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平成15年度 土地住宅税制の改正 |
1.相続税・贈与税の改正により、相続時精算課税制度が創設されます。 さらに「住宅取得」の場合には特例措置が講じられます。
2.不動産登記に係る登録免許税の税率が全般的に大幅に引き下げられます。
3.不動産取得税の税率は非住宅用の土地・建物の税率が引き下げられます。
4.印紙税の税率の特例措置の適用期限が延長されます。
5.宅地に係る固定資産税の税負担の調整措置は現行通りとなります。
6.特別土地保有税は当分の問課税が停止されます。
7.住宅ローン控除の適用要件 (転出後再居住の場合の再適用) が拡充されます。
8.消費税の中小事業者に対する特例措置等が見直されます。
9.資本金1億円超の法人に対して法人事業税の外形標準課税制度が創設されます。
10.その他
相続税・贈与税の改正により、次のような相続時精算課税制度が創設されることにともない「住宅取得」に係る新たな特例措置が講じられます。
●相続時精算課税制度 = 一般の場合
【概要】生前贈与を受けた者一定の要件を満たすものについては、選択により、贈与時に贈与財産に対する贈与税(以下「贈与税」という。)を支払い、その後の相続時にその贈与財産と相続財産とを合計した価格を基に計算した相続税額から、既に支払った「贈与税」を控除します。
【適用対象者】贈与者は、65歳以上の親、受贈者は20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人を含む。)とされています。
【適用手続 】本制度の選択を行おうとする受贈者(子)は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに税務署長に対してその旨の届出を贈与税の申告書に添付することにより行う。この選択は、受贈者である兄弟姉妹が別々に、贈与者である父、母ごとに選択できます。
【適用対象となる贈与財産等】贈与財産の種類、金額、贈与回数には、制限は設けられていません。
【非課税枠】2500万円
【贈与税額の 計算・税額 】当該「贈与税」の額は、上記の贈与財産の価格の合計額から、複数年にわたり利用できる非課税枠2500万円を控除した後の金額に、一律20%の税率を乗じて算出します。
| 住宅取得資金に係る相続精算課税制度の特例の創設(新制度)の主な ポイント |
いずれか選択 |
住宅取得資金等贈与制度(現行制度)の主なポイント |
| 【非課税枠】 一般の2500万円に1000万円上乗せし、3500万円までとされます。 【適用対象者】 贈与者は年齢要件はありませんが、受贈者は20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人を含む)とされます。 注)贈与は金銭限定。土地や建物で贈与した場合は対象となりません。また。所得要件はありません。 【対象家屋】 新築又は築後経過年数が20年以内(一定の耐火建築物である場合には、25年以内)の家屋で床面積50u以上であること等 【対象増改築】 増築、改築、大規模の修繕模様替であって工事費用100万円以上及び増改築後の床面積が50u以上であること等 |
【 非課税限度額・特例計算】 いわゆる5分5乗方式の特例の計算により、550万円までは贈与税は非課税となり、1500万円までは税額が大幅に軽減されています。 【対象となる贈与】 親から子もしくは祖父母から孫への住宅取得資金 注)贈与は金銭限定。土地や建物で贈与した場合は対象となりません。また、受贈者の年間所得(給与所得控除等後の金額)が1200万円を超える場合は対象になりません。 【対象家屋】 左に同じ 【対象増改築】 増築、改築、大規模の修繕・模様替であって工事費用1000万円以上または床面積の増加が50u以上であること |
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適用期限 平成15年l月1日から平成17年12月31日まで |
| ●贈与税の税率構造の改正 相続時精算課税制度の対象とならない贈与財産に係る贈与税については、最高税率が70%から50%へ引き下げられ、税率構造も13段階から6段階へ簡素化されます。 |
●相続税の税率構造の改正 最高税額が70%から50%に引き下げられ、税率構造も9段階から6段階へ簡素化されます。 |
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| 〔現行〕 | 〔改正案〕 | 〔現行〕 | 〔改正案〕 | ||||
| 課税価格 | 税率 | 課税価格 | 税率 | 各法定相続人の取得金額 | 税率 | 各法定相続人の取得金額 | 税率 |
| 〜 150万円 〜 200万円 〜 250万円 〜 350万円 〜 450万円 〜 600万円 〜 800万円 〜 1,000万円 〜 1,500万円 〜 2,500万円 〜 4,000万円 〜 1億円 1億円 超 |
10% |
