キャンプに行こう!

この夏のキャンプは、友人たちと予定している以外に、できたら、僕が個人的に旅行して、偶然見つけた、ちょっとマイナーで、とてもいい自然のあるキャンプ場へいこうと考えています。それも数カ所あるんですが、いくつか行けたらいいなと思っています。

それぞれ特徴があるんですが、空気がきれいであること。星空の美しさは天気さえよければ保証できるところ。マイナーで人が多くなく、とても静かであること。自然の神秘的な雰囲気があること。これらが共通している事柄です。川沿いのところは、とても眺めがきれく、高原のところは、とてもみはらしがいいでしょう。できたら、みんなで一緒に行きたいのですが、だめだったら一人でも行くつもりです(僕は一人旅のプロですから) 。

ところで、今まで一人で旅行してたり、みんなで行ったりして見てきたキャンプ場は数多くありますが、何というか、ほんとにこういいキャンプ場というものは、あまり多くないように思います。そして、キャンプの雑誌やいろいろな本を見ていて、いつも思うのは、ほとんどが形から入り、キャンプという自然の中で過ごすということでさえ、ファッションやトレンドというものを取り入れてしまって、ブランドやネームバリューを気にして、キャンプ道具を買いあさっている人をよく見かけます。そういう人が、子供を連れてキャンプに行くと、夜する事がないので車の中でテレビを見たりファミコンをしたり、グループでくる人でも夜、車の中でカラオケや麻雀をしたりして、いったいなにしに来たのかわからない人がたくさんいます。

車も凝っていて、必要以上にランプをいっぱいつけて、まるで道路工事の照明車のような車だったり、何をガードするのかわからない、ガードバーという名の人殺しの金属パイプを前に派手につけて、いったいいつもどこを走っているのか、ここはタクラマカン砂漠かというような車もたくさんいて、そんなお金があるなら、福祉やNGOの活動に協力するとかしろよ、といいたくなってきます。

また、雑誌に載っている、読者のお気に入りのキャンプ場の最上位には、きちんと区画整理され、区画の中には普通のホテルに泊まれるぐらい利用料は高く、100Vの電源があり、ステンレスの流し台までついていたり、車の止める位置やテントの張る位置まできちんと決めてあり、キャンプ場内の道路はアスファルトや赤煉瓦で敷きつめられ、コインランドリーがあり、手ぶらでもほとんどのものがそろう売店があり、なぜかファックスや会議室があり、見晴らしは抜群にいいけど冊がしてあり、いったいこれはキャンプ場とほんとうに呼べるのだろうかと思うものがたくさんあります。

以前、バーベキューしたキャンプ場の横にあったおしゃれなキャンプ場も、けっこういいといわれているキャンプ場のようで、見晴らしとかはとてもいいようですが、利用料は割高で、ちょっと管理されすぎた感じはあります(水上バイクもうるさい)。去年、木本君といった富士山のキャンプ場(上九一色村の近く)は、自然に包まれていいんだけれど、結局は商売気の多いキャンプ場で、興ざめでした。

それぞれの人がキャンプに対する想いは様々で、いろいろな形はあってもいいとは思いますが、ただ、マナーの悪さも目にすることが多く、ゴミや食べ残しを平気で川に捨てる姿を見ると、何だこいつらと思ってしまいます。川原でペグ(釘)を打とうとして掘り返せば、とうもろこしの芯がでてきたり、元骨付きカルビの骨が転がっていたり、川には花火がたくさんういていたり、これでは嫌になってます。どうもこの頃、キャンプというものが商業ベースになってしまい、ほんとうにキャンプをしようとする人は、どんどん有名なキャンプ場からは姿を消しているようです。

奈良県にある、十津川の吊り橋の下キャンプ場では、元日本一といわれる吊り橋はスリルがあっておもしろく、まわりの自然と空気と水のきれさは、関西では別天地のようで、ほんとうにおすすめですが、キャンプ場の真上を通っている吊り橋からはゴミが落ちてきたり、夜は夜で運がわるけりゃ深夜の2時3時になっても、上の橋からはドタドタという足音やギシギシという音とともに、きゃーきゃーいう声とゲラゲラいう笑い声がやまず、うんざりすることもあります。

けれど、ほんとうにいいなというキャンプ場は、女性にはすすめにくいところも多いんですが、(トイレ古い、風呂がない)あちこちを旅しているような人や、キャンプのつわものと思われる人もたくさんいて、見ているだけでも参考になります。道具もお金をかけず家の中から持ち出したものも多いし、それもそのまま使わないで加工や工夫を加えていたり、車もぼろぼろだけど2段ベットを自作したり改造しまくっていたり、車の下には事故などではつかないようなキャンプ場などでしかつかないような傷もあったりして、行動も無駄がなくてきぱきとしていて、さらに料理もオリジナルで工夫していたり、興味深くおもしろいもんです。ただ、そんなキャンプ場はたいていは遠く、大阪からでは4時間以内で行けるところはなかなかないものです。

僕が今までにいちばん気に入ったキャンプ場は、和歌山のいちばん南のところからちょっと山のほうにはいったキャンプ場で、なかなか載っているキャンプ雑誌は少ないです。大阪から現地までは、7時間くらいはかかるはずです(白浜から3時間以上かかった)
現地までは、海岸沿いで車の運転もしやすく、太平洋の広大な広がりを見ながら、遠くにうかぶ数多くの船
(和歌山は半島なので、船が陸地沿いに針路を取っている。夜は海にうかぶ船のともしびが特にきれいで最高!)に想いを馳せながら、運転に疲れれば、海沿いに車を止めてコーヒーでも沸かし、浜辺を散歩したりして、ゆるやかな時の流れを感じながらすごし、現地ではキャンプ場の目の前の川の横にある、巨大な一枚岩に圧倒され、夜ともなれば、ただただ静かで、虫の声に耳を傾け、ゆったりとくつろぎながらアルコールに酔い、星空を飽くことなく眺め続けて、夜がふけてゆく。
こういったキャンプ場は、日頃の喧噪や馬鹿騒ぎを忘れて、こころをきれいにしてくれ、自然にとけこんでゆくような気持ちになり、本当のキャンプのすばらしさをかみしめれるはずです。

できれば、こういうキャンプ場をみんなで行って、ほんとうのキャンプの素晴らしさを感じてもらえたらいいなと思います。夜が更けてゆくのを感じながら、キャンプファイヤーを見つめ、みんなでたくさんの話をあきることなくいつまでも続けている・・・それぞれが、ぞれぞれの思いを語り、みんなキャンプファイヤーに照らし出されて、こころも目の前の炎のようにひとつにかさなりあう・・・そんなキャンプってとってもいいですよね。

今年の夏は、暑くなりそうだから、僕も、今年の夏は海やキャンプで暑く燃えたいですね。スキーを忘れて・・・(これはちょっと無理かな)