Ten Feet Co. Ltd.

3D簿記システムがめざしたもの

仕訳帳に記入すると後はパソコンが決算書を作ってくれる、シンプル、エレガント、本格派会計システム。伝票入力はなし。20年間の圧倒的な支持を得てきた表計算簿記システムを貴社のもとへ。

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手作業に似た作業フロー

  • 3D簿記システムを使って行う会計手続は、手作業での複式簿記の手順にとてもよく似ています。伝票式会計の場合、取引は伝票に記録しますから、下の1と2は伝票を媒介として行われますが、基本的な作業フローは同じです。実際、
    1. 取引を仕訳日記帳に記帳し、
    2. 仕訳日記帳から勘定科目ごとに総勘定元帳に転記する。
    3. 総勘定元帳の各勘定毎の残高を集計して試算表に転記する。
    4. 試算表から貸借対照表及び損益計算書を作成する。

    という作業フローをモデルにしながらこのシステムは作られています。

  • 手書きの仕訳日記帳への記帳は3D簿記システムのBK(預金出納帳), JV(振替仕訳帳), AP(仕入帳), AR(売上帳)への入力に対応しています(上の1)。
  • 他方、この会計システムは面倒で根気の要る集計作業である上の2-4の部分を、「財表作成」コマンドがすばやく片づけてくれます。その過程で、精算表形式の仕訳要約表が手作業の場合と同じようにBK, JV, AP, AR(売上帳)に区分してBS・PL上に作成表示されます。
  • このように、手作業で会計帳簿を作成する場合と同じような手順になっていますから、この会計システムを違和感なく使いこなせるようになります。
  • さらに、ひとつの仕訳がBS、PLにどのような影響を及ぼすかをあらかじめ考えて経理を行う能力が養われます。

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見えるデータ・使えるデータ

・見えるデータ:

  • OOoの上で動くこの3D簿記システムでは、会計データは仕訳帳形式の表に入力します。したがって、入力した会計データは見えるままの状態で一覧したり、印刷したりできます。入力データのベタ打ちリストなどというものは3D簿記システムでは不要です。会計的に意味ある仕訳帳への記入データがそのまま入力データを網羅しているからです。
  • 3D簿記システムでは、精算表形式の仕訳要約表が入力シート別に作成され一覧できます。また、逆に、要約された仕訳を明細に分解し一覧することもできます。このように、要約⇔明細と双方向の機能によって作業過程の追証がしやすいため、会計データの隅々までくまなく目を光らせておくことができます。3D簿記システムでは、会計システムによって仕事をする上での抜群の安心感を味わえます。
  • 財務諸表の作成者が自ら会計データの細部にわたるチェックをしやすいということは、外部監査人や内部監査人、監査役にとってもチェックが容易であることを意味します。したがって、他の会計システムに比較し、監査費用を抑制する効果があり、監査にすばやく対応できることが実証されています。

・使えるデータ:

  • この会計システムは100%純正OOoですから、入力データも集計データもOOoのデータです。このため、そのままソ並べ替え、フィルター、データ統合などのOOoの多彩な機能を使ってデータの加工ができ、プレゼンテーションも容易です。
  • また、OOoデータですので、Microsoft社のエクセルファイルやAdobe社のPDFファイルへの書出しが容易であるばかりでなく、他の多くのアプリケーションソフトとの連携の途も開かれています。

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立証主義

・複式簿記の原理:

近代簿記は複式簿記の原理の上に成り立っています。仕訳の借方・貸方金額が一致し、精算表、試算表は貸借一致していなくてはなりません。この会計システムでは、BSシートのAudit行の値が0になることを確認し、貸借バランスを保持します。不一致がある場合はその入力箇所にあなたを誘導してくれます。

・原始証憑との連絡性:

重要な貸借対照表項目はその勘定明細がその取引の根拠となる証憑に辿れるかたちで経常的に作成されていることが必要です。会計プロセスから生まれる財務諸表は公正妥当な財務諸表として生まれるのではありません。さまざまな批判に耐えてはじめて、いわば後天的に公正妥当なものとして認められるのです。しかし、後天的に認められるとしても、その素質は財務諸表を支える会計帳簿が作成されていくプロセスから獲得されるものです。では、その素質を与えるかたちとは何でしょう。次の二つのフォームを比べてみてください。
 
フォーム-1 売掛金勘定の総勘定元帳型フォーム
日付 元丁 相手先 摘要 借方 貸方 残高
YY/04/01   前月より繰越   3,000   3,000
YY/04/08 23 D株式会社 商品C012 500   3,500
YY/04/18 33 P株式会社 商品W011 700   4,200
YY/04/30 47 C株式会社 商品代金   750 3,450
    当月合計   4,200 750  
YY/04/30   次月へ繰越     3,450  
    合計   4,200 4,200  
 
フォーム-2. 望ましい売掛金勘定の明細表フォーム
日付 請求書No 相手先 摘要 月初残高 増加 減少 月末残高
YY/02/16 K024  A(株) 商品B010 650     650
YY/02/22 K033 B(株) 商品T003 420     420
YY/02/25 K043 C(株) 商品C012 750   750 0
YY/03/20 K056 D(株) 商品C012 680     680
YY/04/08 K083 D(株) 商品C012   500   500
YY/03/22 K066 P(株) 商品W011 500     500
YY/04/30 K101 P(株) 商品W011   700   700
    合計   3,000 1,200 750 3,450

