6月24日

   

MOUNT RAINIER NATIONAL PARK


 3時半頃目を覚ます。外はまだ暗い。5時半までウトウト。天気を見に一人で外に出る。昨日はじっくりと見る暇は無かったが、通り沿いはモーテルが多い。タバコを吸っていると、雲の合間に太陽が僅かに覗いてきた。もう、フロントに人がいるようだ。今日の天気を教えてもらおうと、ガラスドアを開けようとするが鍵が閉まってる。中のオジサンにジェスチャーで「あけて」と言うが、オジサンは「6時からだよ」と壁の時計を指した。あと10分くらいだろケチ!

部屋に戻り、テレビで天気予報を見る。ニュース画面の下に、テロップで天気が常に出てる。ワシントン、オレゴン、アイダホとカリフォルニア北部の町も少しだけ、アルファベット順に30個くらいの町をずーっと流してるが、来る前にネットでよく見ていた、レーニア公園内のロングマイヤーは出てこない。タコマは1日曇り。山の東側のエレンズバーグ、ヤキマは概ね晴れだ。

 6時半、朝食を取りにフロントへ。ホテルで用意されているのはマフィンとコーヒーだけだった。マフィンは袋入りだったので余計に貰っていく。飲食スペースが狭いので食べるのは部屋で。昨日買ったタコスも1つずつ食べる。「どうだろう?行っても山が見られないのではねぇ」と食べながら相談していると、テレビの生中継で、スタジオのバックにレニアが映っている。シアトルからは見えるのか!「今日行こう!」確信とまでは行かなかったが、テレビに映っている美しい山の姿に、「レニアが呼んでいる」と勝手に思ってしまった。

 7時15分、チェックアウトを済ませ、私の運転で出発。地図を確認すると、山へ向かう州道7号は、すぐ東を通っていて出やすそうだ。84th通りを東に向かうと、ホテル街の外側は中流っぽい住宅街が続いていた。走ってる車は2〜3台。1キロほど走ると、すぐに標識が出てきた。7号でもあるパシフィック通りPacific Av.を右折。そこそこ広い道だ。交通量も一気に増えたが、スムーズに流れている。両脇には地味っぽい商店が並んでいる。スタバ風に看板を真似たレストラン。ローカル感を感じる。反対車線はタコマやシアトルに向かう車で、かなり混んでいる。暫く行くとマウントレニアの標識。でも、空はどんより曇っていて、山の姿は全く見えない。

「大丈夫かなぁ?」まだ、引き返せばポートランドにも、キットサップ方面にも向かえる時間だ。旅行行程は何パターンか考えてきた。レニア以外は雨さえ降らなければ、観光に支障は無い。当然、夜は野球の試合が行われる所に向かうのだが。レニアを後半に持ってくると、野球との絡みが幾分難しくなるが、山が見られない日に行くのも馬鹿らしい。「う〜ん、どうするべきか・・・」

 不安を抱えながらも7号を南に進み続ける。州道512号との交差点を過ぎてからは、徐々に家が少なくなっていき、車線も1つに。突然!まさに突然だった。左手にドーン!と山が姿を現す。くっきりとレニアが登場した。「オーーー!!」 近い!今まで隠れていたから余計に近く感じる。一気にモヤモヤも解消。あとは山に向かって一直線だ。

 507号との分岐を過ぎ、周りの景色は林や草原が多くなってきた。その後のレニアは、森や手前の小さい山で隠れてる事が多い。たまにチラチラ見えるが、昨日見た時よりは低く感じる。そんなに上っている感じはしてないが、既にこの辺りもけっこう標高が高いのか?。他の車は前に1台走るだけ。アップダウンも常に入るようになってきた。

