豪雪で立ち往生した時のために by Snowman-Yukio

 

 ムツゴロウさんのエッセイで、北海道のタクシーの運転手さんが、お客さんを遠いお客さんの自宅まで送っていった帰り道に、すさまじい豪雪に遭遇した話があります。

 それも、かなり人家から離れたところで、猛吹雪のため視界が悪くなり、さらに、すさまじい積雪のために進むことも戻ることもできなくなるほど雪が降り続き、ついにはどうにもこうにも動けなくなって、最後には立ち往生になってしまったそうです。

 けれども、そのタクシーの運転手はたいへんしっかりとした知識を持ち、ちゃんといざというときの備えをしていました。参考になると思うので、紹介したいと思います。

そのタクシーの運転手は猛吹雪の中、「もう走れない。この積雪では、車ごと雪に埋もれてしまう」と判断したとき、

車を道路の真ん中に止め
  
(道路のはしっこだと、雪に埋もれて誰にも気づかれずに、雪がとけるまで発見されないかもれないので)

車に積んであったトランクの毛布(ふとん?)を取り出し
  
(凍死しないように、ぜひとも雪道を走る人には必需品です)

アンテナをおもっきりのばし、そのアンテナの先に目印のようなものをつけ
  
(雪に埋もれても、そこに車があるのがわかるように)

車のエンジンを止め
  (マフラーが雪に埋もれたとき、車内に逃げ込んでくる排ガスで窒息死することを防ぐため)

窓を少しだけ開け
  (雪で包まれて酸欠になるのを防ぐため)

体力を消耗しないように眠りについて
  (発見されるまで、なるだけ体力を保持するために。。。 けれど凍死しないように、毛布などで必ず対応 新聞紙も有効)

おきたら救助されていた

という話を読んだことがあります(ちょっとうろ覚えですが。。。)

ふつうは寒いために窓を閉めきりますが、これは車が雪に包まれたとき酸欠の危険があります。

だから、運転席の窓を少しだけ開けて、そして入ってくる雪と風を避けて、助手席に移動したそうです。

車のエンジンを止めるのは、雪で包まれたとき排ガスが車内に入ってくるのでとても危険だ、とよく言われていることですね。

だから、エンジンを切ってとても寒くなるので、かならず毛布は必要なんですね。

そして、雪に車が埋もれてもわかるように、アンテナを高くのばして、赤色などの目立つ目印を準備しておくといいですね。(この車が助かったのは、この目印のおかげでもあります)

ちなみに、車の停める場所は、道路のど真ん中である方がいいようです。その方が、道路の除雪車が来たときに、発見されやすくなりますから。
(道路のはしっこだと、除雪車によけられた雪によって、さらに埋まってしまう。。。)

これらは、知っていると何でもないことですが、いざというときには知らないと命の危険に関わることですね。

そして、目印や毛布などは、準備していると安心だけれど、準備していないと命の危険に関わることですね。

これらは雪国のタクシーの運転手の知恵です。

ぜひ、雪の季節、一人車で出かけるときは、頭の片隅にでもおいておくといいですね。

 もちろん、気象情報をきちんと収集し、大雪が降る予報がでている場合は、はじめから出かけることを見合わせるのが一番です。でも、やっぱり予想もしない状況はでてくると思います。(雪で標識を見落として、道に迷ったりとか。。。)

 もし人里離れた雪道を走るときは、いざというときのために、毛布目印、そしてできれば余分な食料、また、雪道に関する十分な知識気象情報を、必ず一緒に携行しておくといいしょう。

 

でも、これらの装備は、使う機会がないことが一番いいことですね!

 

少しでも雪の事故が少なくなることを願っています。もし体験談などがありましたら、ぜひお寄せください。
募集要項は、トップページにあります。よろしくおねがいします。。。

 

1999/11/7アップ