ゲレンデでの雪崩遭遇　by　pokotaさん

エクストレム・スキーなんていうことが紹介され、スノーボードが流行ってからというもの、以前にもまして、オフピステに憧れる方は多くなっていると思います。そんな中、昨シーズンあたりも不幸な事故が起きました。私の経験など、自然の脅威のほんのひとかけらに過ぎないのでしょうが、こんなこともあるのだと知っていただければ幸いです。

　

もうだいぶ前の話になりますが、ゲレンデでちょっとした不注意から、極小雪崩（？）に遭遇しました。

ところは当時お気に入りゲレンデで、よく通っていた斑尾高原スキー場。その日は折からの強風で、朝からほとんどのリフトは朝から運行を見合わせていました。でも、滑りたい盛りの私と友人は、下の方の緩斜面だけではあき足らず、スキーをかついで斜面を登り始めたのです。元気良く登り始めたふたりですが、そこは日頃のトレーニング不足のかい（？）もあって、リフト２本分も登れずに息を切らしてしまいました。

そのときふと横を見ると、コース外通過ですが、となりのコースへのショートカットができそうではありませんか！あと僅かでコースのトップだというところで、私達は楽をしようとコースを外れたのでした。そこは、直線にしてほんの３０ｍ程度の表面の、クラストした新雪の急斜面。私達は、それを真横に移動していきました。

そして、１０ｍ程進んだときです。何やら「ゴゴゴ・・・」と嫌な音がしました。何だろうと思い上を見ると、私達の５ｍ程うえを、横一線にひびが走っていくではありませんか！

「まさか！」

と思う間もなく、私達は流されました。厚さにして３０�p、幅２０ｍ、滑落距離１０ｍ程の本当に小さなものでしたが、あれはまぎれもない表層雪崩。幸いにして、ふたりとも立った姿勢で流されたので何事もなく済みましたが、私は外れてしまった片方の板を手に、片スキーのまま大急ぎで斜滑降して、林の中に逃げ込みました。あとで遠くから崩落個所（？）を見てみましたが、思ったより広い範囲で崩れていて、あらためてぞっとしたものです。

水もそうですが、雪の力もすごいものです。そんな小さな雪崩もどきでも、流されてしまうと、身動きできないものです。ものすごい圧力を感じました。もう少し大きな規模であれば、立っていることも出来なかったでしょうし、無傷でいられた保証もありません。また、起きた場所はゲレンデのすぐ横、ふたつのコースと林に囲まれた小さな三角地帯です。たとえ都会的ゲレンデでも一歩外れただけで、自然は息づいているのですね。

以来、誰も踏み入っていない新雪急斜面を横切るようなことはしていません。また、コースを滑っているときでも、横の斜面の危険個所には注意するようにしています。

＃　ゲレンデ滑走中に横から崩れて飲み込まれたというような事故もありましたね。
　　 ゲレンデといえども大自然の一画。それを忘れてはいけないということですね。

この斑尾スキーツアーの往路、深夜にひとりスキー場に向け走行中、雪の中で眠りこけた酔っ払いを見つけました。もし、そのままにしておいたら・・・これも怖い話です。

　

　

pokotaさん、ありがとうございました。＃最後はオチのようでオチではないですね＾＾；