雪道の走行のTips by 雪国のおいちゃんさん




 雪国のおいちゃんです。私は、長野県の穂高町と言う所に住んでいます。正確に言えば雪国というより、いちど降ったら雪が消えない国ですかね?この地方では12月になるとみんなスタッドレスに履きかえます。

 スキー場の行帰りに、都会のスキーヤーの苦労している様子を見ていて、こうした方が良いよというのはたくさんあるんですが、お役に立てることがあるのでしたら、雪国のちょっとした知恵ということでまとめてみます。


□ FF車で、雪の登り坂、滑って登らなくなったら ”バック” で登る


この方法は、私が車でスキーに行き始めたころ、いまから二十六〜七年前です。お金がありませんから解体屋から集めたスノータイヤを4輪別銘柄でスバル1000に履かせてスキー場に通っていたのですが、時々、スキー場を目の前にして、最後のひと登りが登らないという場面が時々ありました。その当時教えてもらった方法です。

やってみると、たしかにFFの場合、登りは駆動輪から重心位置が離れますが、バックでは近くなりますからどんどん登りました。


ただし、バックしやすい車でなければ長い距離は難しいものがありますが、知っていれば、スキー場を目の前にして諦めることも少なくなるでしょう。
もっとも、最近ではスキー場のアプローチでそんな登りのあるスキー場はなくなりましたが

 

 

□ 雪国は四駆が多い?

 雪国に四駆が多いかというと、そうでもありません。雪国特有の車の保有傾向というものは、特に無いのではないかと思います。

 普段の雪道は、FRセダン。雪の積もった裏道は、ジムニー、軽トラと言う図式です。
ジムニーの悪路走破性は、雪国では高い評価を得ているのです。その理由は軽さとロードクリアランスでしょう。

 タクシーのほとんどはFRです。ただし、トランクにコンクリートブロックを積んだり、肥料袋を積んだりしている人もいます。

 もちろん、雪国のほとんどの人はスタッドレスです。

ですから、都会人でもFRセダン+スタッドレスで十分です。不安な人は50kgくらいのコンクリートブロックをトランクに積んではいかがでしょう。

 



□特に滑る積雪状況


冬型気圧配置の後の圧雪路が、その後の好天で表面に水が浮き始めた時。

少し傾斜のある所に車を止めて、そとに降りた瞬間にすってんころり、なんてことが私でも時々あります。

ミラーバーン状態のとき

昔はこういう路面状況はなかったです。というのも、スパイクやチェーンのころは路面が凸凹だったからですが。ミラーバーン状態というのは、いまでもあまり多くありませんが、圧雪路に昼間太陽が当たった日の夜などに時々有ります。

流れ出した水が厚く氷った路面  少し気温が上がって水が浮いた状態は、もっと滑ります。


 路面状況と気象状況で滑る度合いがずいぶん変わります。そこで私のよくやる以下の方法で、どの程度グリップするのか探りながら走行することをお薦めします。

 それは路面状況が変わったら、前後に車にいないのを確かめてからブレーキをフルロック状態にしてみることです。ABSが効いてもグリップ按配は分かります。ただし、車はまっすぐの状態で。

 もうひとつ、雪道に不馴れな方は、駐車場など広いところでブレーキやハンドルのフルロックを試してみることをお薦めします。


 

雪国のおいちゃんさん、雪国の方ならではの情報をありがとうございました。タイヤなどの貴重な情報もあったのですが、商品名が出てしまうことと、毎年評価が変わるかもしれないことを考慮して、ここでは一般的なことを中心にアップしています。

雪国のおいちゃんさん、お手数をおかけした上に、アップまで時間がかなりかかってしまったことをお詫びし、そしてご了解いただいたことにほんとうに感謝しています。ありがとうございました

FF車で、坂道を上りきれなくなったら、バックでトライしてみる」というお話は、おもわず納得してしまうものですね。いざというときには、ぜひとも覚えておいてもらえれば、きっと役に立つ知識だと思います。

軽トラや軽自動車の四駆の走破性は、雪国で高い評価をもっているようです。ただ、アイスバーンなどは車の軽さが災いすることもあります。車が軽いぶん、滑りやすいということです。滑るときはどんな車でも滑りますが、その点、十分気をつけたいものです。

けれど一般的な雪道走行では、ランクルなどの大型四駆以上の走破性を発揮するようです。スタッドレスの大型四駆を凄いスピードで抜いていく軽トラや軽自動車は、おそらく地元ナンバーのはずです^^;

また、雪国のタクシーも、ほとんど雪にもっとも弱いとされているFRなんですね。けれども、それでもトランクに重みのあるものを積むなどをしてリアタイヤに荷重をかける、という工夫をすることによって、FR車の最大の弱点の駆動力を確保するという方法は、納得できるものです。こういったお話は、雪国の方ならではの情報ですね。

 

これら雪国に住んでおられる方ならではの知識を知っておくと、いざというときにきっと役に立つことだろうと思います。

ぜひ、雪道を安全に、そして快適に走行できることができるよう、こころから願っています。

Snowman-Yukio

 

 

 

 2002/3/3 アップ