速く・上手く・楽しく泳ぐためにー平泳ぎ編ー
初級者編
さて、平泳ぎ編です。なんたって平泳ぎです。通常、とりあえず泳いでみようとして泳ぎ始める泳ぎ方、それはクロールと、もう一つがこの平泳ぎではないかと思います。
実際、平泳ぎって何となく泳げそうですよね。とりあえず”すいー、すいー”ってカエルみたくやっていると、一番苦しくなく、まぁ息も吸えるし(ここ重要)、泳げちゃうな、ってな泳法だと思います。
この辺は鬼の適当な意見ですけど、日本の泳法に”ぬき(のし?)”ってあるじゃないですか。いや、あるんですよ。横を向いて身体半分だけで平泳ぎするみたいな泳法なんですけど、これって人を救助するときとか役立つらしいんです。やっぱり浮いていやすいってことなんだと思います。
ということで、一番呼吸のしやすいこの平泳ぎ講座。しかし、鬼はこの講座、かなり書きたくないのです・・・。理由はね、”鬼の一番苦手な泳法"だかならのです。これさえ泳げれば個人メドレー(一人でバタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・クロールを続けて泳ぐ種目)でもまぁまぁ泳げたのではないかと思うのですが、いかんせん、平泳ぎばっかりは不得手でした。なので、人様に教える自信はかなりないのですが・・・・まぁ識者からの突っ込みが入ったときには適宜修正したいと思います。
ってなわけで、ばっちりお伝えする自信はないですが、平泳ぎ、泳げるようになってみましょ〜〜〜
その1 平泳ぎを泳ごう−イメージ−
これはまぁいいでしょう。一にも二にも
カエル 蛙 かえる
です(笑)。足の動きはまさにカエルですし、手の動きも何となくカエルっぽいですし。ま、あの生き物の存在自体を認められないほどカエル嫌いな方も中にはいらっしゃるかもしれませんが(笑)、まぁ
カエル
ってことで(抗議不可)
その2 平泳ぎを泳ごう−キック−
実際に泳ごうと言うことになりますと、カエルカエルいってられませんので(笑)、まずはどんな足の動かし方をしたらいいのか、ご説明しましょう。
平泳ぎの足の動きは口で説明するのがどえらくややこしいです。わかりにくいかもしれませんが、イメージをふくらませて想像力豊かに、鬼の説明を読んでください(笑)
まず、今までと考え方を変えて欲しいのは
平泳ぎの前へ進むための力は脚で作る
と言う点です。他の泳法はクロールと背泳ぎが8割以上、バタフライで6割以上、が腕で前への推進力を作ります(いや、だいたいですよ、しかも感覚的に多分・・・ってところなのであまり信用しないように)。ところが平泳ぎだけは、6〜7割は脚で前へ進むための力を作ります。腕がサブで脚がメインになります。ですので、平泳ぎではキックがちゃんとできないと前へはなかなか進まないってことです。そして、このキック、ちとややこしい動きをします。
とはいえ、大丈夫。そのための黒鬼泳ぐ部屋なのですから(自画自賛)
さて、具体的に考えていきましょう。
今足の状態は壁を蹴った直後の状態、つま先はまっすぐに伸びていて膝もまっすぐ伸びています。お尻がきゅっと締まっていますね。ここから、足を上半身に向かって引きつけます。イメージとしては、かかとをおしりの方向に持ってくる感じです。膝を曲げかかとをおしりに近づけ、さらに足首はおしりに近づける過程で90度に曲げます。つまり、おしりについたときにはだいたい足の裏が上を向いている感じですね。また、このとき足先は少し外側を向きます。
・・・ややこしいですね、わかりましたでしょうか???とりあえず、足の引きつけ、キックの前半部分をまとめますと
最初足首は伸びている
膝下をおしりに引きつけることを第一に考える
脚を引きつけたときは膝は少し開き気味(後ろから見るとやや幅の狭いハの字)
足先はやや外向き、足の裏は上を向いている
といったところでしょうか。
さて、次は推進力を得るための後半部分。水を後ろにけり出すところ、キックのメインです。
今引いてきている足を伸びた状態に戻すのですが、動きとしては脚全体で身体方向に長い楕円を描く感じで脚を元の伸びた状態に戻します。両足で股の間の水を挟み込んで後ろに押し出す、と言った感じです。足の裏は上に向いているのを徐々に後ろを向けて足の裏で水をけり出す、と言うよりはむしろ土踏まずとくるぶし部分で水をつかんで、股の間で挟んだ水とともに後ろに押し出す、と言った感じです。・・・やっぱりわかりづらいですね(苦笑)
で、無理くりまとめますと
足首が伸びるのは水を押し出しきった直後くらい
股の間の水を、脚全体で挟み込んで後ろに押し出す感じ
といったところになるかと思います。で、注意すべき点は
足の裏で水を蹴り出すだけではない
ということです。足の裏で蹴り出しているのですけれど、むしろ脚全体で間に挟んだ水を後ろに押し出す、というイメージです。
まずはビート板を持って、練習してみましょう!
