Book Review

太平洋戦争 日本の敗因 1〜6 / NHK取材班

 

日本人が、主観の強い事象の見方をしているにもかかわらず自覚がなく、客観的な情報収集を軽んじ

多くの場面において過去の成功例に固執したり、感情的な判断で物事をすすめてしまったことが、

あの戦争での敗因の原因だったことを、

私達はもっと学んで反省材料にし、未来を生きていかなければならないのではないか。

この「日本の敗因」シリーズを読んで様々なことを考えたが、大まかな結論はこういうものだった。

「感情を抑制できない、なんてまさに子供じゃないか。」

そして現在でも、日本人は自らの過去の失敗を見つめることを拒み、

後世に(教育を通して)その失敗から得られるものを残せずにいる。

そればかりか、過去を美化し正当化することにばかり腐心して、

現実のほうを捻じ曲げるための教育制度改悪や憲法改悪をしようとしてさえいる。

そう思いながらこの本を読むのはつらかったが、「知らなければならない」という思いが先にたち、

読み終えたあとも、これはもっといろいろ学んで知っておかないと大変なことになる、との思いを強くした。

 

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