4月27日

    American League 

ANAHEIM ANGELS VS BOSTON REDSOX

アナハイム・エンジェルス           ボストン・レッドソックス  

Edison International Field  Anaheim , CA


夜中に起きて風呂に入る。妻を起こさないように静かに行動したつもりだが、結局起こしてしまった。再び起きたのは8時半。妻は先に起きてシャワーを浴びていたようだ。今日もサンドイッチを作っての朝食。カーテン全開で朝日を浴びながら食べていると、フロントからコーヒーを持った人が出てくるのが見えた。妻がコーヒーを取りに行き、ドーナツとカップケーキもいくつか持ってきた。冷たいサンドイッチなので、温かいコーヒーがありがたかった。

今日は昼間Kさん宅へお邪魔する事になっていたが、その前に近くのショッピング・モールに寄っていく予定だ。過去の経験からして、球団グッズは球場で買うよりも、近隣の店の方が安いから見に行くのだが、サンタアナのメインプレイス・モールMainplace Mallの中に取り扱っている店が入ってるらしい。これもKさんからの情報だ。9時40分にホテルを出発。エジソン・フィールドの前を南に向かい、チャップマン通りChapman Av.を左折。道はとてもすいている。大きなメイン通りMain St.を右折して暫く行くと、右手に広い駐車場が見えてきた。車は全く停まってないが、どうやらここらしい。ホテルから約10分なので、とても近い。

日曜なので定休日と言う事はないだろうが少し不安。でも、私達より少し遅れて入ってきた家族連れは、駐車するとサッサと車を降りて、建物の中へ入っていってしまった。「もう入れるのかな?」と思いつつ、私達も南側の入口へ。自動ドアは動くようだ。中に入ると広くて明るい通路の両側に、綺麗なお店がずぅーっと続いていた。しかし、どの店も開店前で、通路もガラガラ。掃除係のオバサンがモップで床を拭いてるだけだった。それでも、殆どの店がガラス張りで、ショーウィンドウも多かったので、雰囲気を感じながら散策するには十分だった。モールは2階建てで、私達が入ってきたのは2階部分。通路の端から端までは3〜400mはあるだろうか。両端と通路の途中にはメイシーズMacy’sなどのデパートに繋がっていて、デパート部分は2階以上の建物になってるようだ。

グルグル回るうちに少しずつ店舗が開き始めた。出勤してきた人が、そのままシャッターを開ける店もあった。エスカレーターで1階に下りた所にMLBクラブハウスの看板を見付けるが、まだ開店してないので、デパートで時間をつぶす。買う事はないが、家具売場や日用品売場を見るのも楽しい。MLBクラブハウスが開店したのは11時頃。やはり、エンジェルスとドジャースの物が多い。公認グッズのようだが、球場で置いてなかった帽子やTシャツも結構売っている。値段の安いものはサイズがSだけだったり、デザインがイマイチ。しかし、その中でドジャース石井のユニホームが25ドルと言う破格値で売られていた。「なんで?人気ないのか?」と思ったが、私達も結局買わなかった。石井スマン。

その後は、本屋、お菓子屋、ファストフード店を覗き見。エンジェルスの優勝記念の本を買った。帰る前にトイレに寄ったが、男性用だけ警備員が立っていて、入ろうとすると「清掃中だから駄目です」その後、長々となにか説明しているようだったが、理解できず。仕方ないので館内マップを見て他のトイレへ。一番近かったのはカリフォルニア・ウェルカム・センターの中のトイレ。こっちは店の中にあるので分り難いし、使うのがちょっと恥ずかしい。

妻の運転でメイン通りを戻る。Kさんに電話をしなくてはなのだが、モール内でするのを忘れたので、道沿いのスーパーで電話をかけ、これから向かう事を伝える。地図を見ながらチャップマン通りから57号ハイウェイへ。数分で91号を越え、アナハイムの北の町フラートンFullertonへ到着。ハイウェイを下りて、何回か右左折していくと、聞いていた住所の通りになった。「この建物のどこかだよなぁ」とゆっくり進む。突き当りでUターンして、もう一度ゆっくり戻ってくると、中間辺りでK氏が現れた。「早かったですねぇ、すぐに分かりました?」と、車を道沿いの駐車場に誘導してくれた。「どのスペース?」と尋ねると、「どこでも良いですよ」とKさん。各部屋には専用ガレージが付いてるので、この駐車場全てが外来用(もしくは2台目用)と言う事か。さすがアメリカ。