その3 平泳ぎを泳ごう−プル−
実は平泳ぎにおいて、プル、というのはややおまけ的なところがあります。前に進む推進力を作る、と言うよりは息を吸うため、そして脚で作る前への推進力をいかに殺さないか、そして推進力をいかに増すか、というサブ的な役割になります。ここが他の泳法と異なる点だと思います。なぜか?
他の3泳法は全て、腕をふともも横までかききります。ところが、平泳ぎだけは胸の前あたりまでだけで腕をかきますよね。おわかりですね。例えばクロールで言うところのかきの前半部分。指先がちょうど下を向いたか向かないかの状態。そこでもうかくのをやめてしまうのです。そりゃ、腕だけでは前に進まないですよね。わかって頂けましたでしょうか?
かといってプルが無用か?と言えばそうではないですね。平泳ぎのプルの重要性は
キックで作る推進力を殺さない
全身のバランスをとる(ボディポジションを高く保つ)
という点になるかと思います。この点はしっかり押さえておいてください。
とはいえ、ここでは速く泳ぐことが目的ではありません。すると一番重要なのは呼吸をするため、ってことです。他の泳法にくらべ、この呼吸をするということが平泳ぎは格段に楽だと思います。腕の動きが水の中だけで完結するから、つまり泳いでいる最中に身体の下側だけを動かすからその上に身体を保っておくのはそれほど難しくない、ってことですね。
ってなわけで、プルはとりあえず呼吸さえできればここではいいことにしちゃいましょう。あえて注意する点をあげますと
あまり身体の後ろまでかかない
あまり大きく手を広げてかかない(コンパクトに)
です。とにかく、腕で進もうとして必死に腕をかくと疲れちゃうので楽しましょう(笑)。前に進む力は足に任せて、とにかく呼吸ができるくらい水面から顔があがればそれでおっけ〜です。間違ってもプルブイを足に挟んでプルだけの練習をしようとか考えちゃいけません。普通におぼれます(爆)。
その4 平泳ぎを泳ごう−スイム−
さて、それでは本物のカエルに・・・・じゃなくて平泳ぎにいってみましょう
平泳ぎで難しい点、それは腕と脚のタイミングです。この点においてはバタフライと似たような難しさがあると思います。
それではどういうタイミングで身体が動くかを説明していきましょう。まずは壁を蹴った状態、ストリームラインを作っているとしましょう。初めに動き出すのは・・・ぢつは、腕と脚、両方同時です。腕をかき始めるのと同時に脚の引きつけが始まります。そして、腕をかき終わり、頭が水面にでて呼吸をして再度頭を入水し腕を前に伸ばそうとする瞬間、この瞬間にキックの後半部分、水を押し出す部分が始まります。
つまり、呼吸をするときには身体が一番縮んだ状態になり、腕と脚が同時に伸びるので、伸びたり縮んだりを繰り返すことになります。
腕をかいて、息をして頭が一番高い状態にある。そこから腕を前に出し頭を前へつっこみます。これをキックの後半部分、水の押し出し部分と同時に行うことで、キックで作った推進力を殺さないですむのです。腕を前に戻すのも脚が伸びるのにあわせて良いでしょう。つまり、脚が縮んでいるときには腕も縮んでいるし、脚が真ん中あたりまで伸びているときには腕も真ん中くらいまで伸びている、って感じです。
覚えておく点は
腕と脚は同時に動作する(伸びているときは伸びているし縮んでいるときは縮んでいる)
ということですね。ただし、推進力を作るタイミングは全く逆になっています。つまり
腕をかく(推進力小)+脚を引きつける(マイナスの推進力)
脚を蹴る(推進力大)+腕を前に伸ばす(マイナスの推進力)
ということです。ま、このあたりは速く泳ぐためのお話なのでとりあえずはこんなもんなのね〜くらいで結構です。
補足
最後に少し言いますと、上記の記述は速く泳ぐためを考えると間違ったことになる記述があります。これは上級者編で補足をします。初級編を読んでとりあえず平泳ぎをばしっと泳ぐぜ、と言う方には全く嘘ではありませんので、鬼を信じて(無理とか言うな)上記の記述を読んで、実践してみてください。
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