2004.8.1(日) ギリギリの釣行 【 同船 】

 
 
 

今日は、再三に渡って同船を繰り返している、東京在住の後輩M君を伴っての出撃です。
以前にも書きましたが、何故か東京在住なのに圧倒的に同船回数が多いM君。
今回も帰省に合わせての釣行です。いや、正確には釣行に帰省を合わせた、と言う方が正解でしょう。
しかし、おりしも台風が接近する最悪の天気予報で、しかも夏台風らしくフラフラして方向が定まらず、
珍しいことに東から西に向かって非常にゆっくり進んだため、長時間影響が残ることが予想されました。
それがたまたまこの土日にかかり、出撃可能かどうか、行けるとしたら土日のどっちか、最後の最後まで
2人して散々悩みました。結果、より厳しい影響が出ると思われた土曜日を諦めて日曜日の出撃とし、
5時の天気予報を待って状況を確認してから出動という、万全を期した段取りにしました。
朝の天候は思ったとおり曇りの状況で日差しはほとんど無く、厚い雲が垂れ込めた状況でしたが、
台風が去れば時間と伴に天候は回復するだろう、という読みの元に、出撃を敢行することにしました。
しかし、思っていたより風が強く、結果として終日強風に悩まされることとなりました。
天候は、所々で雨が降り、薄日が多少差す程度で終日曇りの状況が続きました。

●8:00  出撃
天候の確認を行なってから自宅を出発し、M君を迎えに行ってからの出撃なので、必然的に遅め。
しかし、マリーナに到着すると数えるほどしか車は停まっていない。
しかも我々と同じタイミングでやってきた車もあるほど。皆相当に悩んだ末、出撃を敢行している様子。
陸上から見える琵琶湖は、白波が出るほどでは無いまでも、やや高い波が一面に出ている感じ。
風は東から。波も東から打ち寄せていて、マリーナ前のワンドも珍しく波が立っている。
他の場所に移動すれば、特に北になど向かえば、一体どんな高波になっているのか。
想像しただけでも少々イヤな感じだったが、とにかくサマーパターンをもくろむM君の思いもあり、
一方では、暑い時の釣りには昼間の入水が不可欠、という私の思い入れもあり、ひとまず北に向うつもり。
サマーパターン、我々の場合のそれは、トップで朝イチに釣果を上げるというのもさることながら、
昼間に船を停め、入水したり昼寝をするという、人間側の行動パターンをも含んでいる。
滑走前、ワンドの中で水質などを見ていると、ここ最近に無く水がキレイに感じられた。
船の進んだ後にもあまり泡は残らず、水中のウィードが良く見える。
ひょっとすると、どこに走るよりもここのワンドでやった方がトップで出るのでは、と思えてしまう。
ワンドの外でペラに絡むウィードが無いことを確認し、一気に北を目指して走り出した。

