Yearning for the old days 
2007/08/15 
     

お盆の帰省


   
   
  夏が来れば思い出す〜♪ はるかな…♪ 遠い空〜♪
      
  
我が家にとって唯一の旅行は、夏、お盆に母の実家に帰省することでした。
新幹線を使うこともありましたが、車での旅程が思いに残っています。
早朝の出発。ライトバンの荷台に敷かれた布団に寝ころんで見上げ、
流れる車窓にわくわくと胸躍らせていましたっけ。
まだ小さい姉弟3人にとっては十分な広さ、何だか秘密基地のようでしたっけ。
当時は冷房がありませんから、高速道路でも窓をあけて走っていました。
ぼうぼう、パタパタと入ってくる風で、また普段とは違って彼の地に向かってい
ることを感じていたと思います。
途中、サービスグエリアでの休憩。
見知らぬ人たちが行き交う様子は、おそらく異国の地に来たかのような光景と
し見ていたのではないかと思います。
一年に一回の大旅行(笑)ですから、おとなしい私は大はしゃぎをするわけで
はありませんが、それはもう、嬉しくて楽しくてたまりませんでしたっけ。
         
  「田舎」とは言っても、新幹線の駅からも車で差ほど遠くない市街地。
でも、道路の中央には用水路が流れ、その向こう側には田んぼが広がり、
その向こう、遠く山並みが見えていました。
 お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、伯父や叔母(伯母)たち、従妹(従兄弟)たち、
在所のお家、八幡様、プール、動物園、蒲郡の海、大草の家と海、渓谷、
羽根井のおばさん家、おばさんが買ってくれる本、
祖父が営む駄菓子の工場でイモ飴?に割り箸をさして手伝ったり、
小さなことから大きなことまで、いろいろな出来事や体験は大切な思い出ばかり…。


         


 
いつ頃からか? 何故? 田舎に行かなくなっってしまったのだろう…。
中学生、高校生と大きくなったから? 父が怪我して、病気になってから?
そういえば、父がそうなったのはそんな頃だったっけ。
 父は今様な優しい家族思いのお父さんでは全くありませんし、奥さんの実家
なんて窮屈なところでしょうから、
今思えば、そんな父にしたら、一年に一度だけ、精一杯の家族サービスだった
のでしょうか…。今さらではありますが、そんな父に感謝します。

 
 
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