
開祖 宗 道臣先生
少林寺拳法とは
1947年(昭22)、開祖・宗
道臣(1911〜1980)が創始。
当時、敗戦による混乱から秩序はすたれ、不正と暴力がまかり通っていた。
宗 道臣は、中国で学んだ拳技をもとに、自らの理論による独自の拳法をあみ出し
「少林寺拳法」と命名。これを人づくりの手段として、「自己確立」と「自他共楽」
の教えを説いた。
少林寺拳法の特徴
人づくりの道
少林寺拳法は、人づくりの道である。
有為な人材を育てる教育運動である。教育である以上、
指導者の資質の向上は、何ものにも代えがたい。
指導者の不断の研鑽のために、専修学校日本少林寺武道専門学校を
設置し、本校全日制、定時制のほか、全国27地方に別科を設けている。
また、毎年、数次にわたる全国指導者講習会、春夏の本部合宿等、
年間数万人の指導者や、その卵が本山で研修に励む。
拳禅一如(けんぜんいちにょ)
少林寺拳法は、身体を鍛えることを通じて心を養う行法であり、
これを拳禅一如という。
拳は肉体の鍛錬の、禅は精神修養の、それぞれ手段なのである。
もともと身体と心は、一体不二であり、従って、その修養鍛錬も、
あくまで身心一体でなければならない。
少林寺拳法は、頭だけ、理屈だけの救いを説いたり、肉体を苦しめる
ことで精神の安らぎが 得られると説くものでもない。
勝敗にこだわり、技術第一、記録第一と、特殊な肉体を錬成したり、
選手だけを養成する道でもない。
苦行でも、もちろん楽行でもない。拳禅一如の養行。
それが少林寺拳法なのである。
不殺活人(ふさつかつじん)
単に自分の強さを誇示するために、理由もなく人を殺傷したり、
自我を押し通すためや、自己の名声を得るために、争いを求めるなどは、
およそ愚かしいことである。
一拳必殺を呼号して、いたずらに人を殺傷する技術の習得だけに血道を
あげるのは、邪道に走った殺人拳といわざるを得ない。
少林寺拳法は、一拳必殺でなく、一拳多生を、殺人拳でなく活人拳を目標
にしている。少林寺拳法は、東洋医学の精髄である経脉(ケイミャク)の理に
もとづいて技が組み立てられており、この技の活用によって、人を殺しも
傷つけもしない、一拳多生の活人拳たり得るのである。
力愛不二(りきあいふに)
少林寺拳法の目ざす人間像は、きびしさとやさしさを身につけ、
それを行動原理として生きることにある。
ほんとうに自分を愛しているなら、何よりも自分にきびしくなければ
ならないし、人を真実愛しているならば、悪いことは悪いときびしく
注意できなければならない。
愛をともなわない力は、暴力にすぎないし、力をともなわない愛はむなしい。
「力と愛」この相反する二つの働きの調和、統一された状態こそ、
人間生活の思想や行動の中心なのである。
守主攻従(しゅしゅこうじゅう)
少林寺拳法の形は、すべて防御からはじまっている。
それは、少林寺拳法が、拳禅一如、力愛不二の宗門の行として、先手をとり、
敵を倒すことを目的とはしていないからである。第一、禅門の行者たるもの、
いかなる理由があろうと、自分から先に、人を打つべきではない。
技術的な理由もある。不敗の体勢を確立した上で、相手の攻撃を受けること、
守ることが、同時に反撃になり得るからである。
勝たなくてもよい。絶対に負けないこと。そのためには、先に手を出さないで
相手の動きを見きわめること。
そして、攻撃に対する受けが、即、手痛い反撃であること。これが少林寺拳法である。
剛柔一体(ごうじゅういったい)
剛法とは、我と彼とが激突して、彼を倒そうとする技のことで、突き、蹴り、
打ち、切り、かわし、流し、はじき、受けなどが主体となっている。
柔法とは、我と彼とが接触した状態で変化を起こし、彼を制しようとする技を云い、
守法、抜き、逆、投げ、固め、圧し、締めなどが主体となる。
少林寺拳法では、この剛柔二法を完全に備えており、その上剛法の中に柔的な、
柔法の中に剛的な要素が含まれており、互いに分を守りながら、互いに補いあい、
相より相たすける相乗作用を果たして、自由自在なのである。
組手主体(くみてしゅたい)
少林寺拳法では、どんな技を演練するときも必ず2人ずつ組んで行うことを
原則とする。
護身の技を必要とするときは、必ず相手がいるものであり、動いている相手に
対する攻防の間合いとか、虚実というような種々の条件は、単独では会得でき
ないからである。
それ以上に大切なのは、平素から、2人が相対して「法形」と呼ばれる基本の
形を、交互に技をかけたり、かけられたり、お互いに研究しあい、親しみながら
習得していくから、知らず知らずのうちに相手を立てる習慣が育ち、協調性の
ある人柄が養われるもとになる。
「自分も強くなるが、君も強くなれ!」これが少林寺拳法なのである。
社会体育運動として
財団法人 日本少林寺拳法連盟。
少林寺拳法を通じて、広く国民の健康増進と、精神作興に寄与するために
結成された社会体育団体である。
各地域において、公民館、勤労青少年ホーム、青年団、スポーツ少年団、
スポーツ教室などの活動に、体協活動にと、その公共性は高まるばかりである。
日本武道館、柔道、剣道、弓道、すもう、なぎなた、空手道、合気道、銃剣道、
の諸連盟とともに、日本武道協議会の構成メンバーでもある。
未来を拓く
近年、幼少年拳士が激増している。
少年団支部の増加はもとより、どこの道院、支部道場とも、子供たちの元気な
かけ声があふれている。
この現象は、丈夫なからだと、すこやかな心を育てることはもちろん、現今、
学校や家庭で置き忘れられようとしている「礼」をもとにした「しつけ」をも
少林寺拳法に求める親の願いのあらわれと言えよう。
この子らが、日本の未来を拓く。
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