8月30日 

   American League 

CHICAGO WHITE SOX VS SEATTLE MARINERS

シカゴ・ホワイトソックス              シアトル・マリナーズ

Comiskey Park  Chicago , IL


雲が無くなって陸地が見えだした。あの大きな川はミシシッピ川だろうか。地図を取り出し、座席のフライトナビで確認する。着陸20分前である。飛行機には13時間近く乗っているわけだが、成田を発ったのが午前11時15分だったのと、映画プログラムに『スタートレック叛乱』があったので何回も観てしまい、殆ど寝られなかった。この映画はすごく観たかったのだが、結婚式の準備やらで見逃していたのだ。しかも吹き替え版である(ビデオでも入手しにくい)。 そんな訳で今頃になって、ものすごく眠くなってきた。窓からの景色は、家や車もハッキリ確認できるようになってきた。「野球のグランドがいっぱいあるよ」妻が指す方向を見ると、オー確かに野球場だ。よく見ると小さいのがあちこちに点在している。ひと回り小さいのはソフトボール専用だろうか?殆どが内野まで芝が敷かれている。少し目がさめたが、万全の体調とは言い難い。着陸の時は気持ちが悪くなってしまった。シカゴは朝の8時半だ。(日本との時差が-15時間)

ガイド本ではオヘア国際空港O'Hare International Airportは 世界一多忙な大空港と紹介されていたが、そんな感じは全くしなくて、逆にのんびりしているように見えた(一部だけしか見て無いのかも知れないが)。税関では沢山いた日本人も、シャトル乗り場では殆どいなくなってしまった。シカゴは乗り継ぎだけで、そのまま他の都市に行ってしまう人が多いのだろう。日本人らしき人にシャトルはこれで良いのか聞いてみるが、言葉が通じない。どうやら日本人では無いようだ。制服を着た黒人女性に聞いたら教えてくれたが、これが間違いで違うところで降りてしまった。少しロスしたが地下鉄乗り場に着いた。これは帰る時に分ったのだが、正しい所で降りても地下鉄乗り場まではかなり歩くようだ。

シカゴには7本の高架鉄道と地下鉄が通っていて通称 L と呼ばれている。Chicago Transit Authority (CTA) が市バス共々運営している。利用するにはまず自販機でカードを買う($3〜$100で後から加算する事もできる)次に自動改札機に入れてホームに行く(距離に関係なく$1.50)。私たちが通った改札は偶々駅員がいて、カードを持って「コチシタ。コッチシタ」と日本語で教えてくれた。空港からダウンタウンまではオヘア-コングレス・ダグラス線(通称ブルーライン)と言う路線だ。乗り場は地下だったが、走り出してすぐに地上に出る。ダウンタウンまでの約30Km/40分は大部分を高速道路と平行して走っている。ほとんどの駅の名前は、面している通りの名前らしい。遠くに見える高層ビル群は別にして、中心部に近ずくほど古いレンガ造りの建物が増えてくる。歴史を感じる。なかなか良い街だ。眠く無ければもっと感動していただろう。眠け覚ましに時たまグラブをパンパンやるので、車内で注目されてるようだ。乗り換えのワシントンWashington駅に着く。ここからレッドライン(ハワード-ダンライアン線Howard-Dan Ryan )だ。レッドラインはシカゴを南北に走っていて、リグレー・フィールドやコミスキー・パークも沿線にある。100m程の連絡道をぬけホームに上がると、歌声が聞こえてきた。若い黒人の女性がアメージング・グレースを歌っている。この駅はループ Loop( 街の中心部にあり、全ての路線が此所を通り、また別方向に向かう)の内にあるためかホームには人も多く混雑している。ハワード行きに乗り、2こ目のグランドGrand 駅で下車。時刻は午前11時だった。

地上に出ると、とても涼しくて爽やかな陽気だった。この辺りはリバーノースRiver North 地区と呼ばれ、名前の通り街の真ん中を流れるシカゴ川の北側に位置する。オフィス街のループ地区に対し、リバーノースは店鋪、ギャラリー、レストランが多く観光向けだそうである。しかし、私たちが着いた時は、街は閑散としていて何か拍子抜してしまった。

