2004.10.18(月) 濁った水はいつ戻る? 【 同船 】

 
 
 

今日は、非常に珍しいお客様とご一緒しました。
関東在住の方で、関西への出張を利用して琵琶湖で釣りをしようと思われ、
何のご縁があってか、私の所へ同船希望のメールをして来られたN山さんです。
当然ながら初対面。今回の同船の件以外では、メールのやり取りをしたこともありません。
以前、同船者募集をやっていた頃以来、当日初対面の方との釣行になりました。
N山さん、実は昨年も何度か琵琶湖に出られたそうで、そればかりか関東にバスボートも
持っておられて、しかも日本はもとよりアメリカのフィールドもご存知という、
お話をしてみると、私なんかよりも相当にバス釣りへの造詣が深い方でした。
今日の琵琶湖の天候は晴れ。雲もほとんど無いピーカン状態の快晴です。
ここ2〜3日はこんな天気ですが、この夏以後立て続けに来週した台風や大雨の影響で、
先週も琵琶湖の水はどこか白っぽく濁り、水中には白い小さなホコリのようなものが
無数に漂っている状況でした。果たして今日はどうなのか。
じっくりと状況確認をしながらの釣行となりました。

●6:30  出撃
久々に朝の早い出撃。上り始めた朝日を湖上からめでる。
わずかながら波があり、風は穏やかに南風。
マリーナ前のワンドは、水中のウィードが良く見えるほど水が澄んでいる。
ワンドを出ると先週と同じく、水はやや白濁気味。やはり水は良くない。
ここ1週間は台風も大雨も無く、多少は落ち着くのかと思っていたが、
なかなかそうはなっていない様子。とにかく、湖南のウィードエリアで水がより
澄んでいる場所が勝負の決め手になると信じ、南に向かって船を走らせた。

●7:00  プリンス沖
先週も同じような所から始めたが、プリンスホテルの沖に広がるウィードエリアに入る。
先週良さそうだったエリアに船を停めたのだが、釣り始めてみるとウィードがほとんど無い。
先週まではもう少し明らかな、具合の良いウィードがあったのだが、飛んでしまった感じ。
水温計を見ると、1週間前から4℃ぐらいは下がっている。この一気の水温低下と
ウィードが無くなったことが何か関係しているのかもしれない。そんなことを考えながら、
まずはバイブ、スピナベなどをガンガン投入。しかし、状況は先週の状態に酷似。
まったく巻物には反応が無い。しばらく巻物を投げていたが、一向にアタリも無いので、
SPミノーにチェンジ。N山さんもルアーをローテーションして行かれるが、
二人して音無しの時間が悶々と過ぎる。やがて、ようやく私のSPミノーにヒット。
しかしサイズは25cm級。どうもサイズが出ないのも、先週と同じ。
しばらくして、ジグヘッドのスイミングでエリアを流していたN山さんにもヒット。
しかし、サイズはやはり伸びない。
そのまましばらく粘ってみたが、バイトの無い状態が続き、移動。

●9:00  草津川河口沖
プリンス沖から見ていると河口付近が船団に見えていたが、近づいてみると船団は
北山田の沖にできていた。我々はそこを素通りし、草津川河口へ。
しかし河口に近づくにつれて水が非常に汚れている感じで、ウィードはトロロ系のドロドロ。
見た感じ、河口付近のそうした状況は変わっていない様子。ドロドロのウィードでは
やる気も失せるため、もう少しきれいなウィードを求めて、少々沖合いに船を進めてみた。
しかし、そこでもやはりルアーに引っかかってくるウィードはドロドロ。
時折、良さそうなウィードも絡むが、茶色く変色していて元気が無い。
しかも、根元からズボッと抜けてくる感じ。ウィードのさほど濃く無い場所を見つけ、
ルアーを投じていくがここのエリアは一向にバイトも無い。N山さんはジグヘッドの
スイミングで様子を探って行かれるが、それにも反応無し。流れ込みがある割には
水が良く無いという意識が出始め、無理に粘ることも無いと判断して、早めに次へ移動。

●10:00  DH西壁〜プリンス前
実は、朝からプリンス前の赤ブイ周辺と、矢橋帰帆島の沖辺りに船団ができていた。
時間が経ってもなかなかその船団が解けないので、釣れているのかどうか、一度チェックに
入ってみることにした。最初に船をつけたのは、ディープホール(DH)の北西角沖。
濃いウィードエリア。船団は、どうもDHの西側にできている感じ。
後はDHの西、南、北の各壁に数艇ずつボートが張り付いている状態。
これが遠くから見れば大きな船団に見えていたと判明。
DH絡み以外では、やはりプリンス前の赤ブイを中心に船が少々群がっている。
まずはDH周辺のウィードエリアから始める。私はSPミノーを多投。N山さんはジグヘッドの
スイミングをメインに投げて行かれる。点在するボートの間を縫いながらウィードエリアを
釣っていると、DHの西壁に当たった。実に久しぶりにDHのブレイクを見た気がする。
DHの魚が根こそぎ捕獲されたという話が出てから久しいが、果たして魚影は回復したのか。
壁を狙ってテキサスを投じてみる。壁の下から上に向かって駆け上がりを引いてみた。
数投目で軽いアタリがあり、あわせて引き上げてみるとまたまた25cm級。
どうしてもここからサイズが出ない。そのまま壁やウィードエリアをチェックしながら、
プリンス前の赤ブイに進む。途中、バイトも何も無く、ここが船団になっている理由が
イマイチ判らない。赤ブイ周りはいつも船が居る場所だが、果たして魚は寄っているのか。
近づいてみたが、魚探はほとんど鳴らない。ルアーを投じていくが、当然のように無反応。
ここも、今日現在船団になっている理由が不明確な感じ。少々様子を見ながら粘ってみたが、
他艇も釣れている様子は無く、固執するほどの場所では無いと判断。
昼の休憩をとって気分転換をすることにした。