Kさんはお仕事の関係で、2年前に此方に来たそうで、メジャーに加えマイナー・リーグも頻繁に楽しんでおられると言う、とても羨ましいお方だ。15年来のエンジェルス・ファンでもあり、昨年は野球ファンとして最高のシーズンを、最高の環境で過ごしたという、益々羨ましい人なのだ。彼と私は、同じファンタジー・リーグに参加していて、知り合ったのは一月前。私の旅行計画を聞いて「ぜひ会おう」と言ってくれたのだ。

彼の後に付いていき、アパート(日本のイメージとは大分違う。コミュニティータイプ)の階段を上がり2階の玄関を入ると、奥様が笑顔で迎えてくれた。お茶とケーキをご馳走になり、池の見える居間で暫し歓談。アメリカでの生活の話や、マイナー観戦の話。野球好き同志話が弾んだ。去年のワールドシリーズも観戦されたそうで、それに纏わる大型のパネル写真や、ボブルヘッド人形のコレクション。実際に球場で使用されていた椅子(テキサス・旧アーリントン・スタジアム)も見せてもらった。それから、明日私達が観戦予定のランチョクカモンガ・クエークスの期待の星、ケーシー・コッチマンCasey Kotchmanのボブルヘッドをプレゼントしてくれた。同じ物を2つ持っているそうで、Kさんのは足にサインがある。「サインは明日自分で貰ってください。背番号は今年11に変わってるけど」とアドバイスしてくれた。マイナー選手なのに、こんな物を造るとはいかに期待されているか分かる。エンジェルス傘下なので、Kさんも相当入れ込んでるようだ。割れたりしないように、首にもエアキャップを切ってグルグル巻きつけ、全体もしっかり覆ってもらった。本当にありがたい。思い出の品が、お宝になるかもしれない楽しみも一緒に貰ったのだ。

その後、池を見せてもらう為に4人で中庭に。アパートの敷地内はいくつもの小さな人口池があって、それを取り囲むように住居棟が建っている。それぞれの池を繋ぐように小川も流れていて、橋もいくつかかかっている。周囲には季節の草花もバランスよく植えられていて、なかなか楽しい眺めだ。しかも、かなりのカモが住み着いているようで、庭のあちこちで姿を確認出来た。丁度繁殖期のようで、可愛いヒナの群れを見る事も出来た。Kさんは、これをファンタジーのチーム名にしている。池には他に巨大スッポンも生息していて、幸運な事にその姿も拝む事が出来た。普段は潜っていて、なかなか出てこないそうだ。池はバスクリンのような色をしていて、最初は少し不思議に思ったが、虫が湧くのを防ぐ薬が入っている為だそうだ。静かだし住むにはとても良い環境そうだ。実際には、大変な事もいろいろあるのだろうが、アメリカでの生活の一端を見る事が出来た。

奥様とはここでお別れして、私達はKさんの車で個展会場へ向かった。主催しているのはKさん行き付けのスポーツ・アンティークショップの店長さんで、個展も野球を題材にしたものでPortrait of America’s Pastimesと言うタイトルだ。車内でも話に夢中になってたので、どこをどう通って、どの辺りに行ったかもサッパリだったが、後日住所を確認するとフラートンの西の方だったようだ。付いた場所の駐車場は、敷地半分でクラシックカスタム・カーの鑑賞会?をやっていて、それを横目に私達は会場になっているMuckenthaler Cultural Centerに。入口横には小さな野外ステージもあった。昔は貴族の御邸だったそうで、玄関ドアや壁もとても品がある。

室内はやや暗い感じがしたが、展示物に気を使っての事だろう。サインボール、バットなどに加え、写真、新聞記事、カードなど、歴史のある品々が綺麗に展示されている。それらを題材にした絵も数多く飾られていて、ボールを立体的に見せたり、わざと破れて描かれていたりと、遊び心が効いていて面白い。少し見たところで、主催者のトム店長Tom Elliottと、画家のアンソニーAnthony Trasportさんを紹介された。お店にも是非伺いたいと思っていたので、Kさんが明日の営業時間を聞いてくれた。個展期間中は店にいる時間は短いらしい。展示物の中には、古い観客席や大昔のクラッカージャックまであった。野球好きにとっては本当に楽しい場所で、もっとゆっくり見たかったが、残念ながら今日の私達はあまり時間がない。名残惜しいがセンターを後にした。