日本から予約していたトーキョーホテルTokyo Hotel は駅から近く、すぐ見つかった。このホテルが載っていた本には、日本語OKと書かれていたが、電話をした時に「日本人はもういません」と言われ(もちろん英語で)あせっていたら、電話にでたデニスと言う人が、私の下手な英語を親切に聞いてくれ、やっと予約できたのだった。しかし、入り口は暗くて狭く「ここがホテル?まいったなー」と思った。奥のフロントはプラスチックのガラス張りで、無愛想な女性が一人いた。予約している事を告げ料金を確認するが、ゆっくり話してくれないので、私が何度も聞き返すのだが、その度にその人は怪訝そうな顔をするのだ。料金は電話で聞いていた通りツインで一晩$45だった(ダブルベッドなら$40だそうです)。クレジットカードを提示したが、デポジットを2ドル取られた。キーを受け取りフロント横のエレベーターに乗る。なんとドアは手動式で、係の人が開けてくれるのだ。面白い事に彼はエレベーターの中では椅子に座っている。私が持っていたグラブを見て「野球を観に来たの?」「何処から来たの?」と聞かれたので日本だと答えると、ペンシルベニアのリトルリーグ世界選手権で日本チームが優勝した事をおめでとうと言ってくれた(元阪神の亀山監督の枚方リーグの事)。部屋のある12階につき、部屋まで案内してくれたのでチップを1ドルあげた。その間エレベーターは止まったままです。

部屋はそれほど広くなく、2つのベッドがやっと置いてあった。しかし、古いわりに綺麗で明るく、一応絵も飾ってありカーテンも新しそうだ。1階のイメージがあったのでホッとした。これで$45なら上等だ。それに何と言っても場所が良い。部屋に着いたら眠気はピーク、少し仮眠をとることにした。

目が覚めたら午後の2時半だった。妻は寝ていたが、咽が乾いたので一人で飲み物を買いに出た。エレベーターのボタンは一つしか無く、それを押すと下の方から「ビー」と音がした。来るのも普通のエレベーターよりも時間がかかる。しかし来てもらったので、降りるときに1ドル渡した。1階にはお菓子の自販機があったが、飲み物は売ってなかった。エレベーターの係(彼は客がいない時は玄関でウロウロしている)に聞いたら、2件隣の Cash Shopと書かれた店へ連れていってくれた。その店は日本のコンビニの半分くらいのスペースで、酒、ジュース、新聞、タバコなどが売っていた。ジュース2本と新聞を買った。戻る時エレベーターの彼から、今日のホワイトソックスの試合がダブルヘッダーだと言うことを聞く。妻に話すと二つ返事で「今日行こう」と言うことになった(予定では次の日だった)。が、その前に腹ごしらえだ。

時間はそんなに無かったが、ホテルの近く(同じ並びの駐車場を挟んで東隣)に有名なピザ屋があったので、そこに行くことに。Pizzeria Uno /Doと言う店のウノ店の方(ドゥ店も近くにある)だ。シカゴのピザは、スタッフド・ピザStuffed Pizzaと呼ばれ、深さのある焼き皿を使うため、生地に具やチーズがいっぱい詰まっている。名物になっているので行列ができる店もあるそうだ。でもこの時は暇な時間帯で、すんなりと入れた。入り口にいたセーターの人(他の店員は制服)が席まで案内してくれたが、その人にオーダーを頼むと、彼女に言ってくれと別の店員を指さした。ビールのおかわりも近くにいた店員に言うと、わざわざ初めにオーダーをとった店員を呼んでくる。後で気付いたのだが、チップを貰う関係で、同じ客からは同じ店員が最後まで注文を聞くようだ。ピザはなかなか出てこなかった。しかし、我々より早く頼んだ人もまだのようだ。厚いから時間が掛かるのだろうか。ようやく私たちの係が厚焼き卵を焼くような四角いフライパンに入ったピザを持ってきた。彼女はお好み焼きのコテの様なやつで、それを四つ切りにして皿にとってくれた。腹が減っているから旨かったが、絶対食べきれないと思った。味は確かにピザなのだが、生地が分厚く、それに油が染み込んでいる。持った感じも、見た目よりは重さがある。これでスモールサイズである。一切れづつ食べて後は持ち帰ることにした。他の客もそうしている人が多かった。ピザを袋に入れて貰いカードを渡すと、すぐに伝票を持ってきた。確認してサインをして、控えだけポケットに入れる。伝票の挟まっている板の下にチップを置いて店を出た。すっかり隣りの客をマネしたのだが、追いかけてこないので間違いは無かったようだ(控えの紙が黄色だったので良く解った)。 一度ピザを置きにホテルに戻り、念のため雨ガッパを持って外へ出た。ワバッシュ通りWabash Ave.でタクシーを拾った。運転手に「コミスキーパーク」と告げる。

