I 計画方針
計画の進行は、海外登山の経験が浅いことを考慮し、山スキー部が 普段行っている個人山行になるべく近い形で実行することにした。 また、そうすることによって海外登山をより身近なものにすることを 目的としている。カナダ・ローガン峰スキー登山の時に用いた手順を参考にした。
<登山隊の位置づけ>
計画段階から山スキー部OB会である山とスキーの会の助力が
必要不可欠であることや、万一の事故においても、その処理の中心が
山とスキーの会になることもあり、母体を「北海道大学山スキー部・
山とスキーの会」とした。
<計画の進行>
1.登山隊、計画立案
2.山スキー部例会にて計画発表
山とスキーの会運営委員会にて計画発表、海外委員会の設立要請
3.山スキー部、上級生会議にて計画検討
4.大学学生部本部(以下、学生部)で計画説明・打診
5.山とスキーの会、海外委員会にて計画検討
6.山スキー部、上級生会議にて海外委員会による検討の経緯を報告
7.大学学生部委員会にて最終計画案の検討→課外活動として承認
8.以上をもって計画の最終的な承認とする
<海外委員会>
海外登山経験者などを中心に編成された海外委員会に山とスキーの
会の代表として計画を検討して頂き、海外委員会の承認をもって
山とスキーの会の承認を得られるものとする。
<学生部>
通常、我々がクラブ活動として日本の山に登る場合は、学生部へ
計画書等の書類を提出し承認されなければならない。しかし、
これまでの海外登山に関しては、主に大学を休む期間が長すぎるという
理由で課外活動として認められず、万一事故が起こった場合の事故処理の
責任の所在は登山隊母体とされてきた。
今回のメラピークスキー登山の計画は、今後増加するであろう 海外登山の代表として学生部委員会でその対応が話し合われ、 学生部公認の課外活動として認められた。学生部には、事故などが あったときの本部設置、処理等の便宜をお願いした。
II メラピーク登山に要した許可取得手続き
<登山許可>
メラピークはネパールヒマラヤ許可峰リストのDカテゴリー
(許可取得がきわめて簡単)に属する。したがって、推薦状などの面倒な
手続きは必要なく、ネパール政府登録の現地エージェントを通じて
NMA(ネパール山岳協会)に申請する。連絡官(リエゾンオフィサー)の
同行も必要ないが、NMA公認のネパール人ガイド(サーダー)を雇うことが
義務づけられている。登山料は1隊10名まで$300である。
<トレッキング許可>
ネパール国内において登山やトレッキングを行う場合には
トレッキング許可が必要である。申請はカトマンズの入国管理局で行う。
我々は現地エージェントに代行してもらい、3/29−5/23までの56日間取得した。
<ビザの取得及びビザの延長>
東京の在日ネパール大使館で1カ月間のビザが取得できる。
新千歳空港からの出国となるので事前に東京在住の友人に6人分
まとめて取得してもらった。
ビザの延長はトレッキング許可の取得と同様カトマンズの 入国管理局で行う。これも現地エージェントに代行してもらった。
<無線機の持込み>
面倒な手続きがあるが、エージェントに代行してもらい許可を取得した。
係報告の装備、会計を参照。