〜 200万円 〜 300万円 〜 400万円 〜 600万円 |
10% 30% |
〜 800万円 〜 1,600万円 〜 3,000万円 〜 5,000万円 〜 1億円 〜 2億円 〜 4億円 〜 20億円 20億円超 |
10% |
〜 1,000万円 〜 3,000万円 〜 5,000万円 〜 1億円 〜 3億円 3億円超 |
10% |
2登録免許税の税率の見直し
恒久措置として全般的に不動産登記(土地・建物)の税率が大幅に引き下げられます。
また資産デフレ対策の緊急措置として時限的に3年間(平成15年4月1日から平成18年3月31日)はさらに税率が半減されています。
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登記の種類・原因 |
現行(税率) | 緊急措置(税率) | 恒久税率 | ||
| 所有権の保存登記 | 0.6% | 0.2% | (0.4%) | ||
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所有権 |
移転登記 | 相続、合併 | 0.6% | 0.2% | (0.4%) |
| 遺贈、贈与 | 2.5% | 1% | (2%) | ||
| 売買など | 5% | 1% | (2%) | ||
| 地上権、賃借権等の設定又は転貸の登記 | 2.5% | 0.5% | (1%) | ||
| 所有権の信託の登記 | 0.6% | 0.2% | (0.4%) | ||
| 仮登記 | 所有権の移転等 | 0.6% | 0.5% | (1%) | |
| その他 | 不動産の個数1個につき1000円 | 本登記に係る 税率の1/2 |
本登記に係る 税率の1/2 |
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(注) 「仮登記」は、本登記が「不動産価額」を課税標準とするものに限ります。
※土地についての課税標準の特例(固定資産税評価額の1/3に減額)は平成15年 3 月31日をもって廃止されます。
●住宅に係る登録免許税の税率の軽減措置適用期限の延長
→平成l7年3月31日まで2年延長されます。
| 登記の内容 | 軽減税率 |
| 所有権の保存登記 | 0.15% |
| 所有権の移転登記 | 0.3% |
| 抵当権の設定登記 | 0.1% |
3不動産取得税の税率の見直し
非住宅用の土地・建物について、平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間、税率か4%から3%に引き下げられます。また、土地についての課税標準の特例(1/2)が3年間延長されます。
| 課税標準の特例 | 税率 | ||
| 土地 | 住 宅 | 1/2 (3年間延長) | 3% |
| 非住宅 | 4%→3% | ||
| 建物 | 住 宅 | 1200万円控除(新築の場合)等 | 3% |
| 非住宅 | な し | 4%→3% | |
※住宅用の土地・建物の税率は軽減措置があり、現行では実質3%となっていますので、変わりません。
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印紙税の税率の特別措置の適用期限の延長
不動産の譲渡に関する契約書と建築請負に関する契約書については税額が軽減されていますが、この軽減措置の適用期限が2年間(平成17年3月31日まで)延長されます。
5.宅地に係る固定資産税の税負担の調整措置
引き続き現行通りの税負担の調整措置が講じられます。
| 負担水準 | 税負担の調整措置 | 負担水準 | 税負担の調整措置 | ||
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商業地等の場合 |
70%超 70%以下 40%以上60%未満 30%以上40%未満 20%以上30%未満 10%以上20%未満 10%未満 |
70%の場合の税額迄引下げる 前年度の税額に据置く 負担調整率 1 .025 負担調整率 1 .05 負担調整率 1 .075 負担調整率 1 .1 0 負担調整率 1 .1 5 |
住宅用地の場合 |
100%超 80%以上100%以下 40%以上80%未満 30%以上40%未満 20%以上30%未満 10%以上20%未満 10%未満 |
本則課税となり引下げ 前年度の税額に据置く 負担調整率 1 .025 負担調整率 1 .05 負担調整率 1 .075 負担調整率 1 .10 負担調整率 1 .15 |
| 負担水準={(前年度課税標準額)/新評価額(住宅用地については、住宅用地特例率である1/6または1/3を乗じた額)}×100% | |||||
(注1)上表の「商業地等」とは、住宅用地以外の宅地および宅地比率土地である宅地等とされています。
(注2)著しい地価下落に対応して、負担水準が一定以上(商業地等:45%、小規模住宅用地:55%、一般住宅用地:50%)の土地で、かつ、その土地の3年間の地価下落率が△15%以上である場合には、前年度の税額に据置かれます。
