3月20日

「イノセンス」というアニメ映画の映像が凄いですね。

CG(コンピューター・グラフィック)における

パターンの反復とレンダリング(質感張込)による装飾効果、

光表現の自由度の高さと、それに伴うグラデーションの

色彩アナログな絵画では太刀打ちできないと感じます。

「イノセンス」ではそうした強みを生かして

あたかもイスラム文様のような幾何学的装飾効果を

最大限に発揮していてとても美しい。

ただ、期待が大きすぎたのか、映画の内容、特に脚本には

不満が多く、誰にでも薦められると言えないのが残念ですが、

DVDで「イノセンスの情景」という

音楽と映像だけの別バージョン(?)が発売されており、

こちらは(音楽共に)文句なくお薦めです。

私は、この映像を何らかのカタチで越える表現を見つけないと、

アナログな絵画を制作する動機を失う気がします。