格は、世界単一価格が原則です。原油価格がその例です。しかし、ピルは違います。ピルの価格はそれぞれの国の物価水準によって設定されています。物価水準(所得水準)からみると、2500円という価格はやや高めという程度です。その国の風邪薬より少し高めというのが、ピルの価格です。もっとも日本の市販の風邪薬は少し高いかなという印象はありますが、・・・。
 第3のからくりは、処方の仕方です。ピルそのものの価格は、少し高いかなという程度です。1500円程度で処方する病院も出てきています。でも、ピルを飲もうとするとやたら費用がかかってしまうのは、検査等の費用が高いからです。
 病院にとってピルを処方するだけでは、ほとんど利益は出ません。利益が出ないだけでなく、細かな相談や質問が多く、手間ばかりかかるというのが実情です。そこで検査で利益を出すということになります。知ってか知らずにか、いきおい不必要な検査も行われているのではないかと思います。ピルは高い→利用者が少ない→多くの検査をする→ピルは高いという悪循環が生まれています。
 この悪循環を断つためには、相談窓口の充実が有効です。欧米では地域に避妊相談窓口があります。日本では、OC情報センターがその役割を果たすことになっています。ユーザー相談業務は2000年9月、終了していまいました。
[東京]03-3814-1809
[大阪]06-6266-2488
 「ピルとのつきあい方」は、OC情報センターのお手伝いをしているようなものなのですが、ぜんぜん感謝されていないようです(笑)。病院が全てのアフターケアを抱え込もうとすると、そのコストがピルの費用に跳ね返るのは当然だし(「ピルとのつきあい方」などのボランティアがない→病院への問い合わせが増える→対応の手間をコストに転嫁する→ピルの処方費用が高くなる!)、そもそも無理なことです。OC情報センターは病院に代わってその対応をするために作られたのですが、製薬会社のアリバイ的な色彩が濃いようです。2ヶ所のセンターで十分な対応ができるのか、先進国の様子をみてほしい気がします。日本の井戸に住んでいる方々は、どうもそのことがわかっていないようです。

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■輸入代行での購入
 中用量ピルは保険がきいて比較的安く手に入りました。ところが、低用量ピルは日本では手に入りませんでした。そこで海外で低用量ビルを調達していたのですが、日本でも発売になりました。産婦人科に行けば手にはいるのですから、少々高くついても、少し嫌な思いをすることがあっても、その方が安心ではないかと思います。
 日本でピルを普及させていくためには、個人輸入は両刃の剣になります。価格の安さと種類の選択ができるということから、個人輸入の利用がなされていると考えられます。病院でピルが選べれて価格も安ければ、個人輸入はなくなるでしょう。個人輸入は日本の遅れたピル利用環境を埋める役割を果たしています。一方、ピル利用者が皆、個人輸入に走ってしまえば、せっかく曲がりなりにも解禁された意味がなくなってしまいます。個人輸入は日本のピル利用環境を世界標準に近づける効果を持つとともに、日本のピル利用環境をますます歪んだものにしてしまう危険性も持っています。
 しかし、現実にはさまざまな事情を抱えている方がいます。海外からピルを個人輸入することは可能です。個人輸入は本人が使用するための輸入であり、一度に数ヶ月分を輸入するなどのことがなければ、法的な問題はありません。さまざまな事情をお持ちの方がいましたら、輸入代行を利用するという方法を考えてもよいでしょう。医薬品の個人輸入は、本人が使用する目的であれば認められていますが、その医薬品の使用方法等について十分な知識を有していることが大前提となります。
 輸入代行の場合、価格には随分ばらつきが生じます。調達先の国によっても違うし、どの流通段階で調達するかによっても、コストが異なってきます。ピルを輸入代行で入手する場合のサイト別価格を表にまとめてみました。低コスト調達のルートを持つところは、価格も当然安くなっていると思われます。低コスト調達のルートを持っているところほどメーカーに近い流通段階で調達しているということもあるでしょう。メーカーに近い調達ルートを持っているところは当然、在庫切れもないわけでトラブルが起きにくいと言うこともできます。なお、インターネットを通じた輸入代行業者には、信用という点で問題な業者が含まれている可能性もあります。(輸入代行サイト一覧)
 輸入代行とは別に国内での通信販売も一部で行われているようです。輸入代行にせよ通信販売にせよ、詐欺サイトは論外として、さらに合法性の問題やプライバシーの問題など、総合的・多角的にお考えになって決めた方がよいでしょう。
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