6.特別土地保有税の課税停止
平成15年度以降、当分の間、特別土地保有税は課税が停止されます。
※改正以前に徴収猶予制度が利用された土地については、今回の改正により当然に非課税になるわけではありません。
(徴収猶予制度の各要件に該当することが必要です。)
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7.住宅ローン控除の適用用件の拡充
(一度転出した後再居住した場合における住宅ローン控除の再適用)
住宅を取得して住宅ローン控除の適用を受けていた者か、転勤等やむを得ない事情により一時転出し、その後再び入居した場合に、住宅ローン控除の再適用が認められます。
※上記の改正は、平成15年4月1日以後に居住の用に供しなくなった場合に適用されます。
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8. 消費税の見直し
1.中小事業者に対する特例措置
| @免税点制度の適用上限が引下げられます。 前々年(個人事業者)又は前々事業年度(法人)の課税売上高 |
A簡易課税制度の適用上限が引下げられます。(課税売上高から納付する消費税額を算出する方法)前々年(個人事業者)又は前々事業年度(法人)の課税売上高 |
| 現行 | 3,000万円以下 | 現行 | 2億円以下 |
| 改正後 | 1,000万円以下 (平成16年4月1日以後に開始 する課税期間から適用) |
改正後 | 5,000万円以下 (平成16年4月1日以降から適用する課税期間から適用) |
| 2.申告納付方法が変更されます。 中聞申告納付が毎月になります。前前の課税期間の年税額が4,800万円(地方消費税込6,000円)を超える事業者 | 3.消費税の価格表示方法が総額表示方式に義務付けられます。 |
| 現行 | 年4回申告納付 (確定1回、中間3回) |
「総額表示方式の例」取引価格1,029万円 1,029万円(税込) 1,029万円(本体価格980万円) 1,029万円(うち税49万円) 1,029万円(本体価格980万円、税49万円) 980万円(税込1,029万円) (平成16年4月1日から適用) |
| 改正後 | 毎月申告納付 年12回(確定1回、中間11回) (平成16年4月1日以降に開始する課税期間から適用) |
9.法人事業税への外形標準課税の導入
〈対象法人〉 資本金(出資金)が1億円を超える法人(公益法人等、特別法人等は除く)。
〈適用時期〉 平成16年4月1日以後に開始する事業年度から適用。
〈課税標準〉 所得割:法人の各事業年度の所得
付加価値割:法人の各事業年度の付加価値額
(収益配分額(報酬給与額+純支払利子+純支払賃借料)+単年度損益)
※報酬給与額のうち、収益配分額の70%を超える部分については、課税標準から控除。
資本割:法人の各事業年度の資本等の金額
(資本金(出資金)+資本積立金額)
※資本等の金額が1干億円を超える部分については割落とし。
〈課税イメージ図〉
| 現行 | 所得による課税 所得x税率 9.6% | |
| 導入後 | 所得割 所得X税率 7.2% | |
| 資本割 資本等の金額x税率 0.2% | 付加価値割 付加価値額×税率 0.48% | |
資本金1億円超の法人が対象
10.不動産証券化を促進し、Jリート(日本版不動産投資信託)普及のため株式と同様に以下の特例措置が講じられます。
・個人配当課税の申告不要の上限撤廃(現行:年間10万円以下)
・源泉徴収の税率を5年間10%(基本税率20%)
11.人口30万人以上等の都市において、事業用家屋の新築・増築をした場合、建築主に「新増設に係る事業所税」が課されていましたが、平成15年3月31日をもって廃止されます。
12..再生賃貸住宅供給促進税制が創設されます。 既存建築物をファミリー向けまたは高齢者向けの優良な賃貸住宅として再生し、 供結する場合の改良工事費について、
10%の特別償却が認められます。
※ファミリー向けの場合は既成市街地等内に限定されます。 高齢者向けの場合は地域限定はありません。
13.高齢者向け優良賃貸住宅の割増償却制度については、割増償却率を40%(耐用年数35年以上のものについては、55%)から36%(耐用年数35年以上のものについては、50%)に引き下げたうえで、その適用期限が2年延長されます。
14.マンションの建替事業で建替組合に対し買取請求を行った者の土地等が買い取られる場合等について、以下の特例措置が講じられます。
●所得税・法人税・住民税
・買取請求により建替組合に土地及び建物を買い取られて転出する者の譲渡所得に係る1,500万円特別控除及び軽減税率が適用されます。
・マンション建替事業のために隣接施行敷地を譲渡し転出する者の譲渡所得について軽減税率が適用されます。
●登録免許税
・建替組合が買取請求を受けて取得する土地及び建物に関する登記に係る特例(非課税)があります。
●不動産取得税・特別土地保有税
・買取請求により建替組合に土地及び建物を買い取られて転出する者が取得する土地に係る課税標準の特例があります。