かなり時間は押していたが、Kさんが「ここもどうしても見ていって」と言うので、州立フラートン大学Cal State Fullerton Univ.へ寄って行く事に。Kさんに聞くまでは全く知らなかったのだが、この大学は、南カリフォルニア大学と並ぶほどの野球名門校で、ティム・ウォラックTim Wallach、フィル・ネビンPhil Nevin、マーク・コッツェイMark Kotsay、ジェレミー・ジアンビーJeremy Giambiら多くのメジャーリーガーを輩出している。駐車場に付くと、例の藤色の花を付けた木がたくさんあった。話すのを忘れていたので「言ってた木は、あれでしょ」と指差すと、Kさんも頷いて「少し前まで満開だったんですよ」と言った。それでも桜に負けないくらいの見事な咲きっぷりだ。後日調べたら、この木はジャカランダJacarandaと言う名前らしい。日本でも盆栽ではあるようだが、巨木にならないと花は咲かないらしい。

こちらの大学では日本とは違い、チームの名称を学校名だけでなく、馴染みやすいニックネームで呼んでいる。フラートン・タイタンズTitansの本拠地グッドウィン・フィールドGoodwin Fieldは、隣接するフットボール場やソフトボール場と比べても、とても華やかで立派なもので、野球部への力の入れ具合が感じられる。マイナー・リーグの球場と比較しても、決して引けを取らないように思えた。

外野フェンスの上にはチームの欠番が掲げられてる。この辺も一大学のグランドとは思えない雰囲気だ。ネット裏の放送ブースの横には小さなモニュメント・コーナーがあった。過去の全米チャンピオンのタイトルを記念したプレートと、チームの殿堂入り選手のレリーフだとKさんが説明してくれた。「試合も見せたかったけど、今は遠征中なんです」と残念そうに言う。地元にも根付いていて、お客さんも結構入るそうだ。私も球場を見たら、心底観戦したくなった。レフトのスコアボード横の坊球ネットにはトム店長のお店の公告も貼られていた。

ここももっとゆっくり見たかったが、時間がないので足早に引き上げる。Kさん宅は目と鼻の先で、しょっちゅうタイタンズを見に来ている事はすぐに想像できた。ホント羨ましい環境だ。駐車場で別れ際に「時間が無いのにすいません。どうしても見せたかったので」とKさんが言った。いやいや、案内してもらった所は、野球好きにとっては本当に楽しかったし、また驚かされた。特にマイナー・リーグを羨ましく思っていた自分にとって、更に深く広く浸透する大学チームの存在。地元チームをKさんが紹介したくなる気持はよく分かる。Kさんにお礼を言って、自分達の車に乗り換え出発した。

57号を引き返し、ホテルにはすぐに着いた。フィルムが無くなったので、部屋に取りに行き、上着なども持って、すぐに球場に出発。日曜日と言う事もあって、試合開始が今日は少し早い。3時半前に正面ゲートに着いたが、丁度開門したばかりのようだった。列が掃けてない正面は避け、3番から入場。

今日のチケットはブローカーからネット購入したもので、日本に郵送されてきたので、既に所持していた。だから3日間のうちで1番良い席だ。チケットチェックがあっても心配ない。寧ろ競争率が下がるので厳しいチェックは大歓迎。と思ってスタンドに出たら「えっ!?」、なんと運の悪い事に、グランドではリトル・リーグの子供達の行進が行われていた。最前列に行く事は出来たが、周りは殆どが子供達の父兄。みなカメラ片手に、我が子の勇姿を待ち構えている。仕方ないので終わるのを待っていたが、列は延々と続いていた。ライトポールの下の通路から、1塁側のフェンス沿いを通り、ネット裏、3塁側と進み、レフトポールまで。自分達の前を通るのは一瞬なので、親達も必死だ。ママ達の場所取りは普通の野球ファンよりも図々しい。でも、我が子が行ってしまうと引き揚げては行くのだが。その間グランドでは水撒きや整備をしていたが、選手は全く姿を見せず。まだ日が高いので、とても暑い。

結局、行進が終わったのは試合開始の15分前。少しずつ選手は出てきたが、観客も増えて来ていたので、サインを貰うのは厳しい。それでも妻が、アップを終えたデーモンJohnny Damonからサインをゲット。ダッグアウトの屋根からボールを転がして渡した。お目当てのガルシアパーラは、知り合い数人とフェンス越しに話をしていたが、その中の女性と別れ際に抱擁を交わしてたので、妻はブーブー言っていた。