●11:00  昼食
アングラーズインに上陸して昼食。
スタッフの方にお伺いしたが、今日はやはり全体的に厳しいらしい。
今日に限らず、最近こんな感じが続いている、とのこと。

●12:30  若宮漁港沖
午後からのスタート。風は穏やかな北風になっていて、天候は晴れ。
木の浜、下物、名鉄跡沖などの場所をイメージしながら船を走らせた。
ところが、滑走して間もなく、若宮の漁港沖で船団になっているのを発見。
特に確固たる目的地も無かったので、試しに立ち寄ってみることにした。
ウィードがやや濃い目に残る、水深3メートル強のエリア。早速バイブやSPミノーを
投じていくが、全然アタリも無い。そこで、久々にダウンショットを投入してみる。
リグを作って投入すると、程なく細かいアタリを感知。恐らくギル。アワセて釣り上げて
みると、やはりギル。しかし生命感を得るため、引き続きダウンショットを投入。
何回かアタリがあり、ついに追加の子バスを釣り上げた。
その後も細かいアタリが続き、1本子バスをバラした後、徐々にアタリが無くなる。
ついにはギルのアタックも止み、生命感がほとんど無くなってしまった。
N山さんもジグヘッドのスイミングを中心に粘っておられたが、追加が出ず、
更なる釣果を求めて移動することにした。

●13:30  木の浜沖
前回、意外と生命感の強かった木の浜の4号放水路沖。
そこから、3号放水路沖あたりに向けて流してみることにした。
浚渫跡の深い部分で水深6メートル、その他の部分は3メートル前後のウィードエリア。
私はまたタックルをベイトに持ち替え、バイブからスタートし、スピナベなども混ぜながら
進むが、反応は無い。今日は、私の巻き方が悪いのかも知れないが、グリグリ巻く系の
ルアーにはどうも反応がすこぶる悪い気がする。そこでSPミノーの持ち替えると、
3投目ぐらいでヒット。25cm級でやはりサイズは伸びないが、数は出ないものの
SPミノーだと魚は触れる。船を進めていると、ウィードが飛んでしまったのかのような、
短いウィードが続くエリアに到達。そこでラバジを投じてみる。トレーラーには久々に
ダブルテールを装着。しばらく粘っていると、アタリがあり、釣り上げてみるとこれまた
25cm級程度のサイズ。どうしても、明確に30cmを超えるサイズが上がってこない。
N山さんのジグヘッドにも、ようやくここで追加のバイト。同じくサイズは伸びないが、
ようやく獲れた追加の1本で少々安堵感が漂う。しかし、サイズが伸びない状況には
変わりなく、サイズアップを求めて本日最後のポイントを目指して移動。

●15:00  浮御堂〜名鉄
浮御堂の沖、漁礁の辺りから船を進め、風に流されながら南に向かう。
私は相変わらずミノーを多投。N山さんはジグヘッドのスイミング。
水深4メートルぐらいから沖は、ウィードが良い按配に切れて、いかにも釣れそうな感じ。
一方、4メートルより浅くなると一気にウィードが濃くなり、広大なウィードエリアが
広がっている。その境目辺りに沿って船を進めつつ、深い方へ向かってラバジを投入。
数投目に早速1本ゲット。サイズは出ず、相変わらず25cm級。
しかし、ようやく的を得た場所とイメージを見つけられた直感が走り、同じような場所に
テキサスを投入。底をきっちり取りながらチェックしてみるが、これにはアタリは無い。
しばらくしてまたラバジに持ち替えると、数投目でまたヒット。
この様子をご覧になっていたN山さんも、ジグヘッドで追加を上げた後、ラバジを投入。
名鉄跡沖辺りまで進んでくると、結構なペースで釣れている感じになった。
N山さんもラバジで追加を上げられ、最後の時間までサイズアップを狙って粘り続けた。
しかし、今日はどうも大きな魚には出会えない感じで、結局子バスを連発して
タイムアップとなった。

特に後半、最後の最後でそこそこ数を釣ることはできました。
しかし、先週の出撃に引き続き、サイズが一向に上がらない状態は変わりません。
マリーナの方の話しによりますと、立て続けに来た台風や大雨の影響で、琵琶湖の水が
引っ掻き回された状態になっているため、湖底付近から細かいホコリのようなものが
舞い上がってしまって、湖全体を白っぽく濁らせている、とのことでした。
原因や原理は判りませんが、確かにいつもより水の透明度は低いように思いますし、
よく見れば細かいホコリのようなものが無数に水中を漂っているのが目視できます。
それが原因なのかどうかも判りませんが、とにかく活性がさほど高くない状態が続いている、
というのがここ2週間の印象です。日本に上陸した台風の数が、観測史上最高になっている
そうですが、ひょっとしたらその影響をモロに受けている状態なのかも知れません。
一時的な、いわゆるターンオーバーと言われる状況とは少し違う気がします。
いよいよ秋も本番ですが、これから幾つの台風が襲来するのか、冬に向かって良いサイズを
何本か上げることができるのか。寒くなってまともに釣りができなくなってしまう前に、
もう少しだけ良い思いをして、今シーズンを終わりたいものだと思います。

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