私は宴会、出張のお供に!とお勧めしていますが、結構重宝しますし、音質も良い楽器は一般のトランペットと遜色有りません。
以前にシルキー(一般市販されていないらしい)とカンスタルとベンジのポケットトランペット(どれも凄くレア品=どこで吹いたか分かる方はかなりのラッパフリークですね。オーナーはこのコレクションを大変自慢にしていましたので)を吹かせていただきましたが、ため息が出るほど良いレスポンスの楽器で、演奏会やステージで吹いても十分に大丈夫だと思われました。
ポケトラは非常に希少な楽器だったのですが、近年アジア製の廉価品も発売され、オークションではカラフルなものも登場し、人々の歓心をあおっていますね。
しかし数点ご購入に対してご注意申し上げます。
@ あまり安い楽器はメインの楽器としては不相応かも知れません。
中国製や東欧製等の、十分な設計思想を持たずに、人気ブランドを模倣しているものもあります。やっぱりポケトラは希少な分だけ通常のトランペットより少し割高になっています。もし18000円という価格のボケトラであれば、13000円〜15000円程度の通常トランペットと同性能で、且つ形状の分だけ、コントロールし難いように思います。私は過去3台アジア製のメーカー違いを購入しました。どれも新品で2万円まででした。結果として、息は通らない、音程は悪い、ラッカーは直ぐに剥離する。ピストンは上がらなくなるという問題点が有りました。又たまにしか吹かないと、ピストンが膠着してしまいました。
A ベルサイズは大別すると2種類あります。
通常ベルのポケトラ
小型ベルのポケトラ
普通のトランペットと同じサイズのもの(私が所有しているマルカート=下倉楽器)は、とトランペット用のミュートやサイレントブラスがそのまま使えます。 但しベルの部分が通常サイズですから持ち運びには不便です。しかし音量も十分で一般のステージ演奏にも適応します。
もう一つのものはジュピターに代表 される小型ベルのタイプ。ジュピターのポケットトランペットは大変優秀で、多少一般のトランペットに比べ、息が入り難く音量も小さいように思えますが、楽器のピストン/抜き差し管/音程等には大きな問題を感じません。この2つのメーカーは信頼性(アフターサービスや部品の調達も含め)は高くお勧めです。尚ジュピターのポケトラは大別して3世代有り、古い下バネやベル内がボディー同色のものより、ベル内がラッカー仕上げになっている新しいものがお勧めです。(オークション調達の際はその点を良く見てくださいね。)
B ポケトラの歴史と薀蓄(購入にあたってはご参照ください。)
ポケットトランペットの発祥は、戦前にイギリスのベッソン社が軍隊携行用に小さなベルで製作されたというのが定説です。
愛らしい形状でポータブルな利点から80年代以降爆発的に普及しましたがコストを押さえる必要から台湾ジュピター/マルカートに始まり今や世界中 に中国製・東ドイツ製等の廉価ブランドが蔓延しています。
Pro Class=メインの楽器にも出来る優秀品(マニア垂涎の品)
Benge Colibri PKT ・ Kanstul CCT905・Marcinkiewicz Vermeer ・ Holton C150・UENO
Cantabile :絶版(上野管楽器・67Superior/SmallBell,'70BigBell 3,000本製作)・ K & H : Kunel
& Hoyer :絶版
A Class=たまに吹くなら十分なもの(このクラスが一番コストパフォーマンスが有りお勧め)
Amati・ Holton T650・ Jupiter JPT416 ・ Kawai (=ドイツB&S?)・ Conn 97T ・Brasswind
Silver・ Austria Steyr Winston TP400: Boston・Marcato: Shimokura・
廉価品=質の高い演奏を求めるなら、個人的には余りお勧め出来ない(独断と偏見ですが)
Jean Baptiste・ Maxtone・ China Besson ・ J.Michael Kaerntoner・ China Mavis ARUBA
BREEZE・ Marcus Martini
#上記の楽器関連の情報は、私が昔ビンテージ楽器を購入しましたINTERMEXさんのページから借用しました。