数ある花菖蒲の中から同じような品種を
選んでスケッチしてしまう時、
「歳をとったからか」と思います。
価値観が固着化してきているのは
作家として危険、という気持ちと同時に、
いつまでも180度価値観を入れ替えて
いては、人間として(作品として)
形にならないのではないか、
という葛藤が生まれます。
大きな価値の転換を図るでもなく、
変化を止めるわけでもなく、
小さな変化の積み重ねによって
煮詰めることを熟成というのではないかと
信じてみようと思っています。