 道沿いの木の背が高くなり、林の密度が濃くなってきた。合間の草原で放牧してる馬。山中には谷間に、小さな湯気のような綿雲がいくつか出来ている。これが出てくるとやっかいだ。レニア山には氷河がたくさんあるため、独自の雲を作り出しやすく、周りが晴れている時でも、山頂だけ雲に隠れてしまう事も多いそうだ。常識的に考えて、気温の高くなる前に着いた方が、雲の影響を受け難い。今見えてる綿雲は氷河が作り出したものではないだろうが、その要素は多分にある状態だろう。心配だから急ぐ。レニアまで30マイルの標識。でも、「レニアまで」とは、どこまでの事なのか?もし、パラダイスまでなら、かなり早く着くのだが・・・

 林の中を上がったり下がったり、暫く進んでアルダー湖Alder Lakeに着く。有名なポイントなので写真くらい撮っていこうと、看板を右折。誰もいない料金所を通り、州道から500メートルほど中に入った湖畔に出た。駐車場も整っているので、ボートなどのレジャー向けか。時間が早いので、当然誰もいない。空気が気持ち良い。この湖は、シアトルの水源を担うアルダー・ダムAlder Damと共に、人工的に作られたものらしい。7号に戻り、先へ進むと、道沿いにも湖が見渡せる場所があり、そっちの方が写真のポイントとしては良さそうだった。とても広く、自然に囲まれてるので、人工湖とはとても思えない。停車してる時に、車が何台か追い越していった。走っていると「自分らだけ」と思いがちだが、レニアに向かっている車は多いのかもしれない。

 そこから少し進み、山中にあるエルビーElbeではSLの車体を利用した土産物屋、その他2〜3件のレストラン。地図にちゃんと名前も載っているので、それなりの町なのかと思っていたが、見た感じは村とも思えない単なる休憩ポイントのようだった。道路右には森に囲まれるかたちで線路が通り、地図にはウェアハウザー鉄道Weyerhaeuser Railroadとある。州道7号とはここまでで分かれ、山へは706号を直進。

 森はどんどん深くなっていく。窓を開けると今まで嗅いだ事がないような匂いが。植物だと言うのは分かるが、とても強い匂いだ。妻は「森の香りだよ。いい匂いだねぇ」と言うが、私にはそんなに良い匂いには感じられない。暫く進むと右手に丸太小屋のレストラン?があり、その先にナショナル・パーク入口の看板が見えた。結局、「レニアまで○マイル」の標識はエントランスまでの事だった。ここからパラダイスまでは更に22マイル。ここは5ヶ所ある入口のうち、西南に位置するニスカリー・エントランスNisqually Entrance。料金小屋には黒人女性の係がいて、料金(車1台10ドルで、7日間は何回でも入場できる)を払うと、園内マップとレニア新聞をくれた。前の車は遅い事を自覚してか、料金所の先で停止、先に行かせてくれた。8時50分。

 園内道路に入ると、背の高い真っ直ぐの木が乱雑に並んでいて、道路に飛び出している木もある。日本なら絶対切り落としているだろう。途中ツアーバスに追いつくが、もうそれほど焦る気持ちは無くなって来た。早く通り過ぎるのが勿体無いくらい、森にも圧倒されている。森が切れるところでは太陽が見え、天気がどんどん良くなってきているのも感じていた。

 少し安心してカウツ・クリークKautz Creekで停車。ポイントでは車を停められるようになっている。森の匂いが益々キツイ。よく「森の香り」なんて名の芳香剤があるが、正にあれが強烈になった臭いだ。妻は「イイ香りィ」と言ってるが信じられない。私は、もし体調が悪かったら一発で吐いてるだろう。カウツ・クリークは、約60年前に大泥流で辺り一帯が押し流されてしまった場所だ。草木はかなり蘇ったと聞いていたが、やはり他と比べると、荒れている印象。川がある事もあるが、高い木が無いので見晴らしが良く、上流の方向にはレニアが聳え立っていた。もう、かなり近い。「なんて綺麗なんだろう」匂いさえなければ、もっと良い気分なのに。抜かしてきた車が前を通り過ぎていった。

