スハ43系●オハフ45
2020年11月27日更新
国鉄客車・オハフ45(非公式側) 国鉄客車 オハフ45 0番台(非公式側)

 オハフ45はスハ43の軽量化版であるオハ46の緩急車である。
 その外観はスハ43に対するオハ46の変化と全く同じであり、 概ねスハフ42を鋼板屋根・細雨樋に置き換えたものと言える。
 元々、オハ46のグループのオリジナル車は数が少なかったこともあり、 緩急車のオハフ45についても新製されたのは僅か25両だった。
 昭和40年以降、客車列車の短編成化の流れの中でオハフ33やオハフ46と同様に、 オハ46の客室1ボックス分を撤去して車掌スペースとした、オハフ45の変則グループが加わっている。
 このうち、鋼板屋根のオハ46 0番台からの改造車はオハフ45 100番台、 スハ43から編入されたグループからの改造車は、同200番台を名乗ることとなったが、 これらによる増加分を含めてもオハフ45の総数は50両に満たなかった。

オハフ45 2001 (1985年 2月 9日 米子駅)
オハフ45 2001 米ハマ
浜田発 大阪行き 726レ
1985年 2月 9日 米子駅
 当初よりオハフ45として新製された、オハフ45 0番台のトップナンバーである。
 輸送力増強の期待に華々しくデビューしたことは想像に難くないが、 この時には浜田区に在って、ローカル鈍行の担い手に落ち着いていた。
 特徴的な鋼板屋根に近代化改装が加わっているものの、 シル・ヘッダーに挟まれた塗装された木製窓枠や床下の鋼製水槽からは、 オーソドックスな旧型客車の印象が強く感じられる。
 ここ米子では2月の冷たい雨が車体を濡らしているが、726レが目指す遥けき大阪の地はきっと、 違った空模様なのであろう。
オハフ45 2002 (1986年 3月12日 福知山駅)
オハフ45 2002 福フチ
(留置車両)
1986年 3月12日 福知山駅
 最初からオハフ45として新製された、オハフ45 0番台の一両。
 鋼板屋根にキャンバス押さえの無い妻板は、先輩のスハフ42に比べて軽快なイメージ。
 水槽はFRP製に換装され、台車軸箱は当初の軽量型では無く標準型になっていた。
 背後には真新しい架線柱が建っていて、旧型客車の終焉は間近に迫っていた。
オハフ45 2104 (1984年 2月29日 米原駅)
オハフ45 2104 名マイ
米原発 富山行き 221レ
1984年 2月29日 米原駅
 オハ46 0番台から改造された、鋼板屋根のオハフ45 100番台。
 写真が露出不足で不鮮明だが、同月に名古屋工場を出場したばかりであることが、 車体だけでなく床下の光沢からも伺える。 北陸本線から客車列車が廃止される1年前のスナップである。
 名古屋工場入場車のデッキステップや渡り板が、グレーに塗装されていることがよく分かる。
 この車両が221レの先頭車であり、間もなく機関車が連結される。
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