●8:15  ワンワン王国前
一旦北に走り出したが、琵琶湖大橋を超えて湖北に入ったところで、白髭神社の方を見ると
山には低く垂れ込めた雲が掛かっている。風は多少吹いているが波は思ったほど酷くは無い。
恐らく、北小松ぐらいまでなら全然走っていける状況だと思われた。
しかし、湖西側は風表になっていて波が打ち寄せていることが想像される、ということと、
低く垂れ込めた雲は、やがて昼頃になれば取れてくるのでは無いか、そうすれば(台風も遠ざかるので)
風も徐々におさまり、より走りやすい状況で北を目指せるのではないか、そんな打算が頭をよぎった。
天候も回復るすはずなので、それを待って(人間の)サマーパターンを展開しよう、とM君に提案。
船を180℃反転させてわんわん王国前に入った。東岸なので多少は風裏かも、という読みもある。
しかし、台風の通過に伴う吹き返しと思われる東風は相当に強く、東岸沿いでも波が出ている状況。
エレキを踏まないで居るとたちどころに流されてしまう。水深5m付近、いつもの夏なら明確な
ウィードエッジができる辺りだが、先日来感じている状態と同じでやはりウィードが無い。
少しずつ岸に向かってエレキで進みながら、ウィードエッジを探す。その間、スピナベやクランクを
ガンガン投げて行くが、強い向かい風と時折吹く突風のため、なかなか思うように投げられない。
激しくバックラッシュを起こしてしまい、久々に船上でラインをカットせざるを得なくなる事態に。
こうなると、リップも無く、なるべく重いものを投げたくなるのが心情。スピナベを投じつつ、
ウィードの少ないところではラバジやテキサスを入れながら進む。
しかし、巻物にも底物にもまったく反応無し。魚探もほとんど鳴らない時間が過ぎる。
明確なウィードエッジは見当たらないものの、水深3.5m〜4m付近から徐々にウィードの背が
高くなっている感じ。今度はウィードヘッドを通るように、シャッドやスピナベを投げながら進む。
浅瀬に近づくと流石に水面までウィードが伸びている部分が多く、スピナベをバジングで通して見るが
それでもまったく反応は無い。ひと通り目に見えるウィードをチェックしたが、全然生命感を得ないので、
今度は風に流されながら浅い方から深い方へ向かって流されつつ、また巻物をガンガン投げる。
やがて水深3m付近に来て、本当に魚が居るのかどうか確かめたくなり、ダウンショットにチェンジ。
一投目、いきなり激しいギルアタリを感知。とりあえず魚が居ることは解った。
次は、バスが居るかどうか。果たして、数投目、重みの違うアタリを感知してフッキング。
25cm級が上がって来た。その後もポツポツ釣り上げるが、30cm級以上にはサイズが伸びない。
それと伴に、時間が経てども一向に天候が回復しない。比良山系の頂きは雲に隠れ、強い東風は止まず、
雲は東から西へ相当なスピードで流れている。この状況を見て、今日は人間サマーパターンを断念。
M君と相談して今日は釣りに徹することにした。
そうと決まれば、より良い魚を求めて最近行ってない南へ。次の場所を目指して移動をすることとした。

●11:00  北山田
北に行ってもウィードの生え具合が良く無いと思われ、また、唯一気になる場所のラフォーレ前は、
恐らくの風を結構モロに受けているのでは無いか、という予測に基づき、船を南に走らせてきた。
途中、草津川の河口の岬を過ぎた所で急に波が高くなり、視界に白波が出てきた。
北山田の沖合いにある取水塔を過ぎ、帰帆島北側の水路に近い、水深3mほどのエリアに船を停めた。
波は高く、波間に船が舞うほどの状況で、感じる風も強い。白波が出ていて、明らかに荒れている。
周囲に船もほとんど無く、とりあえず巻物から投げて見るが、バックラッシュに見舞われ苦戦。
魚探も全然鳴らない状態で、結構へヴィな状況。では、とりあえず魚が居るのかどうかを確認する、
ということで、またもダウンショットを投入。しかしあまりの強風でボトムを取るのも結構難しく、
シンカーの重さを替えながら必死のチェック。やがてグンッという重みを感知してアワセを入れ、
やりとりして上がって来たのは35cm級。これでも今のところは、今日で一番良い魚。
続けて追加を狙おうと思ったが、余りに強い風と波にやや嫌気が差し、小移動。