 更に先へと進み、博物館やビジターセンターのあるロングマイヤーLongmireを通過。駐車場には多くの車が停まっていた。ここも有名だが、全部停まっていたらキリが無い。急勾配の山道で、カーブも多いが、舗装状態は悪くないので走りやすい。エントランス付近に比べると、木の密度は疎らになり、背の低い種類になってきたようだ。「かなり登ったかなぁ」と思っていると、また「ドーン!」とレニアが現れた。やはり良く見えるポイントのようで、道沿いにスペースが設けられていたので停車。この辺りまで来ると、森の匂いは殆ど感じなくなっていた。徐々に植物には厳しい標高になってきているのだろう。遮る木が少ないので、山頂も良く見える。もし、これから曇って山が見えなくなってしまっても、来た事は後悔しないだろう。美しさは十分分かった。野球チームの名前になるわけだ。

 そこから少し上ると、右手に「Narada Falls」の標識があった。ナラダ滝も主要ポイントの1つだが、駐車スペースはそれほど広くなく、辺りは木が生茂っていて、看板も目立たなかった。車を降りると、滝の音が聞こえてきた。RV車が一台停まっているがドライバーの姿はない。ポイントまでは遠いのか?石の柵の向こうを覗くと、深い崖になっていたが滝は見えない。「こっちかなぁ?」左奥の石橋を渡ると、下りられる道が続いていた。一人づつやっと通れる急な下り坂。途中までは舗装だったが、50メートルほどで、石と木を組み合わせた道に。濡れているので足元は滑りやすい。100メートルほど下りると、滝が見えてきた。水量が多く、水しぶきもスゴい。カメラが濡れないように気を付けながら、更に下へ。300メートルくらいは降りたろうか。豪快な滝を正面から見ることが出来た。水飛沫に陽が降り注ぎ、小さな虹も出来ていた。まだ下に行く道もあるようだが。足場は更に厳しくなりそうだ。ここで引き返す。

 そこから少しクネクネと上ると、カーブを超える度に目前に山が飛び込んでくる。左手にパラダイス・ロウアー駐車場「ついに来たー!」パラダイスParadise着9時45分。手前の円形施設(ビジターセンター)を通り越し、奥のアッパーPへ。一応、停車して園内マップで現在地を確認。レニアは、もう手を伸ばせば届くような位置に見える。空は陽は射していたが雲が多い。天気としては曇りなのだろう。駐車場には50台近く停まっていたか?キャンピングカーも多い。重装備のハイカー達が念入りに登山の準備、彼らは氷河を上るのだろう。大部分が白人だが、グループにはアジア系も混ざっている。駐車場のすぐ下には枯れて粉々になった木がたくさんあった。その下には草がやっと生えだしている。

 マウント・レーニアに付いては他サイトで多数紹介してるので細かい説明は省略。とにかく、シアトル観光の目玉中の目玉。野球で言ったらエースで4番くらいの重要度だろう。来る事の難しさよりも、やはり天候運が全て。なにせ、短い開園シーズンでも、雲が邪魔して山が見れない日が結構あるのだから。日程に限りがある旅行者にとっては、尚更厳しい。その事は、来る前から十分認識していたので、駐車場にいる間も、2人して山に見惚れながら「よかったねぇ」と何回も言っていた。

 トレイルを登る前に、妻と交代でトイレへ。境の無い男子小便器では、白人青年の方が恥ずかしがって、隣になるのを敬遠される。運転中は長袖Tシャツ1枚だったが、風が冷たいので昨夜買ったレイニアーズTを重ね着。靴紐も強めに結び直す。登り出しのトレイル案内版のところで、近くにいたオジサンに、今いる場所とアルタビスタAlta Vistaの進路を聞く。アッパーPからだと真っ直ぐではなく、途中で曲がらなくてはだそうだ。間違って長いトレイルに入ったら大変だが、曲がり角では標識もあるそうだ。トレイルははじめから急坂で、登りだしてすぐに息が切れる。想像してたよりもずっとキツイ。ガイド本などには「ハイキング程度」と書いてあったが・・・