ガイド本によるとシカゴのタクシーは良心的で、ボラれる事は殆ど無いそうだ。心配な場合は乗る前に幾ら位かかるか聞いてから乗るようにしよう。それから有名な会社(チェッカーやイエローキャブなど)のタクシーを使った方が良いとも書いてあった。私たちが乗ったのはチェッカーのワンボックスカー(エスティマ位の大きさ)だった。運転手は中近東系の人だと思う。料金を確認しなかったが、大丈夫だろう。と、思ったらなんか逆の方に向かってるようだ。少し不安になる。しかし、チョット行って大きな道と合流した。「そうか分かったぞ、ハイウェイで行くのか、オヤジやるじゃんか」 しかしハイウェイに出た途端、飛ばす飛ばす。道路は高架なのでシカゴの街並みがよく見える。5分ほど走ったろうか、右前方にそれらしき建物が・・・「あれはコミスキーパークですか?」と聞くと、運ちゃんは「イェーィ」 妻がカメラを取り出しシカゴに来て1枚目の写真を撮る。一般道に入ったら混んでたので、「ここでいいよ」と車を降りた。写真でよく見る看板の前だ。料金は$12.50だったが、$15 渡して「おつりはイイよ」と言ったが、あまり嬉しそうじゃなかった。不服だったのだろうか?。 「まあ、いいや」と思って、球場へ向かった。

 

ダウンタウンからコミスキーパークには、Lのレッドラインでも行けます。料金も時間もタクシーより得ですが、レッドラインのループより南は、治安が悪く、昼間でも野球観戦以外では利用しない方がいいそうです。野球がある日は試合開始前、終了後の人の流れに乗りましょう。最寄りは Sox35th 駅。

チケット売場には数人がいたが、待たずにスグ買えた。Lower Reserved$8.50 中ぐらいの席だ。中に入るとコンコースから小さくグランドが見えた。一歩進むごとに段々と全体が見えてきた。「来たんだー!」胸に何か込み上げてくる。予想はしていたが、結婚式の感動なんか目じゃない。その感動を打ち消すように「あれ、カッパどうしたの?」と妻が・・・。どうやらカッパの入った袋をタクシーに忘れてきたみたいだ。袋にはオペラグラスも入っていた。値段は大した物では無いが、これから観る何試合かのうちには、使うかもしれない。その時はコチラで買わなくては・・・売ってるだろうか。

話は変わるが、雨の日の観戦は誰でもイヤである。しかし、出来るだけ傘ではなくてカッパを持っていきましょう。傘は後ろの人の迷惑になるし、自分も足や背中は濡れてしまいます。ビニールガッパに古い帽子。雨の日の観戦はこれですよ、コレ!

試合は始まっていて2回の表だった。平日の4時過ぎなのでスタンドはハッキリ言ってガラガラだ。私たちは99年版のオフィシャル・プログラム$3 を買い、座席番は確認せずにネット裏の3塁寄りに陣取った。流石にこの辺は結構入っている。得点はまだ0-0のようだ。攻守交代になりマリナーズの選手が戻ってくる。ここは1塁側がビジターだ。すでに妻の眼はアレックス・ロドリゲスに釘付けだった。妻は96年の日米野球以来、彼を応援している。レフト後方のラインナップボードを見ると、ロドリゲスは4番に入っていた。こちらの表示方法は日本とは若干変わっている。まず名前は無く、背番号だけで選手を認識する。守備位置は日本の場合は数字だが(捕手が2、レフトが7など)アメリカは頭文字だ(セカンドは2B、ショートはSSなど) 例えば、上から3番目に『24 CF』とあれば、「3番センター、グリフィー」となる。判りずらそうだが、センターのスコアボードの上には大型画面があり、打順の選手の顔写真と名前、それに成績が表示される(全ての球場ではないが)。 ついでにライトにも掲示板があるので紹介しておこう。このボードには他球場の途中経過が表示されている。イニングと得点の他に、番号で投げているピッチャーも分る。この球場は、レフト、センター、ライトとバランス良く建っていて、ホーム方向から見ると大変綺麗だ。