●12:00  草津川河口沖
岬を回って北側のシャロー付近に回ると、風と波はやや穏やか。
まずはシャロー側のエリアをスピナベでチェックする。
しかし、トロロ系のウィードが大量に引っ掛かってきて、非常に釣りづらい状態。
M君もクランクを投じて行くが、ウィードが絡んで大変な状況。
そう言えば、この場所は大量のトロロの中に、パキパキのウィードが極マレに混在していて、
そこを狙うと釣れる、という感じだったことを思い出す。
丁度良さそうな場所にはウェイクボードの船が行き来していて、釣りに入れる状態では無い。
それを避けるように、今まで余りやったことが無いはるか沖の方へ、風に流されながら進んでみた。
水深は3.5m付近。所々にウィードのタワーが出来ている感じのエリア。
最初はスピナベを投げていたが、程なくダウンショットに転向。今日はどうも軟弱な釣りが続く。
ダウンショットを投じていればポツポツと釣果は得られるが、20cm級〜30cm級の釣果で、
それ以上のサイズが出ない。少々釣った後、M君と交互に昼食を取りながらそのまま釣りを続けた。
相当長い時間この場所で粘り続け、M君もここで本日初の釣果を得たが、どうもサイズが今一つ。
魚は触れているものの、サイズや狙いにやや不満の残る状況で、サイズアップを目指して移動。

●14:30  木の浜
浮御堂沖にするか、アクティバあるか沖にするか、木の浜にするか。
本日最後の場所は、未だ止まない東風の状態を考えて、最も東岸寄りの木の浜と決めた。
入った場所は漁港のはるか沖、エリの先端部沖からやや北側までのエリア。
この時点で私は既に二桁の釣果を得ていると思われるので、ダウンショットを投じても
仕方が無いな、という気持ちになっていた。とにかくリグってあるものを使ってみて
反応をチェックすることにし、テキサスやクランクを投じていく。
M君もサイズアップを目指し、ハードルアーを中心に投じていく。
ここでM君のクランクにヒットが出るが、20cm級程度でさほどサイズは無い。
こうなれば一発交通事故狙いか、と思い立ち、バイブを投入。
所々水面まで伸びたウィードタワーが見えていて、その横を通してくる。
風が強くてコースコントロールがなかなか難しいが、何とか通していると、
バイブ独特のガッと奪われるようなアタリを感知し、巻く手が一瞬止まった。
さほど緩くしていたつもりは無かったのだが、やり取りの途中何度かドラグを引き出される。
40UPを確信しつつ、何とかやり取りの末に手元まで引き寄せ、ハンドランディング。
簡易メーターで測ってみると、約45cm。なかなかの釣果にひとまず満足。
その後も更なる釣果を求めて、強風に耐えながら同じ場所で粘り続けたが、30cm級までが
せいぜい関の山。やがて、湖南周辺のあちこちで、激しいにわか雨になっている様子が見え始めた。
雷こそ鳴っていなかったが、結局終荒れた状態で日差しも無く、子バスが良く釣れるということ以外は
夏らしいとは言いづらい状況のまま、本日の釣りはタイムアップとなった。

マリーナに戻り、後片付けをしているとポツポツ雨が降り出しました。
超特急で片付けて、何とかボートがびしょ濡れにならずに助かりましたが、最後の最後まで
荒れ模様の天候に翻弄された釣行となりました。
帰路、M君と二人して何か満足しきれない部分が心に残っているのは何だろう、という話しをしましたが、
数を釣れどもサイズが思うように出ない、という夏特有の状況と、やる気満々だったのに、人間の方が
サマーパターンに入れなかったというのが、その理由だろうという結論に達しました。
しかし、台風の影響が残り、結果としてほぼ終日、強風注意報が発令された状況を押しての出撃ですから、
(強風には耐えつつも)フツウに釣りが出来ただけでも、満足しないとバチが当たります。
ギリギリの状況にも関わらず、今日も魚を触れて、無事帰って来れたことに感謝です。
実は今月、あと2回M君との釣行が予定されていますが、その時にサマーパターンのリベンジをするべく、
固い決意の言葉を残して、M君は東京へ戻って行きました。
さて次回、トップでの釣果と、昼休憩時の入水はかなうでしょうか。
それもこれも、、、とすべてを求めては、やはり贅沢過ぎますでしょうか。
とりあえず、東京在住にも関わらず、1ヶ月に3回も同船するM君の意欲に敬意を表したいと思います。

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