係が促して、みな自分の席に帰っていったので、私達も席に着いた。1塁ダッグアウトの真上で前から2列目。出入りする選手が目の前で見え、妻もご機嫌だった。まもなく国家斉唱になり試合開始となった。今日の先発はボストンがペドロ・マルチネス、アナハイムが若いラッキーJohn Lackey。初回レッドソックスはラミレスの2ランで先制。今日も回りはボストンファンが多いが、隣りの中年夫婦はエンジェルスファンのようだ。竜のアロハの旦那はずーっとピーナツを食べていて、足元には殻が絨毯のようになっている。私も腹が減ってきたが、妻はガルシアパーラに釘付けになっているので、一人で3塁側までベーコンなどが入ったデリサンドとビールを買いに行く。8.5ドルもするだけあって凄いボリューム。2人分を溢さないように、慎重に階段を降り席に戻った。エンジェルスは2回裏ダヴァノンJeff Davanonのホームランで1点を返した。

3回表、ガルシアパーラがこの3連戦で初めてのヒットを打った。盗塁も決めて生還し、ようやく妻を喜ばせた。3回が終わり1−3でボストンがリード。

サンドをやっと食べ終わった頃、隣りの奥さんが真横にカメラを向けているのに気付く。最初はこちらを撮っているのかな?なんで?と思ったが、周りの人たちもグランドではなくて、私達がいる場所よりも少し右の座席付近を注目しているようだ。レッドソックスの選手達もベンチから身を乗り出してスタンドを見ている。どうやら1塁側の最前列の、私達の右隣りのセクション、座席で言うと10席くらい外野寄りにベン・アフレックBen Affleckとジェニファー・ロペスJennifer Lopezのカップルが来ているらしい。と言っても、私達はこの時点では、それが誰なのか全く分からずに、なんとなく「有名人?」くらいにしか思っていなかった。それでも後の座席に3人もボディーガードを従え、身の回りの世話をする?お付きの女性までいるのを見て、「只者じゃないな」と思い、隣りの旦那に「誰ですか?」と聞いてみた。彼は色々説明してくれたが、よく分からず。「ミュージシャン?映画スター?」との問い掛けに、「違う」とか「そうだ」とか言っている。それから、すぐ前の1列目に座っている女の子2人(13〜18歳くらい)は竜アロハ旦那の娘らしく、旦那と私のやり取りを振り返って聞いていて、父親の話に時おり頷いたり、相槌を打っていた。あの人物の事を私達に理解させたがっているようだ。なんとなく役者だと言う事は分かり、女性の方の名前も、どうにか聞き取れた。妻と「聞いた事はあるね」と話していたが、後日調べたところ、ジェニファーの映画は1本も見たことは無かったようだ。一方、アフレックの方は「アルマゲドンArmageddon」は見ていたが、結構前だし、印象には残っていなかった。「パールハーバーPearl Harbor」を見ていれば分かったかもしれないが・・・

アフレックは席に着いて間もなく、赤いツバのBのキャップを被り、周りの人に「俺はレッドソックスの応援だ!」とアピールして、拍手を浴びていた(多少ブーイングも)。試合は5回表にラミレスのタイムリーが出て、ボストンが1点追加。

7thイニング・ストレッチは、赤と赤のぶつかり合いを球場のド真中で聞いているようで迫力満点だった。7回裏にスピージオがホームランを打ち2−4。ここでモンキー登場となったが、マイ・モンキーを持参している人も多く、高く掲げたり、振り回したりしている。竜アロハ旦那の奥さんも、手足が電動で動く紫色のサルを披露して、周りから受けまくっていた。しかし、この家族(竜アロハ夫妻と娘2人)は、この回が終わると帰ってしまった。

エンジェルスは8回もアンダーソンのタイムリー二塁打で1点返した。ピッチャーはライオンBrandon Lyonに変わっていた。ここで球場の?コックさんがスタンドに現れて、注目の中、アフレックに巨大なパフェを差入れした。フルーツが山盛りで、メロンなんか丸ごと入ってそうだった。器もとても立派で、盛り付けた全体の大きさは人の頭ほどもあるくらいだ。当然、彼等だけでは食べきれないので、2口ほど食べて「ほら、みんな食べろ」と言う感じで、こっちのセクションの男性に器を渡した。

