(2015.06.03)

OLYMPUS Camedia X-250

X-200のマイナーチェンジ機。X-200同様、ともかく設定保持用キャパシタの寿命が極端に短い、当時としては衝撃的な「欠陥機種」だった。基本性能は悪くないのに、意図的にこんな欠陥を仕込むものだから、オリンパスのイメージは地に墜ちたと言ってもよいくらい。まあ、同じ手法を取った富士のイメージは別に地に墜ちた訳ではないので、これが当時のオリンパスの低迷の原因だったわけではないだろうが、貧すりゃ鈍すだなぁ…とつくづく思ったものだった。ただし、キャパシタは1個100円の電気二重層コンデンサで修理可能。その上で冷静に評価すれば、日常用のコンデジとして決して悪い機種ではない。今では、むしろ優れた機種なのではないかと思っているくらいだ。

主要諸元
発売情報2003年11月発売/標準価格3万8000円
クラス[高級機・中級機・普及機・廉価機]
撮像素子1/2.5" CCD ※CCDサイズは非公表、焦点距離から逆算
画素数320万画素
画像サイズ300万/XGA/VGA
レンズ35-105mmEQ/F3.1-5.2(実焦点距離5.8-17.4mm)
マクロ全域で正味20cm/ストロボ発光可 ※Sマクロなし
ISO感度オートのみ(ISO 64〜400:実質的にはISO 64/128の二段切替)
露出情報表示不可(露出補正のみ可)
光学ファインダー視野率76%(広角端実測)
LCD1.8"TFT/8.5万画素
メディアxDカード〜512MB(独立スロット)※内蔵メモリなし
USBmini-BマスストレージクラスOS/2可
設定保持可能(全保持/全初期化)
電池単三×2本/CR-V3
キャパシタ即死型 ※電気二重層コンデンサで修理可能

撮像素子は小さいが、300万画素なんで画質はそんなに悪くない。光学系および撮像素子のスペックはμ-10とほぼ同じ(完全に同じ物ではないと思うが)。メディアがxDなのはアレだが、USBの接続性が良いのでそれほど不便に感じない。32MBのxDでXGAサイズが約150枚撮影可能(実際には多分200枚近く可能だと思う)。一回の旅行の枚数としても充分だろう。300万画素でも128MBあれば困らない。マクロが弱いが(寄れない上に低感度)、デジタルズーム+ストロボで倍率自体はけっこう稼げる。ただし、カメラやラジオの分解写真を撮るには、手持ちノンストロボが必須なので、その用途には無理。

●電池寿命

電池寿命ははっきりしないが、意外にフツーに使えるな、という印象。一応メーカーの公式データでは;

アルカリ 100枚
Ni-MH 200枚
CR-V3 500枚
再生(アルカリ)  180分
(出典)http://digital-faq.olympus.co.jp/faq/public/app/servlet/qadoc?DI003039

この数字通りならば立派なもんだが、全くアテにならないのは言うまでもない。 ただし、同一メーカーの公式データ同士ならば、相対評価くらいには使える。 で、C-2ZはCR-V3で公称300枚。つまり、X-250の方がかなり優秀と言うことになる。 ちなみに、500枚と言うのはC-2やC-300Zと同レベル。 流石に四本機のC-300Zと同等とは信じ難いが、 大雑把に言ってC-2Zより上と考えても良いだろう(ヘタリ耐性は別問題だが)。 なお、他社製品ではPowerShot A520がアルカリで80枚/180分と、比較的近い数字。

●C-2Zとリプレース可能か?

C-2Zと比較したときのデメリットは視野率とマクロ性能。 C-2Zの視野率は大きさは特筆すべきレベル(93%!)だし、 マクロも公称20cmながら、実際は10cm近くまで寄れる(広角端)。 倍率にはっきりと差が出るレベルである。 しかし、これらはスナップ機では必ずしも重視されるファクターではない。 また、電池寿命は公称値と使用実感がかなりかけ離れているのでビミョーではあるが、 C-2Zに大きく劣ると言う感じもしない。

一方、C-2Zにはない優位性は、PCとの接続性が優れている点。 この用途では、これは決定打かもしれない (OS/2でC-2Zを認識するためにはUSBドライバにパッチを当てる必要がある ;OS/2ユーザーでなければ関係のないハナシだが)。

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