顕微鏡写真集




このページに掲載する写真は、以下の方法で撮影しました。

(1)光学顕微鏡に試料をのせ、目で覗いて焦点・光量・倍率などを調節する。
(2)デジタルカメラ(Nikon COOLPIX995)のレンズを顕微鏡の接眼レンズに
    近づけて、モニタを見ながらシャッターを押す。
(3)コンピュータ上でフォトレタッチ・ソフトを用いて明るさ・コントラスト・
   画像の大きさなどを調整する。


■ゾウリムシ

硫酸ニッケル水溶液で動きを止め、観察する。収縮胞の拡張/収縮が観察できる。


■ヒトの口腔内粘膜の細胞

スプーンで頬の内側の口腔内粘膜を掻き取る。
スライドガラスにその粘膜を垂らして、数滴の水を加える
カバーガラスをかけ、その端に酢酸オルセインを一滴垂らして、
すき間からカバーガラス内に入っていくようにする。
カバーガラスからはみ出た液はろ紙で拭き取る。
顕微鏡で観察する。


■カナダモの葉の細胞

葉肉の細胞内には葉緑体がぎっしり詰まっていて、
かえって観察しにくい。
葉の縁にある棘状の細胞では、葉緑体が少なく観察しやすい。

 
■タマネギの表皮細胞


 
高校の生物の時間では定番の観察、「タマネギ」
の表皮細胞。核は酢酸オルセインで赤く染色
される。核小体も観察できる。

■藍藻



ウォーター・クーラーの排水孔についている緑の錆のような
ものをスライドガラス上で溶いて、検鏡すると、藍藻(ユレモ?)
を見つけることができる。

■サザンカの葉の断面

簡易式ミクロトームで、厚さ45〜50マイクロメートル
ほどにスライスして観察。2層の柵状組織とその下部の海
綿状組織がはっきり見える。

■ユキノシタの葉の表皮細胞の気孔の観察
孔辺細胞には他の表皮細胞とは異なり、葉緑体がある。



■ダイコン(カイワレ)の根横断面




■セイタカアワダチソウの茎断面
実習助手のSさんに簡易ミクロトームを
使って切って頂きました。
サフラニンでリグニンを含む木部が赤く
染色されます。そこに空いている穴が道管。
その右上に目玉模様に見えるのが師部の
細胞でしょうか。形成層の細胞は小さく
はっきりしません。




■ドクダミの茎断面
数枚の写真を貼り合わせた合成写真です。
剃刀の刃で手切りなので、今ひとつシャープさが
ありません。
サフラニン染色も不十分です。
ただ、維管束の配置はよくわかります。



■ムラサキツユクサの茎断面・維管束
茎断面(一部)。染色していないので、維管束の位置がはっきりせず、また、 より茎の中心部の部分が写されていないので、写真ではわからないが、 維管束は散在している(単子葉植物の茎の特徴)。
維管束断面の拡大。細胞壁が厚く、目のように見える2つの導管と口のように見える破生間隙が わかる。単子葉植物なので形成層は見られない。(サフラニン染色)
さらに拡大すると、導管の間から外方向(画面左上)の師部の様子がよく分かる。(サフラニン染色)


■イノコヅチの側枝の断面
中央の2つの維管束の意味するところは?

一部分の拡大

維管束の拡大

厚角組織


■ツツジ花弁の細胞を用いた原形質分離の観察
ショ糖高張液中

水道水中


■ユキノシタの葉の表皮細胞を用いた原形質分離の観察
ショ糖高張液中



■ソラマメの根端の 体細胞分裂の観察
永久プレパラート使用



■ニワトリの細胞(市販の手羽を材料に)
筋細胞の横紋
(メチレンブルー染色)。
筋肉の一部を解剖ばさみで
切り取り、シャーレの水でほぐす。
さらに、スライドガラス上で、
繊維の走る向きをイメージしながら、
細胞1層になるようにほぐす。


    ▲観察に用いた手羽肉


軟骨組織
軟骨を剃刀の刃でスライスし検鏡する。
4個ほどの軟骨細胞が集まって
いるものが、 島状に点在する。
その間を埋める細胞間物質は
コンドロイチン硫酸などが
成分だと言われている。

骨髄からの細胞
骨を割って、骨髄部分から
しみ出した液をスライドガラスに
とり、検鏡。


骨組織
ニワトリの骨を1週間、食酢に浸
け、柔らかくなったところで、簡
易ミクロトームで切片にして、検
鏡する。
ハバース管を中心として、骨細胞
が同心円状に点在している。
細胞間隙の物質はリン酸カルシウ
ム。


※作成協力:
    府立長野高校自然科学部


乳酸菌 サーモフィルス菌
市販のヨーグルトのうちM社のも のにはサーモフィルス菌という乳 酸菌が入っている。これは連鎖球 菌なので、見つけやすい。(写真左)
「乳酸菌」は乳酸発酵する細菌の 総称。

ヨーグルトメーカーに牛乳と市販 のヨーグルトを入れて、ヨーグル トを増やす。(写真右)




酵母菌
Saccharomyces cerevisiae

キューネ発酵管を用いてのアルコール発酵の実験で余った酵母液を観察。平板培地でコロニーを作らせたものを掻き取って見たときはもっと液胞が発達しているように思うのだが、まだ確かめていない。


■シダの造卵器
前葉体を顕微鏡下で観察すると、造卵器の上部が突き出ているのが見える。造精器らしいものもみえるが、それとはっきり確認できないので、写真は掲載しない。


■ユスリカの幼虫の唾液腺染色体の観察
アカムシ(ユスリカの幼虫)の頭部を柄付き針で押さえて、胴をピンセットで引っ張ると、頭に続いて消化管とともに唾液腺が一対出てくる。他の臓器と紛らわしいので、生徒には予めビデオや写真で例を示しておくとよい。左下写真のような形の透明な臓器である。

←アカムシ(ユスリカの幼虫) 黒い方が頭

    左 唾液腺の形 /右 唾液腺の細胞
  酢酸オルセインで染める前に、カバーガラスをかけず、低倍率(×150)で検鏡すると、唾液腺の細胞がわかる。これを確認してから、染色し、カバーガラスの上から軽く押して、高倍率(×600)で検鏡する。

生徒の見つけた唾液腺染色体

■オンブバッタの精巣の細胞

オンブバッタの雄の背中をハサミで切り、黄色いバナナの房状の精巣 を取り出し、酢酸オルセイン染色して、押しつぶし法でプレパラートを 作成、検鏡する。
減数分裂第1分裂後期と思われる。
(学生時代に撮影した、リバーサルフィルムを接写)