凍結した下り坂で、前輪が滑り出したときの対処について
 & チェーン着用時の危険

 by t-hakubaさん

 

凍結した下り坂で、前輪が滑り出したときの対処について

 

群馬県の万座温泉スキー場に行った時のことです。

宿の場所が判らず、山の奥まで上ってしまい、下っている時でした。前方に上ってくる一台の車が見えたのです。何か変な風に横を向いてはバックしているようです。スリップして坂道を上れず立ち往生していたのでした。その車の脇を通り抜けなければならなくなってしまったのです。

後輪はチェーンを装着しているためホールドするのですが、前輪はチョットでもブレーキを踏むと、スリップしてしまい舵が取れません。ブレーキを踏まなければ舵は取れるのですが、それではスピードが出過ぎてしまい、立ち往生している車の脇をすり抜けるのは、一つの賭けのようです。

困っている時に、ちょうど地元の人に教えてもらったのですが、「サイドブレーキを引いて止まっていられるのなら、後輪が充分ホールドしているからフットブレーキを使わず、サイドブレーキの引きの強さを調整してで降りるよう」言われました。その通り行ったところ、後輪にしか力が加わらないサイドブレーキの特性で、前輪がロックすることなく安全に通過できました。サイドブレーキにこんな使い方もあるのか、と改めて勉強になったものです。

ちなみに、立ち往生していた車は2WDのスタッドレス装着車で、チェーンを車載していなかったようで、それ以上の登坂はあきらめたようで、スキー場の駐車場に入って行きました。

 


 

チェーン着用時の危険

 

これは、私が18歳の時ですから、20年も前のことになります。
初めてスキーをしに行き、そのロッジでの出来事です。

友人数人とチェーンを装着するため、後輪をジャッキアップして作業をしていました。上からかぶせるように作業していた時に、チェーン内側のフックをつなごうとして無理に引っ張ったのかもしれませんが、不慣れなことも手伝って、かぶせていたチェーンがタイヤハウスの内側に落ちてしまいました

そして、内側に落ちたチェーンを引き上げようと、タイヤハウスの中に両手を入れて作業していた時に、車が少し動いた気がしたので、慌てて手を引き抜いたそのすぐ後、ジャッキの設置面が滑り、ジャッキが倒れたのですもう少し手を抜くのが遅ければ、タイヤハウスとタイヤの間に両腕が挟まれ大変な事故になっていたことを思うと、いまだに印象深く記憶に残っています。

ジャッキを設置した所は当然雪の上でしたが、ジャッキアップ時に不安定さは感じられませんでした。しかし、からまったチェーンをはずすことに夢中になり、知らず知らずのうちに変な力が車にかかり、変な方向に力が加わったためだと思います。

雪の上での作業で、予期せぬことが起きたときは無理せず、多少面倒くさくても、考えられる一番安全な方法で作業しなければならないと思います。

 

はじめの話は,下り坂で普通にブレーキをしたら、相当危険な目になることがあるために、
「チェーンの巻いてある後輪の制動力を最大限に利用するサイドブレーキを使う」というテクニックですね。
FRの車の場合、こういうテクニックもありますし、エンジンブレーキを使うという手もありますね。(急坂は不可ですが)

二つ目の話は、チェーンの脱着に雪の上でジャッキアップをするという場合の話です。
雪や凍結した路面の危険性は、細心の注意を払ってきても、本当に予期しないところでやってきますね。
t-hakubaさん、大変ありがとうございました。(Snowman-Yukio)

1999/12/14アップ