 ゆっくりと小股でないと登れないほど急坂。汗も出てきた。重ね着は裏目だったか。黄、白、紫の小さな花がボチボチ咲き出しているが、もっと落着いた気持ちで見たかった。でも、すれ違う人はみな挨拶してくれる。私のレイニアーズシャツを見て「グレート」とかも言ってる。年配の人も元気だ。「よくあんなにスイスイ歩けるなあぁ」と関心する。少し勾配がゆるくなった所で「ふうーっ」と額の汗を拭きながら振り返る。もう、駐車場があんなに小さい。

まだ時期が早いので、山頂付近は雪が多く、どれが氷河か分かり難かったが、近づいてくると、所々水色に光ってる部分がある。たぶんあれがそうだろう。水晶のような、エメラルドのような、とても綺麗だ。

 途中の、残雪のあるところで写真を撮っていると、下から日本人と思われる3人組が上ってきた。男2人、女1人の中年グループ。荷物をたくさん持っているのでバスツアーで来たのだろう。妻に「ほら、また抜かされるよ」と急かされる。ここからは更に急な上りだ。さっき追い抜いていった人は、もうあんなに高い所まで上ってしまった。あそこまで上らなくてはならないのか。

 丘を上りきると、さっきの人はもう戻って来た。アルタビスタの終点は近いようだ。石の椅子があったので暫し休憩。さっきの日本人グループが上がってきた。お互いなんとなく声をかける。東京の人で、シアトルに一週間滞在しているそうだ。私らが、昨日着いて2試合見てきたと言ったら驚いていた。

 後から来た白人に、後ろの山脈の間に、ポツンと頭を出してる白い尖った山を聞くと、やはりセントへレンズMount St. Helensだと教えてくれた。その間に3人組は出発。私達も後に続く。アルタビスタでは、この丘が一番良いビューポイントのようだ。その先は狭い通路の急斜面を下る。その先の広場がアルタビスタの折り返しのようだ。3人組は更にその先に向かっていた。スカイラインSkylineまで行くつもりなのか。私達も体力的にはまだ行けたが、時間的な事もあり、ここは自重。スカイラインはアルタビスタの3倍以上の距離がある。

 広場で写真を撮ってると、後から来た人の殆どが「撮ってやるよ」と声をかけてくる。断るのもなんなので、同じポイントで何枚か撮る羽目に。帰りは丘の東側の細い道で戻る。さっきよりは勾配は無いが、狭くて横は絶壁なので要注意。アスファルトの部分に戻っても下り坂が大変。膝がガクガクだ。途中、蜂が手の甲にぶつかってきたが、特に痛みは無かった。下の方では雪解け水がいくつも小川を作ってる。水に触るととても冷たい。同じ道で下りてもつまらないので、最後は左手に進みパラダイス・インの方へ。サイロのような変わった建物、何に使うのだろう?。

 最初の予定ではこの辺りで昼食をとろうと思っていたが、天気が変わらないうちにリフレクション・レイクReflection Lakeへ行く事にした。小さな雲でも山頂を隠してしまうし、風が強まれば湖面は逆立つ。「逆さレニア」を拝める確率は極めて低いのだ。出発前に、妻はパラダイスインに水を買いに行った。私は車内で待っていたが、歩いた事もあり、とても暑い。

 来た時とは逆方向にパラダイスを下りる。カーブを幾つか過ぎると10分足らずでリフレクション・レイクに着いた。最重要ポイントだが、パラダイスからのトレイルもあり、とても近い。時刻は11時半ちょい過ぎ。Pから湖畔へ下りると、湖面は小さく逆立っている。「残念」僅かに期待していたが、そこまでは欲張りすぎか。「そうだよなぁ。これまで見ちゃったら明日からずっと雨だよ」「山を見れただけでもラッキーなんだから」と言いつつも、万が一に期待して、昼食を食べながら、風が止むのを待つことにした。