ロドリゲスの話に戻るが、今シーズンは膝の手術で出遅れていたので、旅行までに復帰しているか、一時は妻をヤキモキさせていた。しかし、以前より体も大きくなり(グリフィーと並ぶと一回りは大きく感じた)4番に座っても全然見劣りしていない。このオーダーは、なかなか良いと私も思った(実は、四球攻めで調子を落としていたグリフィーへの配慮だそうです)。 試合自体はどちらを応援する訳でもなかったが、3回裏にホワイトソックスが先取点を入れ、4回表にマリナーズがエドガー・マルチネスEdgar Martinez のホームランですぐに逆転した。当たり前だが点が入る時は地元のチームの声援の方が大きい。逆転されれば溜め息も聞こえる。しかし、グリフィーやロドリゲスの写真を撮っている人は多い。それに比べトーマスFrank Thomas や ダラムRay Durham 等の地元勢には、あまりカメラは向けられていないようだ。(いつも見てるので、珍しくないからかも知れないが) 

4回が終わり、2-2の同点のところで場内のショップを見に行く。日本で観戦する時もそうなのだが、私たちは席を離れるときは交代で行くことにしている。席の確保もそうだが、荷物を持って動き回るのがいやなのだ。 この日は私(夫)から行くことにした。コミスキーパークは新しい球場なので、コンコースもゆったりしていて売店も上手く収まっている。まず一番近くにあった衣類が中心の店に入る。店の外には選手の他に、プレスリーのポスターが飾ってあった。場内では一番大きな店で、出入口は一方通行だ(私は初め間違えた)。入ってすぐの小さなスペースには、年代物のユニホームや用具などが飾られていた。記念ボールやカードも豊富で、かなり高価な物もあり、写真や記事付きで展示されている。殆どが売り物のようだが、大半の人は見るだけのようだ。しかし、野球好きにはとても面白い空間である事は間違いない。私は其処でかなり時間を潰してしまった。妻を待たせてるので普通のグッズ売り場は素通りして、座席へ戻った。

試合は6回に入っていた。ちょうどラス・デービスRuss Davis の2点タイムリーRun-Scoring hitでマリナーズが勝ち越したところだった。妻に「見に行ってきていいよ」と言ったのだが、「ロドリゲスの打席を見逃すのが嫌」との事。私よりは試合に集中しているようだ。結局その回はロドリゲスには廻らなかった。

7回表が終わるとセブンス・イニング・ストレッチ7th inning strech だ。これもアメリカでの観戦の楽しみの一つだ。この頃になると観客が続々入場してきた。ダブルヘッダーでなければ、まず無いことだ。私たちは他の人と同じように起立して「Take me out to the Ballgame」を歌った。もっと感動するかと思ったが、伴奏が小さくて入り方が難しく、それどころじゃなかった(エレクトーン演奏は有名なナンシー・フォースト)。元々短い歌なので(原曲はもう少し長い)上手く歌い出さないとすぐに終わってしまう。グッズ屋巡りは、残りの回も少ないので最後まで観て、次の試合の始まるまでに2人で行くことになった。(妻はまだ一人での買い物は不安だったらしい)

結局、その後マリナーズが1点追加して、5-2でマリナーズが勝った。勝ち投手ガルシアFreddy Garcia 負け投手パークJim Parque セーブ メサJose Mesa ホームラン Eマルチネス(シアトル)。ちなみにロドリゲスは5打数2安打、グリフィーは5打数1安打(以上シアトル)トーマス(シカゴA)は3打数ノーヒットだった。

