〜印象に残っている文章〜
■沈黙のファイル■ 共同通信社会部 編
「よみがえる参謀たち」から抜粋
渡部によると、瀬島が園田ら政治家に重用された理由は参謀時代に培われた瀬島の整理能力だ。
「現実の政治はいろいろな問題が複雑に入り組んで星雲状態にある。
それを瀬島さんはいつも整理して箇条書きにしていく。
政界人というのは自己顕示欲ばかり強くて自分を取り巻く状況がわからない人が多いから、
それをきちっと整理して示されてみて初めて自分を客観視できるようになる」
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「参謀本部は官僚組織の典型なんですね。失敗から学ばない。後戻りの勇気がない。
上がコントロール能力を失っている。その欠陥が今の官僚組織にものの見事に持続している。
この連載を読み、戦後50年、日本人は何をやってきたかと愕然としました。」
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「官僚だけが公共性の担い手で国益を体現するという官僚の自負心と国民の意識は、
戦争をはさんでも変わっていない。
軍がなくなった分だけ官僚がますます公共性を独占したと言えると思います。」