 風と言っても、ほんのそよ風くらいにしか感じなのだが、湖面は敏感だ。僅かの逆立ちもリフレクションの妨げになる。駐車場の石の柵に腰掛けタコスを食べていると、ムクドリくらいの灰色の鳥が近寄ってきた。2羽いるのでたぶんツガイ。人間に慣れているのか、私達を全く怖がってない。タコスやパンを狙っているのはすぐに分かったが、ガイド本にも各種サイトにも「自然の動物に餌をやってはダメ」と書いてあった。しかし、妻は簡単にタコスを小さくチギって鳥に与えてしまった。鳥は更に近づいてきた。カメラを向けても全く逃げない。

 私達は最後のタコスも食べてしまったが、鳥はまだいる。私は蚊にも刺されたし、さっき蜂がぶつかった手の甲も腫れてきた。痛みは無いが、少し痒いので、持ってきたムヒを塗る。湖は、奥の林の方から徐々に鏡面になっていき、その部分が広がっていく。とてもゆっくり。「もう少しだー、風止め、風止め」と祈る。林の部分は湖面に映っている。どこまで鏡面になれば山が映るのか見当がつかない。鏡面はかなりこっち岸まで広がっているが、残りの面積で入りきるのか?ポイントが違うのではないのか?でも、風が弱いのはここが一番だ。短い時間だが色々考えてしまう。「もう少しだよ。うっすら見えるよ」と妻。「えっどこ?本当?」場所的には間違いないようだ。「あっ、白く映ってる!」揺れがあって途切れ途切れだが、確かに山が映ってる!そう思ってから間もなく、ハッキリと姿を現してきた「逆さレニア」感動!!鳥ハダもんの感動だ!

 山が映っているのは畳2畳ほどの僅かなスペースで、岸から手を伸ばせば届くような位置だ。ちょっと手で波紋を作れば消えてしまうだろう。妻は「さっきの鳥が餌のお礼に見せてくれたんだよ」と言っていたが、今なら信じてしまいそうだ。さっきまで待っていた孫を連れた老夫婦は気の毒に。他にも、ちょっと見ただけで諦めて立ち去る人は結構いた。見たから言うのではないが、アドバイスとしては、そよ風程度で湖面に少しでも鏡面部分があるなら、待つ価値はある。そのくらいの感動だった。山が映っている時間でも、他はザワめきが始まっている部分もある。リフレクションはほんの一瞬のタイミングなのだ。

 感動を残して車へ。蚊にもだいぶ刺された。私は餌を与えなかったので、これが「逆さレニア」の見物料なのか(妻は刺されてない)腿やすね等、ムヒを塗って出発。その先の道路沿いの湖岸でも、車を停めてその瞬間を待っている人がいたが、こちら側(東)では遮る木が遠すぎて、風が小さくなり難いと思う。やはり駐車場から車を降りて、足場は悪く虫にも刺されるが、湖面ギリギリまで行った方が見られる可能性は高いだろう。

 今日の最終目的地はヤキマなので、公園東の出口を目指す。ルイーズ湖Lake Louiseを過ぎ、道は下りの連続になった。かなりの急坂でガードレールが無い部分も多いので、運転にも慎重になる。ハッキリ言って怖い。急カーブでは、石のガードレールもあったが、空に飛び出して行ってしまうような感覚におそわれる。途中、崖崩れを起こしていたところもあった。すぐ先に小さなポイントがあったので、それを撮るために少しだけ停車。

 更に下る。逆車線は登ってくる車も多い。これからとはのんびりしているなぁ。自転車も数多く登ってくる。当然、みなそれなりの格好をしていてスポーツ車だ。途中、ボックス・キャニオンBox Canyon、クーガー滝Cougar Fallsなどビューポイントも幾つもあるし、トレイルなどの標識も出ていたが、ヤキマまで先は長いし、今夜の宿も決まっていないので先を急ぐ。長い長い下りの山道を下りて、ようやくスティーブンス・キャニオン・エントランスStevens Canyon Entranceに着いた。案内小屋を過ぎるとすぐにT字で410号との分岐。右に曲がり123号サウスでヤキマを目指す。サンライズSunrise(パラダイスと並ぶ山の拠点)に行くなら左だが、こちらはまだシーズンオフ。

後半へ続く


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