ほとんど手付かずのパフェが、私達の近くにも回ってきた。みな手を伸ばしてパフェを突付きはじめ、あっという間に器は空になり、最後に持っていた男性は、器を紙で拭いて自分のバッグに仕舞い込んでしまった。イニングの合間に、ガルシアパーラがアフレックに向かって、「食べたか?」みたいな感じの仕草をしていたので、差入れはガルシアパーラからだったのかもしれない?妻は「絶対そうだ」と言っている。

9回裏エンジェルスはモリーナBengie Molinaのタイムリーで同点に追いつき、ゲームは延長戦に突入した。モンキーは毎回のように登場し、ハリポタ、スタトレのカーク、スポックバージョンと楽しませてくれた。オチは分かっているのに、絶対大受けになる。

この頃になると、空きはじめた席に他から来た人がドンドン入ってきていた。本来の所有者ではないのに、なぜか?大騒ぎで堂々と座り込む(日本だと控えめにソーッと座ると思う)。私達の前に座っていた老夫婦の横も、竜アロハ旦那の娘が退いたので空いていたが、老夫婦は騒がしい乱入者を避けるためか?後の私達に「前に来ないか」と呼びかけてくれた。分からないが?たぶん、比較的静かに観戦してたので、そう言ってくれたのだと思う。でも、2列目と1列目では雰囲気が、また違ってくる。すぐ前は報道のカメラマン席だ。

回ははどんどん進んでいったが、両チームとも得点には至らない。アナハイムは先発のあと、ショーンワイスScot Schoeneweis、ウェバー、パーシバル、ドネリーと繋いできた。一方ボストンもライオン、フォックス、ティムリン、メンドーサRamiro Mendozaと送り込んできた。昨日までよりも早い時間に始った試合だったが、結局同じくらいの時間帯になってきた。全く席を立ってないせいか少し寒い。

アフレック達も帰らないで熱心に観戦していたが、11回頃にサインを求めて近づいた客の一人が、ボディーガードに取り押さえられ、羽交い絞めにされるシーンがあった。当然、周囲は騒然となり、レッドソックスの選手達も乗り出して見ていた。私達の前にいたカメラマンも試合そっちのけでポカーンと眺めていた。それにしてもボディーガードの早業は凄かった。

14回表が終われば、もしかしたら14thイニング・ストレッチをやるのではないかと期待して、少し前のイニングから、表も裏も守備側を応援していたが、遂にその14回に突入した。ボストンはこの回、代打オルティーズのホームランで勝ち越し、続くバリテックJason Varitekも右中間へ連続ホームラン。しかし、ホームチームが勝ち越されたからだろうか?14thイニング・ストレッチは行われず、すぐに裏の攻撃になった。エンジェルス最後の攻撃はランナーが出て、当然、モンキーも出てきたが、最後はモリーナがゲッツー。ガルシアパーラの華麗なプレーで試合終了となった。

エンジェルス4−6レッドソックス 勝ち投手メンドーサ、負けカラウェイMickey Callaway、セーブ シールJason Shiell デーモン7打数1安打、ガルシアパーラ6打数2安打1盗塁、ラミレス4打数2安打3打点、マルチネス7回被安打6自責2奪三振10、ティムリン2と2/3回被安打0奪三振2無失点(以上ボストン)、ケネディー6打数3安打1盗塁、サーモン6打数1安打、スピージオ3打数1安打1打点1本塁打、ウェバー1回被安打1奪三振1無失点、ドネリー2回被安打1奪三振2無失点(以上アナハイム)

バリテックのヒーローインタビューの中、徐々にスタンドは掃けていった。ガルシアパーラは知り合いに挨拶する為にチョコッと出てきたが、妻の「ノマー、ノマー!」と言う声も届かず、すぐに引っ込んでしまった。アフレック達もいつの間にか消えていた。帰りにショップでフランシスコ・ロドリゲスFrancisco RodriguezのTシャツを買って、球場を後にした。ホテルの隣りのコンビニで、水とバナナを買って部屋へ戻る。時刻は10時を過ぎていた。

日記を書いているところでKさんから電話があった。勿論、話題の中心は延長戦になった今日の試合だが、Kさんは同球場で、以前14thイニング・ストレッチの経験があるそうで、やはり勝ち越された直後だからやらなかったのだろうと言う意見。Kさんはベン・アフレック、ジェニファー・ロペスが来ていた事もTVで見て知っていたそうで、私はKさんから聞かされて初めて正確な彼らの素性を知った。結婚してまだ間もない2人との事だった。

明日は宿が変わるので、少し荷物の整理をした。その後、妻は風呂に入っていたようだったが、疲れていたのか私は先に寝てしまった。


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