From Antsirabe to Morondava
私の大好きなバオバブ街道へ向かうルート。
1/3までは舗装された道、その後はずっとラフロードで
通常12〜14時間コース。
とはいえ、TAXIブルースを使って行くと、なんやかんやで
丸1日かかる、かなりハードな行程です。
(それでもここマダガスカルでは、まだまだ序の口?
私はここを1往復半しましたが、さすがに最後の1回は飛行機を
使ってしまいました、飛行機だと1時間半であっという間にタナに
着いてしまってあっけない・・・空から眺める景色も良かったけど
体力に自信のある方には是非陸路をお勧めします。)
まず、午前中にタクシーブルース乗り場へ行き、モロンダヴァ行きの
車をつかまえます。そして席を確保。ここから出発するまでが長いんだ〜
アフリカの公共の乗り物は満席になるまで決して出発はしません
(定員は日本の約2〜3倍)
そしてみんな持てる限りの荷物を運ぶので、荷造りがまた大変!
こんなに沢山の荷物をどうやってこんな小さな車に載せるんだ?と
日本人の普通の感覚で見ると不思議に思える位、みんなうまいこと
積み上げていきます。そして荷造りも終わり、乗客も揃ってやっと出発。
ここまでの行程に軽く3時間はかかります。
が、ここですんなり出発といかないところがアフリカ。海外からの中古
輸入車を改造して使っている年代物なので、1発スタートという訳には
いかないのです。お決まりのみなさん力を合わせての押しがけ!
1回でエンジンがかかれば御の字。2〜3回のチャレンジは当たり前で、
やっと走り出したと思ったらすぐまた減速、そうこれまたお決まりのガソリンスタンドへ。日本の感覚だったら、前もって入れておけ!
と思うのですが、そんな余裕はないのです。乗客から集めた運賃の中から、ガソリン代を支払うので、前もっての給油は無理。
まあこれも考え方によっちゃ合理的!?


さあ、今度こそ本当に出発!日本では考えられない位ぎゅうぎゅう詰めの
車内も最初の舗装道路を走っている分にはまだ快適です。外もまだ明るい
ので雄大な景色も眺めつつも居眠り出来ます(笑)
ホテリ(お食事処)に着くまで、途中1回、おトイレ休憩。と言ってもちゃんと
したおトイレがある訳ではありません。適当な草むらのある、そしてここが
1番の重要ポイント、ある程度の距離のある下り坂で停まります。
(押しがけせずにすむように)
しばしの休憩後、この道中で唯一のドライブインへ向け出発。
ここを逃したら、この先到着するまでまともなおトイレのあるポイントはない
ので野ションに抵抗のある方はここでしっかり用を足しておきましょう。
食事もシチューや野菜炒め等、美味しいのですが、この先の凸凹道を
考えると車酔いし易い人は控えめにした方が無難です。
さあ、ここからが本番。快適なドライブともお別れ、ラフロードへ突入です。
ここまであまり気にならなかった、天井の低さがここにきて辛い事を実感。
デコボコ道を走ると何度も車の天井に頭をぶつけ、コブだらけ〜でも人間
慣れると気にならなくなるから不思議(笑)
アフリカの人達はみんな音楽好き!
車内にはずっとリンガラがかかっています。
でもドライバーのおっちゃん、私達日本人二人の為に唯一持っている洋楽のテープをたまにかけてくれました。
そのテープはブライアン・アダムスのベストだったのですが、ずっと暑い粗い道のりを何往復もしたと思われ、テープもノビノビで、
ルゥゥッキィィントゥマアア〜アア〜アイズ〜ドゥォォォンテ〜〜ルミィィ、となんとも複雑なメロディを奏でていました。
未だにブライアン・アダムスの曲を聴くと、あの道のりを思い出し苦笑い。それでもドライバーのおっちゃんの心遣いに感謝感激!
陽も傾き、夕陽で車内は真っ赤に染まります。こんな夕焼けもあるんだ〜とまたまた感動。ここまでは暑い暑い車内で暗くなると涼しい風が
入って来てしばらく気持ち良いのですが、ここから先は寒さとの戦い。
おんぼろ車なので、窓を閉めても隙間風が夜も更けると身に染みます。そろそろ身体も辛くなってきた頃、灯かりがポツポツ見えてきた。
休憩ポイントの村に到着です。もちろん電気などない片田舎ですが、100mにも満たないメインロードの両脇にところせましとランプを灯した
屋台が並んでいます。ここでバナナなどの果物、ナッツ類、ソーダやコーヒーが売られています。
ここで一息入れたら、この先は道とは言えないような道を真っ暗な中ひたすら走ります。危ないので何台か連なって行くのですが、
2回目に乗った時、ドライバーが若いあんちゃん達だったので、眠気覚ましの為にあんなラフロードをすごいスピードでカーチェイスするの
です。この時は私一人旅でしかも助手席に座っていたから、いつ事故るんじゃないかと恐怖で眠気も吹っ飛んだ!ここで死んだら身元不明
の外国人で永遠行方不明者となってしまうのかも、なんていう思いがよぎった程。そう思うと、1番最初に乗せてもらったおっちゃんの運転は
さすがの腕前と経験で、すごい快適な運転だったな〜乗せてもらう車やドライバーによっても道中の疲労度は違うので、乗る前にちゃんと
見極めましょう!
やっと2/3程の村まで到着。この時は満月で夜中でも明るく、しかも
夜中なのに村の人達はみんな起きていてラジオを聞きながら騒いで
ました。ここで降りる人も何人かいて、ちょっとは楽になるかな?と
思うも、降りる人いれば乗り込む人もいる訳で、相変わらずぎゅうぎゅう
詰めの車内。しばし村の人達の楽しそうな様子を眺めつつ、疲れも
ピークに。お尻も痺れて麻痺ってるわ、身体はずっと同じ体勢で
カチンコチン。唯一の救いは段々高度が下がって暖かくなってきた事。
さあここからがラストスパート、次の村を通過したらいよいよ目指す
モロンダヴァ!ここまで来ると身体も心も諦めがつき、熟睡出来るように
なるもんで、気付けばバオバブ地帯に!そして目に入った月明かりに
浮かぶバオバブはなんとも神秘的で、大変な道中だったけど、ここまで
来て良かった〜と思える幸せな瞬間!飛行機で来たらこの感動は
味わえないからね。しかも満月!これも大きなポイントです!
モロンダヴァの町も近づき、空も白みはじめ、乗客をそれぞれの家で
降ろしつつ最後の私達の泊まるホテルに着く頃にはすっかり朝になって
いました。1番疲れているであろうドライバーのおっちゃん、最後まで
優しい心遣いでホテルが満室でないかどうか確認できるまで待っていて
くれました。ありがとう!
↑これは月明かりのイメージ写真、実際その時は
カメラを構える余裕がありませんでした。本当はもっと幻想的
モロンダヴァでお世話になった
kioskのおっちゃんと娘さん、
ここの自家製ヨーグルトが →
めちゃくちゃ美味しいんだ〜