第一のフォームは「前月より繰越」された金額3,000の明細がありません。このため、第一のフォームは次のような欠陥を持っています。

  • 「前月より繰越」明細を知るためには別個の作業を必要とします。「前月より繰越」明細は通常何十何百という項目から成り立ちますから、この作業は第一のフォームの当月分を完成するより遥かに多くの作業量を要します。
  • 入金があった場合、前月以前の売掛発生に溯ってその得意先に対する該当項目を探さなければなりません。取引件数が増えてくるとこの消込作業もまもなく限界に直面します。担当者が有能な場合には取引件数のかなりの増加に対応していけますが、担当者以外の者が消込作業の妥当性を検証するには必ず当初の消込作業以上の労力を必要とします。この状況は消費税の端数処理の差異と、相手方が振込送金する際に銀行振込手数料を差引く習慣と重なるとさらに悪化します。パズルを解くような作業になってしまうのです。
  • 売掛金の回収状況、滞留状況、貸倒れの状況、各得意先に対する信用残等を知るためには別個の作業が必要になります。実務的にはこの報告が完了するのは月次決算締後になってしまうことが多いのです。重要な情報の決算書への反映と必要な行動をとるタイミングが常に一月以上遅れになるというやり方は改めなければ危険です。
以上の指摘は売掛金ばかりでなく、買掛金、未払金、仮払金、預り金等、他の多くの勘定についても妥当します。項目別に月初残高・増加・減少・月末残高を明らかにする第二のフォームに基づく勘定明細によって貸借対照表項目をサポートする簿記方式を複式簿記の方法に加える必要があるのです。そのような会計システムは立体的な検証機能を内蔵することになりますから、3D簿記の呼び名がふさわしいと申せましょう。この会計システムでは3D簿記の原則にしたがって容易に勘定明細を作成できる機能を備えることにより、資産負債残高の立証が容易で、その管理アクションにタイムリに結びつくデータの提供を可能としています。もちろん、以下で述べるように、損益計算書項目の推移分析や勘定分析も容易に行えます。したがって、会計監査にも難なく応じられますから、日常的な簿記が上場準備にもつながるものとなるのです。

・仕訳の完全性または網羅性:

預金はその由来とは無関係に、同一金額であれば同一価値を持ちますから、勘定明細を作る意味がありません。このような性質の資産については、預金出納帳は預金通帳、当座勘定照合表の記録との一致、または、銀行勘定調整によって外部証拠により立証するのが適切です。この会計システムではBKシートへの入力を預金通帳、当座勘定照合表の記録と関連付けるかたちで行うため、各取引日ごとに残高を合わせることにより、記帳の網羅性、正確性がはかられる方式になっています。同時に外部証拠による立証が常にはかられていることになります。すべての取引はいずれは現預金取引に集約されていきますから、その網羅性の確保は仕訳の網羅性の大きな要になります。

・推移分析:

損益計算書項目については、月次推移表を自動的に作成することにより、鳥瞰的に異常を発見しやすくしています(月次推移表への転記は、PL・BS双方の勘定項目について、財表作成の過程で自動的に行われます)。また、各勘定科目の当月取引の明細を勘定分析コマンドにより表示することができますから、疑問点についての細部にわたる分析も容易です(詳しくは、勘定分析コマンドのセクションをご覧ください)。

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少ない仕訳本数

この3D簿記システムでは他の会計システムに比べて仕訳本数が格段に少なくなっていますが、これには以下のような理由があります;

・合計仕訳方式の採用:

BK, AP, ARに記録する取引については、仕訳の相手勘定が決まっているので、仕訳の一方は取引ごとに個別仕訳し、相手勘定側を各月毎に一本の合計仕訳とする記帳方式をとっています。例えば;
  • BKについての相手勘定は小口現金、各銀行預金口座勘定
  • APについての貸方は買掛金(未払金)勘定
  • ARについての借方は売掛金勘定
に限られています。

・仮払消費税の処理:

BK、JV、 Apについての仮払消費税は個別対応方式によって各取引と同じ行で認識する一方、その仕訳はBK、JV、 Apのそれぞれにつき各月一本の合計仕訳としています。

・仮受消費税の処理:

BK、JV、ARについての仮受消費税についても、個別対応方式により各取引と同じ行で認識する一方、その仕訳はBK、JV、ARのそれぞれにつき各月一本の合計仕訳としています。

・BKにおける銀行支払手数料の処理:

BKシートでは各支払または入金について、当方負担銀行支払手数料があれば、これを支払・入金取引と個別対応方式により同じ行で記帳します。

・BKにおける源泉所得税の処理:

BKシートでは源泉徴収の必要がある支払について、個別対応方式により支払取引と同じ行で認識します。勘定明細コマンドを実行すると、源泉税控除前支払金額と源泉所得税とが対応して表示されますので、源泉税額の妥当性チェックが容易であるばかりでなく、法定調書合計表の作成も容易に行えます。

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コンパクトな会計帳簿と報告書

  • 3D簿記には、帳簿がOOoの表の上にあるため、表をコンパクトにデザインすることができ、仕訳行数がわずかで済み、仕入帳、売上帳は仕訳の入力表であると同時に勘定明細にもなっているほか、会計帳簿と報告書が原則として一体化しているといった特徴があるので、会計帳簿がコンパクトにまとまっています。
  • また、会計帳簿がそのまま財務報告書となっていることから、締めから財務報告までの時間を短縮できるばかりでなく、全体として各月の財務書類パッケージの枚数が少なくなっています。
  • しかも、その内容には要所要所を抑えた情報が過不足なく詰まっています。したがって、印刷時間が短く、レヴューが容易で、保管場所もとりません。
  • 他の一般会計ソフトの場合には元帳の印刷に長時間掛かり、訂正があるとプリントをし直さなければならず無駄が多いので、訂正がないことが確定してから半期に一度だけ印刷するなどという会社がみられますが、OOoによる3D簿記システムではこのような不都合はありません。

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