CARDAS GOLDEN MASTER REFERENCEU L

 

私が《CARDAS GOLDEN MASTER REFERENCE U L》という細いケーブルを知ったのは、

秋葉原のダイナミックオーディオ中古店で、(当時店長の)植木さんが製作したオリジナルケーブルを勧められたからでした。

当時、中古で1万円前後のメーカー品RCAケーブルを何本か使っていましたが、それらより繊細で豊かな音がしてたいへん気に入っておりました。

先日オークションで安く、このケーブルを使ったRCAケーブル(プラグはMONITOR製)を落札しましたが、

音を出してみると、ダイナミックオーディオで購入したケーブルより音がつまった感じで、あまり良くありません。

 

「おかしいなぁ、ダイナミックオーディオ製もプラグは数百円の凡庸タイプだし、もっといい音がしてもよさそうなものだけど・・」と思い、プラグを交換してみることにしました。

東京へ出たついでに、移転したダイナミックオーディオへ寄って、ずぶの素人でもこのケーブルの加工ができるか尋ねてみると、

植木さん、虫の居所が悪かったのか「リッツ線だから、素人には無理だよ」というそっけないお返事。

しかし、「キミには無理」とかいわれると、俄然「じゃ、なんとかやってやろう」とネガティブなパワーの湧くタイプの私。

 

オヤイデ電器で台湾製ながらロジウムメッキのRCAプラグと剥離剤のデペントKXを購入して、加工開始。

リッツ線のエナメル剥がしは初挑戦で、はたしてうまくいくか自信がありませんでした。酸で溶かすようなので、中和剤にエタノールが必要とか。

物入れを探すと、以前漆を薄めるために買って使ったエタノールの残りを発見。さっそく作業開始。剥離剤に剥いた線先を浸して数十秒間待ち、

エタノールで中和して布でふき取ります。確かに銅線がピカピカになるとともに、なにかプラスティック質のものがボロボロと粉になってとれます。

一本目では、一回だけ浸しましたが、剥離が半端だったためか、2回浸して拭いた2本目のほうが音が良く、一本目もハンダをはがしてやり直ししました。

また、細いケーブルとプラグの接合部の強度差が心配なので、テープと収縮チューブで固定しました。

 

結果、ロジウムプラグらしく分離感が増し、ダイナミックオーディオ製以上に、繊細な音の表情がつかめるようになり満足しています。

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