私たちはコンコースに出て3塁側から回り始めた。まず入ったときから気になっていたホットドッグを買って食べた。とにかく球場の半分位を、タマネギの焦げた良い匂いが包んでいる感じだった。その匂いは本当に食欲を誘うのだが、味は日本人にはしょっぱすぎて、2人で1本位が丁度良いだろう。次に目に止まったのが、自分の野球カードを作ってくれる店だ。値段が$7と少々高めだが、せっかくの機会なので2人共作ることにした。まずハンガーに掛かっているユニホーム(Wソックスのモノだけだが、昔のタイプを含め10種類以上ある)から気に入ったのを選ぶ。帽子はユニホームに合わせて店員が選んでくれた。次にバットやグラブを持ってポーズを付ける。最後に名前を聞かれるのだが、日本の名前のスペルが難しいらしく、「自分でうって」とキーボードのところまで案内された。出来上がりまでに20分位かかるそうだ。他にもTシャツ専門、帽子専門の店と色々充実しているが、店の紹介はこの位にしておこう。コンコースは外野席の方になると屋根が無くなる。座席からは見えなかったが、外野席と電光掲示板の間も通路になっていて、センターの真下はテーブルと椅子が並んでいる。此処がよく言われているピクニックエリアらしい。何組かの家族が食事をしていたが、食べ物は持ち込みOKのようだ。しかし、椅子に座るとグランドは全く見えなくなる。

ライト方向からグランドに目をやると、Wソックスの選手達が2試合目に備え練習をしていた。「おっ」1試合目とはユニホームが違う。通常、日本でもホーム用とビジター用の2種類のユニホームがある。しかし、ダブルヘッダーでお色直しをするとは流石メジャーはお洒落だ。この日のWソックスは1試合目が普通のモノで、2試合目がノースリーブのモノだった。色はホームなので両方とも白地に黒の縦縞だ。(全てではないがホームチームが白を基調にしたモノを着る)

1塁側から内野席に戻ってきたが、観客はかなり増えてきた。家族連れは座席でもバスケットを広げて食事(勿論持ち込み)をしている。まだ満席ではないので、ここの方が試合も観れて良いのだろう。私たちは一番初めの店へ入って、Tシャツやユニホームを買った。Tシャツは$14〜25だ。同じ物を日本で買うよりは安いが、流石にチーム公認のモノなので、それ程安売りはしていない。ユニホームも上着だけだが、$100以上はするようだ。

店を出ると、既に2試合目は始まっており、私たちはさっき作った野球カードを取りに行き、今度は3塁側の外野寄り(レフトの選手の真横くらい)に座った。まだ空は若干明るかったが、時刻は午後8時になっていた。正にナイト・キャップNight Cap(ダブルヘッダーの2試合目)と言った感じだ。試合は1回の表からマリナーズ打線が爆発して4点を上げる。先発したWソックスの若手投手もピリッとしなかったが、内外野の連携も乱れていた。ついでに言うとファンのブーイングも乱れていた。1回の裏が無得点に終わると、地元ファンは完全にしらけムードに入っていた。ふざけっこを始める子供に、グランドの方を全く観ずにお喋りをしている若いお母さん達。居眠りをしている人もいた。よく日本の野球解説者が、「メジャーではお客さんが試合に集中してるので、金網が無くても大丈夫です」などと言っているが、それは大試合だけを観てのシッタカだと思った。この状況でボールが飛んできたら、間違いなく何人かは怪我をするだろう。まあ今日の試合展開だけではなくて、この時期に優勝に絡まないチーム同士の戦いはこんなモノかもしれない。しかし、それでも2試合目は結構席が埋まっていて、根強い野球人気が感じられる。

私達は3回が終わったところで席を立った。コンコースの人混みを抜けて外へ出ると、帰る客が数人いたので、そのあとをついて行った。駐車場には荷台を仮設店舗にしたグッズ売りのトラックが1台止まっていた。駐車場横の道路にはタクシーが既に4台ほど待機していた。1番前に止まっていたのは見慣れないタクシー会社の車だったが、通り越して後ろの車に乗るのも悪いので、その車の運転手に、目的地(ホテル等の名前で分らない時は、交差している2つの通りの名前を言うと良い)を告げ料金を聞いたら、「行き」と同じ位だったので、乗って帰ることにした。実際の料金も「行き」と殆ど同じで、やはり$15払い、「つりはいいよ」と言うと、今度の人は嬉しそうに「サンキュー」を何度も言っていた。キャッシュショップで水とタバコを買って部屋に戻った。午後9時50分。




最後まで観ませんでしたが、第二試合の結果です。

シアトル・マリナーズ 14- 6 シカゴ・ホワイトソックス
勝 クラウドKen Cloude  セーブ フランキー・ロドリゲスFranky Rodriguez  負 カスティーヨCarlos Castillo

Wソックスは、私達が帰った直後1点差につめ寄ったのですが、結局は大差で連敗してしまいました。


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